裳華房のtwitterをフォローする


裳華房メールマガジン (Shokabo-News)
バックナンバー(No.274)

禁無断転載 
→ 「メールマガジンのご案内」に戻る



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

  Shokabo-News No.274                2012/4/26
  裳華房メールマガジン 4月26日号
  http://www.shokabo.co.jp/m_list/m_list.html

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今回のご案内 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

  ◇ 新刊:『遺伝子と性行動』
  ◇ 近刊:『磁性学入門』『エントロピーから読み解く生物学』
       『新・生命科学シリーズ 植物の系統と進化』

  ◇ 松浦晋也の“読書ノート”(1)        【新連載】
     「コレラ、脚気、水俣病――疫学を巡る視点」

  ◇ 裳華房の“古書”探訪 (1)         【新連載】
     矢野健太郎著『代数学と幾何学』

  ◇ 売上げランキング(数学分野,化学分野)   【新連載】

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

Shokabo-News 会員の皆様 こんにちは m(_ _)m

 今号より,新連載の掲載などShokabo-Newsを大幅にリニューアルしました.

 新連載の第一は,ノンフィクション・ライター/サイエンスライターの松浦
晋也さんと鹿野 司さんに,お薦めの1冊や思い出の書籍,新刊レビュー等,
広く理工書についてご紹介いただく「読書ノート」.どんな書籍が取り上げら
れるのか,ご期待ください.
(偶数月は松浦さんに,奇数月は鹿野さんにご執筆いただく予定です)

 第二は「裳華房の“古書”探訪」.江戸時代から続く裳華房の歴史の中で,
自然科学書の出版に力を入れ始めた大正時代・昭和時代の書籍から,毎回1冊
ずつ取り上げてご紹介します.
 
 また,直近2か月の「裳華房 売上げランキング」を,数学,物理学,化学,
生物学の4分野別に掲載してゆきます.(2分野毎を隔月に掲載)

 リニューアルした Shokabo-News を今後もご愛読のほど,よろしくお願いい
たします.また,ご意見・ご感想を m-list@shokabo.co.jp までお寄せいた
だければ幸いです.(Twitterをお使いの方はアカウント @shokabo まで)

 ★ お知らせ ★

1.6月より各地の大学生協書籍部にて裳華房フェアを開催いたします.
  予定一覧→ http://www.shokabo.co.jp/fair/

2.「第18回 期間限定 謝恩価格本フェア」開催中!(〜6/20)
  http://www.bargainbook.jp/

3.5月1日より丸善 博多店(福岡市)にて自然科学書フェアが開催.
  今年のテーマは「古典・最新刊が誘う自然科学の世界」(〜6/17).
  http://www.shokabo.co.jp/fair/index.html#etc

4.「出版原稿受付窓口」を開設しました.
  http://www.shokabo.co.jp/scripts.html

5.「大学・短大・高専用教科書のご案内」
  http://www.shokabo.co.jp/text.html

6.[生物分野の教科書など]図表ファイルがダウンロードできます.
  http://www.shokabo.co.jp/textbook/text-tm.html#bio


───────────────────────────────────
【裳華房 新刊一覧】 http://www.shokabo.co.jp/book_news.html
【ご購入のご案内】  http://www.shokabo.co.jp/order.html
───────────────────────────────────

★★★★★★★★★★★★★★ 新 刊 案 内 ★★★★★★★★★★★★★★★

◆ 『遺伝子と性行動 −性差の生物学−』

http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5851-8.htm
山元大輔 著/A5判/216頁/定価2520円(税込)/裳華房/
ISBN978-4-7853-5851-8

 ♪ 大学2年生 〜 ♪
 行動遺伝学は,遺伝学の一部でもあり,行動学の一部でもあり,また神経科
学の一部でもあります.それは,個体の行動が,直接的には脳神経系によって
生み出されるアウトプットであること,そして脳神経系の構造と機能の基本デ
ザインが遺伝子によって与えられることに基づいています.
 本書は,キイロショウジョウバエで急速に発展した行動遺伝学の特定の部分,
つまり,性行動を対象に単一遺伝子の機能の発現という要素還元的な発想と手
法で行われた研究にフォーカスを当て,研究の時間的流れに沿うかたちでこれ
までの成果を紹介しました.これから行動遺伝学を学ぶ学生から専門家まで幅
広い読者層に楽しんで頂けることでしょう.

