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裳華房メールマガジン (Shokabo-News)
バックナンバー(No.359;2019年12月号 松浦晋也の読書ノート/12月の新刊 ほか

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆   Shokabo-News No.359                2019/12/24   裳華房メールマガジン 2019年12月号   https://www.shokabo.co.jp/m_list/m_list.html ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ★目次★ ─────────────────────────────────── 【1】12月の新刊案内    『レクチャー 量子力学(I)』    『シリーズ・生命の神秘と不思議 植物メタボロミクス』 【2】2020年1月の近刊案内    『線形代数講義』『新装版 解析学概論』 【3】連載コラム 松浦晋也の“読書ノート”(43):    『昭和陸軍 謀略秘史』(岩畔豪雄 著,日本経済新聞出版社) 【4】裳華房2019年刊行書籍一覧 【5】お知らせ&編集後記 ─────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】12月の新刊案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●『レクチャー 量子力学(I) −4つの基本原理から学ぶ−』 https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2265-6.htm 石川健三 著/A5判/288頁/定価(本体3100円+税10%)/2019年12月発行/ 裳華房/ISBN 978-4-7853-2265-6 C3042  本書は,量子力学が「重ね合わせの原理」「正準交換関係」「シュレディン ガー方程式」「確率原理」という4つの基本原理を柱とすることを明らかにし, 読者が量子力学の全体像を理解・把握し,自らの考えや方法で再構成できると ともに,多様な応用をできるようになることを目標にした.  T巻では,量子力学の基礎を踏まえつつ、上記4つの原理がいかに量子力学 の考え方の根幹を示すかを学ぶ.さらに,第1原理から第3原理までを中心に して,基本的な物理系のシュレディンガー方程式やその解法に加え,代表的な 近似法である摂動論まで解説した.  姉妹書『レクチャー 量子力学(II)』は2020年春刊行予定. 【主要目次】 1.量子力学への道 2.量子力学の原理 3.1次元運動 4.調和振動子  5.3次元運動 6.水素原子 7.電磁場中の荷電粒子の運動 8.摂動論 ●『シリーズ・生命の神秘と不思議 植物メタボロミクス     −ゲノムから解読する植物化学成分−』 https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5129-8.htm 斉藤和季 著/四六判/170頁/定価(本体1600円+税10%)/2019年12月発行/ 裳華房/ISBN 978-4-7853-5129-8 C3045  ポリフェノール,カテキン,フラボノイド,カフェイン,モルヒネ,ニコチ ン,…….植物はなぜ多くの代謝産物(化学成分)を作るのでしょうか? こ れらの代謝産物はどのような仕組みで作られるのでしょうか? 近年,植物の ゲノム配列が決まることにより,この根源的な問いに対する,基本的な解答の 道筋が示されました.  植物メタボロミクス研究の黎明期からこの分野を開拓してきた著者が,植物 の進化の歴史に刻まれた,代謝産物を作る能力の秘密に迫ります. 【主要目次】 1.植物メタボローム(代謝産物、化学成分)の多様性 2.なぜ植物メタボロ ームは多様なのか? そこに秘められた植物の生存戦略 3.ゲノム解読がもた らした新しい地平 4.植物メタボロームを解読する 5.統合オミクスと遺伝 子機能の同定:モデル植物シロイヌナズナを用いて 6.作物や薬用植物での メタボロミクス 7.これからの課題と挑戦 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【裳華房 新刊一覧】   https://www.shokabo.co.jp/book_news.html 【裳華房 分野別書籍一覧】https://www.shokabo.co.jp/mybooks/0000.html 【正誤表などサポート情報】https://www.shokabo.co.jp/support/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】2020年1月の近刊案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●『線形代数講義』 https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1585-6.htm 南 和彦 著/A5判/376頁/定価(本体3200円+税10%)/2020年1月発行/ 裳華房/ISBN 978-4-7853-1585-6 C3041  純粋に数学的な視点で完結するのではなく,理学および工学における実用と いう点から要求される視点や取り扱いについて,可能な限りわかりやすく説明 した.