|  分子データの解析というミクロの研究と,生態観察というマクロの研究を両輪として,新たな局面を迎えつつある動物行動研究の熱気を,第一線で活躍する研究者が平易に伝えます.近年発見された真社会性テッポウエビについても,発見者ダフィー博士自らによる詳細な解説を収録しました.
 <主要目次> 
 動物の社会行動:新たな融合科学を求めて(松本忠夫・長谷川寿一) →こちらから読めます <第1部 無脊椎動物の社会行動>無脊椎動物の社会行動 −最近の研究動向− (松本忠夫)
 真社会性テッポウエビの生態と進化(ダフィー,J.E./訳:東 典子)
 社会性昆虫ミツバチの分子細胞生物学(久保健雄)
 シロアリの社会制御とカースト分化(三浦 徹)
 ゴールをつくる兵隊アブラムシの社会行動とカースト分化
 −ハクウンボクハナフシアブラムシの場合− (柴尾晴信・沓掛磨也子・深津武馬)
 社会システムとしての順位制 −アリ社会における繁殖闘争− (菊地友則・東 正剛)
 社会性昆虫の集団の組織化と情報処理(坂田宏志)
 粘菌などにみられる微生物の社会行動 −動物とのアナロジー− (辻 和希)
 
<第2部 脊椎動物の社会行動>脊椎動物の社会行動 −最近の展望− (長谷川寿一)
 イモリのフェロモンと生殖行動(豊田ふみよ・菊山 榮)
 魚類における子の保護行動の進化 −保護者の性と非血縁個体による保護− (宗原弘幸)
 魚類の性転換研究の現在 −性転換プロセスへの注目と逆方向性転換の発見− (坂井陽一)
 鳥類における子の性比の適応的調節(山口典之)
 小鳥の歌の進化と学習 −信号のコストからの考察− (岡ノ谷一夫)
 哺乳類のフェロモンと社会行動(岩田惠理・森 裕司)
 集団生活がもたらす協力の進化 −霊長類の行動研究から− (岡本暁子)
 
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