 <主要目次> ショウジョウバエ行動遺伝学の幕開け/分子レベルの行動遺
伝学/行動の源を脳に探る/fruitless−同性愛突然変異体の登場/脳の性的
二型の発見/脳の性差から行動の性差へ/脳と行動をコントロールする/ハエ
とヒトの遺伝子と脳と行動


★★★★★★★★ 近 刊 案 内 (5月下旬刊行予定!)★★★★★★★★★★


◆ 『磁性学入門』

http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2919-8.htm
白鳥紀一・近 桂一郎 共著/A5判/360頁/定価4935円(税込)/裳華房/
ISBN978-4-7853-2919-8

 大学院初年級を対象にした,古典的な磁性学の教科書.出来上がった結果の
羅列ではなく,基礎から出発して調べていく過程に重点を置き,はっきりとし
た物理的なイメージの形成を目標とした.研究の起点であり,得られた結論を
吟味する拠り所である実験については,丁寧に述べることを心がけた.


◆ 『エントロピーから読み解く生物学 −めぐりめぐむ わきあがる生命−』

http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5853-2.htm
佐藤直樹 著/A5判/232頁/定価2835円(税込)/裳華房/
ISBN978-4-7853-5853-2

 生命や人間社会の活動がサイクルをなし(=めぐる),それらのサイクルが
相互にエネルギーやものを供給しあい(=めぐむ),そして生命活動を構成す
る様々な階層のそれぞれが,下の階層の勢いをもらって「わきあがる」という
“生命の勢い”の連鎖 = 生命のつながりのすべてを理解することを目的に,
エントロピーの尺度から生物や生命を捉え直した,新しいタイプの入門書.


◆ 『新・生命科学シリーズ 植物の系統と進化』

http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5852-5.htm
伊藤元己 著/A5判/182頁/2色刷/定価2520円(税込)/裳華房/
ISBN978-4-7853-5852-5

 本書は,おもに陸上植物を扱い,分子系統学の研究で明らかになった系統関
係から植物の進化を解説.はじめに植物へいたる進化の道筋を概観し,続いて
陸上植物における進化上重要なイノベーションについて詳しく見ていく.最後
に陸上植物の各群の特徴を解説した.


───────────────────────────────────
【裳華房 分野別書籍一覧】 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/0000.html
【正誤表などサポート情報】 http://www.shokabo.co.jp/support/
───────────────────────────────────


★★★★★★ 【新連載】松浦晋也の“読書ノート” (第1回) ★★★★★★

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ノンフィクション・ライター/サイエンスライターの松浦晋也さんと鹿野司
さんに,お薦め書籍や思い出の1冊,新刊レビュー等をご執筆いただきます.
今月号のご担当は松浦晋也さんです. http://www.shokabo.co.jp/column/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◇ コレラ、脚気、水俣病――疫学を巡る視点 ◇

◆『医学者は公害事件で何をしてきたのか』(津田敏秀著,岩波書店)

 「日本は疫学が遅れているので…」という話を聴いたのは2008年のこと。新型
インフルエンザのについて取材している時だった。疫学(えきがく)といってぴん
と来る人はさほど多くないだろうが、統計を駆使して集団に対する疾病や健康被
害などを研究する学問だ。集団発生した未知の病は感染症なのかそうではないの
か、いったいどこからどういう経路で社会に入り込んできたのか、それ以上の蔓
延を防ぐにはどうしたらいいのか――そういったことが疫学の担当分野となる。

