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【裳華房】 メールマガジン「Shokabo-News」連載コラム 
裳華房 編集子の“私の本棚”

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第40回 ビブリオバトルの薦め

山本 弘 著「BISビブリオバトル部」シリーズ(東京創元社、既刊3巻)

『世界が終わる前に』  編集者Bです.
 「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ(三上延著,メディアワークス文庫)のスマッシュヒットあたりから,“書籍”を中心に話の展開する小説が(とくにラノベやミステリーなどで)増えてきたように感じる.そんな中での個人的なお薦めは,山本弘著「BISビブリオバトル部」シリーズだ.
 ビブリオバトルについては公式ウェブサイト[*1]をみていただきたいが,簡単にいうと,発表者が面白いと思った本を1人5分間で紹介し,観客が「一番読みたい」と思った本に投票して「チャンプ本」を決める,いわゆるコミュニケーションゲーム.
 本シリーズは,そんなビブリオバトルを正面から描いた(たぶん)日本初のビブリオバトル小説&青春小説だ.

 *1 ビブリオバトル公式ウェブサイト http://www.bibliobattle.jp/

 シリーズ名にあるBISとは美心国際学園の略称.SF大好きな女子高生・伏木空は,ノンフィクションしか読まない同級生の埋火武人に誘われてビブリオバトル部に入部.読書傾向の異なる個性豊かな面々との活動──他校との交流試合や合宿など──を通して,縦横無尽,様々な書籍が紹介されてゆく.
 第1巻『翼を持つ少女』で取り上げられた自然科学系の書籍を抜き出すと,

都筑卓司著『不確定性原理』(講談社)
ジョージ・ガモフ著「トムキンス」シリーズ(復刻版は白楊社)
今本淳『ウミウシ 不思議ないきもの』(二見書房)
ローレンス・クラウス著『宇宙が始まる前には何があったのか?』(文藝春秋)
芳川充著『食品の迷信』(ポプラ社)
ルーカ&フランチェスコ・カヴァーリ‐スフォルツァ共著『わたしは誰、どこから来たの』(三田出版会)
……

 また,本コラム第26回で取り上げた松本修著『全国アホ・バカ分布考』(新潮文庫)も,最初のビブリオバトルで部長が熱く紹介している.

 人によっては著者の“蘊蓄”が鼻に付く人もいるかも知れないが,「本を読むことの楽しさ・面白さ」「読書の魅力」がぎっしり詰まった本シリーズ,是非ご一読ください.


【今回ご紹介した書籍】 ※書誌情報は1巻のみ
『BISビブリオバトル部〈1〉 翼を持つ少女〈上〉〈下〉』
  山本弘 著/文庫判/2016年4月刊行/東京創元社
  〈上〉256頁/定価(本体680円+税)/ISBN 978-4-488-73704-7
  http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488737047
  〈下〉312頁/定価(本体720円+税)/ISBN 978-4-488-73705-4
  http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488737054
『BISビブリオバトル部〈2〉 幽霊なんて怖くない』
  http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488737061
『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』(単行本)
  http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488018238

  ※いずれも電子書籍版もあります.

  東京創元社 山本弘「BISビブリオバトル部」特別サイト
  http://www.webmysteries.jp/special/biblio-01.html


「裳華房 編集子の“私の本棚”」 Copyright(c) 裳華房,2016
Shokabo-News No. 327(2016-8)に掲載 



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