また,線形代数に関連してよく言及されるものの初年次の教科書では扱 われない発展的ないくつかの事項については,主に付録で解説した. ●『新装版 解析学概論』 https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1584-9.htm 矢野健太郎・石原 繁 共著/A5判/358頁/定価(本体2500円+税10%)/ 2020年2月発行/裳華房/ISBN 978-4-7853-1584-9 C3041  1965年の初版発行より(1982年の新版発行を経て)現在に至るまで,多くの 読者から支持されてきた定評ある解析学の教科書『解析学概論』を,読みやす い文字づかい,魅力的な図版とともに“新装版”として刊行する. 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【電子書籍のご案内】  https://www.shokabo.co.jp/ebooks/index.html 【オンデマンド出版書籍】 https://www.shokabo.co.jp/mybooks/d-pub.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】[連載コラム]松浦晋也の“読書ノート” (第43回) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ノンフィクション・ライター/サイエンスライターの松浦晋也さんと鹿野司 さんに,お薦め書籍や思い出の1冊,新刊レビュー等をご執筆いただきます. 今回のご担当は松浦晋也さんです.  ・バックナンバーはこちら→ https://www.shokabo.co.jp/column/ ─────────────────────────────────── ◆ 異能の陸軍参謀が残した回顧録 ◆ ● 『昭和陸軍 謀略秘史』   (岩畔豪雄 著,日本経済新聞出版社)  前回(第42回)*1、そして第27回*2にも登場した、日本陸軍の軍人・岩畔豪 雄(いわくろ・ひでお:1897〜1970)。諜報の専門家を養成する陸軍中野学校、 陸軍の必要な物資を調達する専門商社の昭和通商、新たな科学的知見に基づく 兵器を開発する陸軍登戸研究所、さらには第二次世界大戦をにらんで世界各国 の経済力を分析する陸軍省戦争経済研究班──通称秋丸機関を、それぞれ設立 した、日本陸軍諜報の大立者だ。 *1 https://www.shokabo.co.jp/column/matsu-42.html *2 https://www.shokabo.co.jp/column/matsu-27.html  満州事変から敗戦に至る15年の日本史を「なぜあんな愚かな戦争をしてしま ったのか」という観点から読書を進めていくと、随所に岩畔の名前が浮かび上 がってくる。こうなると、「どんな人なのだろう」と興味が湧くわけで、何か 資料はないかと探し、最初に入手できたのが、今回取り上げる『昭和陸軍 謀 略秘史』だ。  戦争が終わった後の軍人は、回顧録などで積極的に発言する者と、沈黙を守 る者とに別れる。岩畔は前者だったようで、本書の他に『世紀の進軍シンガポ ール総攻撃−近衛歩兵第五連隊電撃戦記−』(1956年、潮書房)、『戦争史論』 (1967年、厚生閣)、『科学時代から人間の時代へ』(1970年、理想社)など の著書を残している。  本書は1967年4月から6月にかけて、木戸日記研究会という歴史学者の集ま りが、岩畔に行った3回のインタビューを文字におこして、ほぼそのまままと めたものだ。1977年に『岩畔豪雄氏談話速記録』(日本近代史料叢書)として 非売品で世に出たものを、2015年に一般書籍として再刊した。巻末には、補論 と題して、岩畔自身が日米開戦前後のことを記した覚書の「私が参加した日米 交渉」を収録している。  ……なのだが、これがもの凄く読みにくい。何しろ、岩畔が話したことをそ のまま速記録としてまとめたものなので、話題はあっちこっちへと右往左往す る。しかも、何の注釈もなしに、当時の人物の名前がぽんぽん出てくる。誰が 誰だか、検索を駆使しないと読み進めることは難しい。  これは他の歴史的資料と付き合わせて読み解くべき一次資料であって、読書 を楽しんで教養を得るための本ではない。私にはちと荷の重すぎる本であった。  それでも、読めば得るものはある。すぐに理解できるのは、岩畔の尋常なら ざる頭の良さだ(そして1970年に逝去する彼の頭脳が、1967年時点で若干うろ が来ていたことも。語る言葉の主語と述語の対応がかなり怪しいのだ)。  そしてまた、彼の活動は、中野学校、昭和通商、登戸研究所、秋丸機関だけ ではなかったこともわかる。彼は、満州国経済運営、二・二六事変終結後の軍 事裁判、陸軍が行った各国偽札の製造、アメリカとの開戦回避のための交渉、 インド独立運動の支援なども主導していたのだ。しかも「大東亜共栄圏」とい う概念をつくった一人でもあったのである。  そのように彼が、「軍事と外交の裏社会の大物」となっていた理由も見えて くる。彼は若くしてシベリア出兵に参加し、日本人としてはもっとも早い時期 にゲリラ戦を体験していたのだった。  岩畔は、広島・呉湾にある倉橋島の出身。すぐ近くには海軍士官学校が立地 する江田島があった。が、彼は「なんとはなしに船に乗ることはあまり好きで はない」という理由で、陸軍を志願し、幼年学校、陸軍士官学校、陸軍大学と いうルートで陸軍のエリートコースに乗る。1919年、少尉の時に一か月にわた ってシベリア出兵を経験。