 疫学は、19世紀ロンドンで一人の開業医によって始まった。医師の名はジョン
・スノー(1813〜1858)という。
 スノーがロンドンで活動していた時期、コレラは原因も分からず突然襲ってき
て命を奪う災厄だった。ロンドンでは1831年、1848年とコレラの流行が起きた。
開業医だったスノーは治療に奔走するうちに奇妙なことに気がついた。一家まと
めてコレラに感染することは少なく、家族の一人がいきなり発症することが多い
のだ。それだけではなく、従業員が水の代わりにビールを飲むことが認められて
いたビール工場は感染者をほとんど出さなかった。
 この時代、コレラは“瘴気”のような悪い空気が原因で感染すると考えられて
いた。しかし、空気感染なら一家全員が発症したり、工場で集団発生したりする
はずだ。彼は、コレラは空気感染するのではなく、なにか汚染された水を飲むこ
とで感染が拡がるのではないかと推定した。
 1853年、またもコレラの流行がロンドンを襲った。スノーは自説を証明しよう
として調査を始めた。いつ、どこで誰が発病したか、発症者はどんな生活をして
いたかを調べ、地図に書き込んでいく。1854年、ロンドンのブロード・ストリー
トという一角の調査結果が一枚の地図にまとまった。地図は街の中心部にある井
戸から感染が拡がったことを示唆していた。スノーは井戸の水を汲み上げる手押
しポンプの取っ手を取り外し、使用できなくした。すると感染拡大は収まったの
である。
 感染症がなぜ起きるのかは分からなくとも、感染症を巡る社会状況を調べてい
くことで感染の源を見付けることができるし、それ以上の蔓延を阻止することも
できる――スノーの業績は認められ、やがて疫学という学問分野に発展していっ
た。現在、スノーが発見した感染源の井戸のあった場所には記念碑が建立されて
おり、その横では「ジョン・スノー・パブ」が開店している。パブでは毎年1回、
スノーの業績を称えるパーティが開催され、世界中の保健衛生関係者が集まって
くるそうだ。
 疫学の特徴は、そのプラグマティックさにある。感染症の原因は分からなくて
もいい、感染拡大を防げればいいのだ。それは、あるいはイギリス人のプラグマ
ティックな思考様式に由来するものなのかも知れない。

 スノーは1858年にこの世を去ったが、コレラとの戦いは続いた。1862年、ルイ
・パスツール(1822〜1895)が“白鳥の首フラスコ”を使って腐敗が微生物によっ
て起きる現象であることを示した。1876年、ロベルト・コッホ(1843〜1910)が炭
疽菌の純粋培養に成功し、一部の疾病の病原体が微生物であることを発見した。
 19世紀、コレラは6回の世界的大流行を引き起こした。1881年、5回目となる
コレラの世界的大流行が始まった。コッホは流行が続くエジプトに赴いて研究を
重ね、1883年に原因となる細菌を突き止めた。コッホにとって、コレラ菌の同定
と培養成功は巨大な成功体験となり、その後コッホとその弟子達は「まず原因と
突き止める」という研究の道筋をひた走ることとなった。
 1885年、コッホの元に東洋の小国だった日本から一人の留学生がやってきた。
優秀で粘り強い性格の留学生は留学中に破傷風菌の純粋培養に成功し、破傷風菌
の毒素を使って血清中に抗体を作成する血清療法をも開発した。彼の名は北里柴
三郎(1853〜1931)。北里は1892年に帰国し、やがて日本の医学・細菌学の大立者
として影響力を発揮するようになっていく。北里の門下からは、赤痢菌を発見し
た志賀潔(1871〜1957)のように、「原因を突き止める」研究で世界的業績を挙げ
る者も現れた。

