雑誌『生物の科学 遺伝』 2000年2月号(54巻2号)
B5判 80頁 

【特集 文化昆虫学−虫と人とのかかわり史/三橋 淳 企画】
    文学,言語,音楽,美術,歴史,宗教,娯楽等々における虫とのかかわりを研究する学問−それが,文化昆虫学である.1980年代に米国のホーグ博士によって提唱された若い分野だが,日本には古くから虫に親しむ文化が根付いており,その意味で「昆虫文化」の先進国といえる.文化という面から虫と人とのかかわり史を見直すと,きわめて多様な,そして実に興味深い世界が拡がる.
    文化昆虫学とは何か(三橋 淳)
    昆虫の文化史(小西正泰)
    日本の美術工芸と虫(林 長閑)
    娯楽や音楽と昆虫(田中 誠)
    文学や昔話と昆虫(田中 誠)
    食用・薬用昆虫(三橋 淳)
【トピックス】 【今月の解説】 【連 載】
    エッセイ・自然と私/いま,“里海”宣言!!(香原知志)
    万里同符−トロイカエッセイ/脳から見た「人間性」(澤口俊之)
    植物文化史(臼井英治)/スノードロップ−雪の花
    実験・観察のページ/豚を使って総合的に学ぼう(市石 博)
    動物たちの気になる行動/他種の鳴きまねをする鳥(大庭照代)
    環境保全の現状/「中池見湿地」の多様な生物相と特異な立地環境
      −その保護・保全の意義と緊急性(河野昭一)
    海の向うのワンダーランド−海外調査こぼれ話/
      ショウジョウバエとゴミとやじ馬(布山喜章)
    研究室・研究所めぐり/岡山大学・資源生物科学研究所(且原真木)
    私のメモ/低温がもたらした植物の種の絶滅!?(清澤茂久)
    生物ライブラリー/『遺伝子できまること、きまらぬこと
     『江戸東京の自然を歩く』『生と死の科学』



         

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