 日本における初期の疫学的の成果は、陸軍と海軍の対立という形になって現れ
た。脚気(かっけ)という病気は、江戸から明治にかけて日本の国民病といえるほ
ど蔓延していた。神経障害で脚が動かなくなり、ついには心臓が止まって死に至
ることもある。
 海軍の軍医であった高木兼寛(1849〜1920)は、大規模な実地調査で脚気が何ら
かの栄養不良であることを見抜いた。彼はタンパク質の不足が脚気の原因だと考
え、1885年に海軍の食事に麦飯を導入して脚気を激減させた。高木は脚気の原因
については間違ったが、調査で得た栄養不良という知見は正しかった。脚気はビ
タミンB1欠乏症だったのだ。ビタミンB1を鈴木梅太郎(1874〜1943)が発見するの
は1912年のことである。その27年前に、高木は麦飯によって脚気の蔓延を防いだ
のであった。高木は後世「日本疫学の父」と呼ばれることになる。
 ところが、陸軍では軍医の森林太郎(1862〜1922)が脚気は伝染病であると主張
して、高木の麦飯導入を「根拠がない」として拒絶した。結果、陸軍は日露戦争
では3万人もの兵士が戦闘ではなく脚気によって病死するという事態を招いてし
まった。
 実地調査を重んじて、原因については間違えたものの効果的な対策を打つこと
ができた高木と、根拠を求めるあまりに対策に失敗した森。2人の態度はそのま
ま、プラグマティックなイギリスと徹底的に原因を追究するドイツという、思考
様式の違いにつながっている。というのも、高木は当時の医学界では珍しく、イ
ギリスへの留学経験があった。対する森はドイツに留学している。森は当時の医
学界の主流であり、高木は傍流であったといえるだろう。高木と森は脚気の原因
を巡って激しく議論したが、当時の医学界は森を擁護する意見が非常に強く、高
木は沈黙を余儀なくされた。兵士が麦飯を嫌がったので、海軍の脚気対策もやが
て後退を始める。脚気の原因がビタミンB1の欠乏という認識が一般化するのは昭
和も10年に近くなってからで、日本社会全体における抜本的な対策はビタミン剤
が普及する太平洋戦争後にまで持ち越されることとなった。
 このような歴史的事情が、冒頭の「日本は疫学が遅れているので…」という発
言につながっていく。日本の医学はコッホ、そしてドイツ流の「まず原因をつき
とめる」という流儀が主流となり、ジョン・スノーに始まる「原因はともあれ、
実態を正確に把握して被害の拡大を食い止める」というプラグマティックな精神
の導入がずっと遅れたのだ。
 ちなみに、森は現在、医師としてではなく、そのペンネームで歴史に名前を残
している。森鴎外、明治の文豪その人である。

 津田敏秀『医学者は公害事件で何をしてきたのか』は、水俣病の経緯を通じて
疫学的思考の欠如が社会的に大きな被害を生む可能性を訴えた本だ。全体は三部
構成で、第一部で疫学という学問の概説、第二部では疫学の視点から水俣病の分
析、第三部は日本的な制度を疫学の視点からどう見直していくかという流れとな
っている。
 衝撃的な本と言わねばならないだろう。なにしろ著者は「疫学の視点があれば
水俣病は防げた」と主張しているのだ。しかもその主張には説得力がある。患者
が発生した時点ですでに、多くの人が「水俣湾の魚が原因ではないか」と考えて
いた。だから、その時点で疫学的調査を行っていれば、水俣病の原因は分からな
くても水俣湾で獲れた魚介類を食べることが発症の条件であることは、きっちり
科学的に証明できたはずだった。そう、疫学的には水俣病は食中毒だったのだ。
とすれば、食品衛生法に従って食中毒事件として水俣湾で獲れた魚介類を食べる
ことを禁止すれば、それ以上の発症は防げたというのである。
 が、実際には、行政は「すべての水俣湾が魚介類が有毒化しているという証拠
がない」として食品衛生法の適用を見送ってしまった。そして、医学界の対応は
「水俣病の原因追究」に傾いた。1969年に原因企業であるチッソを被告とした裁
判が始まると、チッソは「発症時点では原因が不明であった以上、チッソの責任
は問えない」と主張。それに沿う形で原因究明の経緯を証言する医学者が相次い
だ。
 著者はそこに、意図的に国やチッソに有利な証言をすることで研究費などで有
利な立場を得ようとする“御用学者”のふるまいを見る。が、同時に本書を読み
進めるにつれて顕わになるのは、コッホ流の原因を徹底追求する手法にとらわれ
すぎて、「原因が分からねば対策はできない」という誤謬にはまりこんでしまっ
た研究者の姿だ。著者はさまざまな公害事件で同様の悲劇が繰り返されたことを
論証していく。日本は疫学後進国であったが故に、公害被害を拡大させてしまっ
たのである。

 2011年3月11日の東日本大震災で、福島第一原子力発電所から、大量の放射性
物質が拡散してしまった。薄く広く拡がった放射性物質による健康への影響の実
態把握には、長期かつ大規模な疫学的調査が必須だ。一時期大きな話題になった
高病原性鳥インフルエンザも、消えたわけではなく今なおエジプト、インドネシ
ア、ベトナムなどで人への感染が続いている。インフルエンザ対策に疫学が大き
な役割を果たすことは言うまでもない。今ほど疫学的思考が必要になっている時
代は、かつてなかったと言いうるだろう。
 なお、日本疫学会が発足したのは1991年。つまり日本の疫学研究者達による組
織的な相互情報交換や社会への働きかけが始まってから、まだ20年少々しか経っ
ていない。

◆『医学者は公害事件で何をしてきたのか』
  津田敏秀 著/四六判/256頁/2004年6月発行/岩波書店(版元品切れ中)
  http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/8/0221410.html


【松浦晋也さんのプロフィール】
ノンフィクション・ライター.1962年東京都出身.現在,PC Online に「人と
技術と情報の界面を探る」を連載中.主著に『われらの有人宇宙船』『増補 
スペースシャトルの落日』『恐るべき旅路』『コダワリ人のおもちゃ箱』など
がある.ブログ「松浦晋也のL/D」 http://smatsu.air-nifty.com/


 次号は鹿野 司さんにご執筆いただきます.どうぞお楽しみに!


※本コラムは本メール配信約1か月後を目安に裳華房Webサイトに掲載します.
http://www.shokabo.co.jp/column/

      「松浦晋也の“読書ノート”」 Copyright(c) 松浦晋也,2012


★★★★★★ 【新連載】裳華房の“古書”探訪(第1回)★★★★★★★★★

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 弊社の起源は,江戸時代,伊達藩の御用板所であった「仙台書林 裳華房」
に遡ります.ここでは,科学書の出版に力を入れ始めた大正時代から昭和時代
に刊行された書籍の中から毎回1冊ずつ取り上げて紹介いたします.
【裳華房の歴史】 http://www.shokabo.co.jp/history.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 今年2012年は,数学者 矢野健太郎先生が誕生されて100年目にあたります.

 ご専門の幾何学に関する入門書・専門書をはじめ,やさしい数学の解説書・
普及書を数多く著された矢野先生ですが,裳華房では主に大学向けの教科書を
中心に約40点程(改訂版や共著・共編の書籍を含む)ご執筆いただきました.
そのうちの20点近くは,現在でも“現役”の教科書・参考書として大学・高等
専門学校などでお使いいただいております.

◆ 矢野健太郎 著『代数学と幾何学』(初版1958年)

 現在,理工系の大学1年生に課せられている「線形代数」は,多くの大学で
必修科目になっていますが,これは今から40年ほど前に,「代数と幾何」とい
う科目の取り扱い範囲と名称が変わったものです.かつてその「代数と幾何」
の標準的な教科書として親しまれてきたのが本書です.式や解の性質を対象と
する「代数学」と図形を対象とする「幾何学」の組合せは,現在の授業科目か
らするとやや異色な感じを受けますが,発行部数は累計で10万部を超えました
(科目の取り扱い範囲の変更に伴い,1974年2月発行の第26版が最終版です).
 本書は今年3月,矢野先生の生誕100年を記念して復刊しました.幾何的素
養の欠如が叫ばれる昨今,問題提起の一冊として是非ご覧ください.

 復刊した『代数学と幾何学』の書籍紹介サイトは下記です.
http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1010-3.htm

【矢野健太郎先生 ご略歴】
1912年3月1日,東京に生まれる.東京大学理学部数学科卒業,東京大学講師,
同助教授,新潟大学教授,東京工業大学教授を経て,東京工業大学名誉教授.
またプリンストン高等研究所所員,ローマ大学,香港大学,カリフォルニア
大学,イリノイ大学等の客員教授を務める.理学博士.1993年12月25日歿.


───【裳華房のお役立ちサイト】───────────────────

◎ 2012年 研究所等の一般公開(4/25 更新)
http://www.shokabo.co.jp/keyword/openday.html

◎ 2012年 学会主催 一般講演会・公開シンポジウム(4/25 更新)
http://www.shokabo.co.jp/keyword/openlecture.html

◎ 2012年 若手 春・夏・秋・冬の学校(4/25 更新)
http://www.shokabo.co.jp/keyword/wakateschool.html
───────────────────────────────────


★★★★★★ 裳華房 売上げランキング(2012年2〜3月) ★★★★★★★★

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 分野別の直近2か月の売上げランキングです(2分野ごとを隔月に掲載).
なお,採用品としての注文分は除いています.
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ★ 数学分野 ★

1.『曲線と曲面の微分幾何(改訂版)』 小林昭七 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1091-2.htm

2.『数学選書1 線型代数学』 佐武一郎 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1301-2.htm

3.『数学選書4 ルベ−グ積分入門』 伊藤清三 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1304-3.htm

4.『微分積分(改訂版)』 矢野健太郎・石原 繁 編
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1071-4.htm

5.『テンソル −科学技術のために−』 石原 繁 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1068-4.htm

 ★ 化学分野 ★

1.『量子化学(下)』 原田義也 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3074-3.htm

2.『量子化学(上)』 原田義也 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3073-6.htm

3.『高分子合成化学(改訂版)』 井上祥平 著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3087-3.htm

4.『クラスター入門』 近藤 保・市橋正彦 共著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2916-7.htm

5.『化学の指針シリーズ 錯体化学』 佐々木陽一・柘植清志 共著
 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3224-2.htm

 次号では,物理学分野,生物学分野を掲載する予定です.


───【裳華房のお役立ちサイト】───────────────────

◎ 自然科学系の雑誌一覧 −最新号の特集等タイトルとリンク−
http://www.shokabo.co.jp/magazine/ 

◎ 大学・研究所・学協会の住所録とリンク
http://www.shokabo.co.jp/address.html
───────────────────────────────────


 次号は,5月29日の配信予定です.どうぞお楽しみに! \\(^o^)//


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

★ Shokabo-Newsの配信停止・アドレス変更は下記URLよりお願いします ★
  http://www.shokabo.co.jp/m_list/m_list.html 

メールマガジンのご意見・ご感想は m-list@shokabo.co.jp まで.
───────────────────────────────────
自然科学書出版 (株)裳華房
〒102-0081 東京都千代田区四番町8-1
Tel:03-3262-9166 Fax:03-3262-9130 電子メール:info@shokabo.co.jp
URL:http://www.shokabo.co.jp/  Twitterアカウント:@shokabo

【個人情報の取り扱い】 http://www.shokabo.co.jp/policy.html
───────────────────────────────────
Copyright(c) 裳華房,2012      無断転載を禁じます.



         

自然科学書出版 裳華房 SHOKABO Co., Ltd.