この経験がどうも彼のその後の人生行路を決定づけ た感がある。当時のシベリアは各種パルチザンが兵力を擁して群雄割拠する状 況だった。その中で、彼は油断ならぬ相手との駆け引きを知り、ゲリラ戦を経 験し、さらに敵である共産主義というイデオロギーを知り・勉強し、理解を深 める。  彼の思考は非常に真っ当だ。「彼を知り己を知れば百戦殆からず」(孫子・ 謀攻編)。この言葉の通り、彼は現代でいうゲリラ戦を研究し、共産主義を学 び、虚実表裏ある外交における最適な戦略はなにかという思考を巡らせていく。 その中で、彼は「戦争は武力行使以前の段階ですでに決着はついている」とい う命題に行き着く。  ──そういう中野学校とか情報や謀略の近代化ということなんですけれど   も、そういうことを岩畔さんが思い立たれた直接の動機というのはどう   いうことですか。  岩畔 私は戦争というものは、第一義的に冷戦的なもの、武力以前の問題   で勝負がつくのではないだろうかという感じを昔から持っておったもの   ですから、それでこういうことになったものであると思います。戦争と   いうものはいいものではなく、出来れば避けたいと思いますけれども、   もしなる時はみんなこれをやっている。外国はそれをやっております。                         (本書 p.149)  戦争は武力以前に勝負が付いている。武力以前とは、諜報であり科学技術で あり物流であり経済力だ。大変に真っ当な認識だ。  大東亜共栄圏についても、彼は以下のように語る。  岩畔 「共栄」というのは、これはいまでも私はそう思いますが、戦争な   んかの最後の目的だって。敵を圧倒的殲滅というのはこれは武力戦です   が、敵を生かしてこれと一緒にやっていくということでなければ戦争の   ほんとうの目的ではないのですよ。なにか敵意が残るというのはこれは   いかんですよね。それはいまも昔も変わらぬ考えで、最後は共栄である。   出来たら手段も平和的手段。しかし、それに反抗してきたらしょうがな   いではないか、こういうふうな考え方です。                         (本書 p.163)  クラウゼヴィッツの「戦争は外交における最終手段である」に通じる、これ また真っ当な思考である。  では、その真っ当な認識の持ち主は、あまりに無謀な日米開戦にどう関わり、 どのようにみていたのか。  1940年(昭和15年)9月の日独伊三国同盟締結の結果、日米関係は悪化し、 アメリカは経済制裁を日本に課してきた。解決策として、交渉による妥協の成 立と、開戦との二つの選択肢があった。もちろん、前回取り上げた秋丸機関の 研究で、開戦に踏み切っても敗北するしかないことははっきり分かっている。  1941年(昭和16年)3月から8月にかけて、陸軍省の軍事課長だった岩畔は 渡米し、対米開戦回避工作に従事する。カトリックのウォルシュおよびドラウ ト両牧師を仲介役として、ルーズベルト大統領と近衛文麿首相との会談を実現 して、開戦を回避しようとした工作は、結局不調に終わる。岩畔は、本書収録 の「私が参加した日米交渉」で、1941年6月22日の独ソ戦開戦以前ならば、妥 協の余地があったと総括する。そこまでに妥協に至らなかった原因を、彼は近 衛文麿首相の優柔不断と松岡洋右外務大臣が面子にこだわって、いたずらに決 定を引き延ばしたためだと指摘している。  1941年夏の段階で、日本は交渉による妥協という選択肢を失っていた。アメ リカは日本に対する経済制裁を発動し、国内では欧州戦線でのドイツの快進撃 を見て、「バスに乗り遅れるな。アメリカを叩け」と世論が沸騰する。  岩畔は、日本には三つの選択肢があったと書く。1)アメリカに対する経済 的・軍事的屈服、2)開戦による軍事的敗北、そして3)「退いて形勢を観望」 である。三つめは、のらくらと言を左右し事態を引き延ばして状況の変化を待 つ、というものだ。彼はこの三つめの案が正しかった、と書く。2年引き延ば していたら、欧州の戦況はドイツ不利に転じる。それを見た上で再考していた ら、あるいは日本は……。    この案は先に掲げたようにクーデター乃至内乱を誘発する可能性があ   ったが、それを忍び、若しスターリングラードの悲劇まで形勢を観望し、   ドイツの実力を正当に判断しうるときまで時を稼いでいたら或いは日本   は別の道を歩んでいたのではあるまいかと思われてならない。    この案の実行には勿論政治家の異常な勇気と天皇陛下の聖断とを必要   としたであろう。                         (本書 p.340)  実はこの案は、前回取り上げた『経済学者たちの日米開戦−秋丸機関「幻の 報告書」の謎を解く』で、著者の牧野邦昭が示す開戦回避の可能性そのものな のだ。牧野は、経済史の研究者として当然岩畔の文章を読んでいただろうから、 岩畔の思考を正しいと判断して自著に採り入れたのだろう。その上で牧野は、 最新の行動経済学の知見に基づいて「当時の日本の指導部から、だらだら事態 を引き延ばすという決断を引き出すためには、秋丸機関報告書はどんな筆致で 書けば良かったのか」という歴史のifを提示している。  近衛文麿首相の優柔不断な性格は、同時代の者が何人も記録している。松岡 洋右外相の面子にこだわるところも同様だ。近衛が果断であったなら、松岡が 面子にこだわらない人だったならば、300万人は死なずにすんだのかもしれな い。本連載の第8回*3で、そして第30回*4でも書いたように、なんと些細なこ とで巨大な歴史のうねりは左右されることか──。  そして、たとえ近衛が優柔不断で松岡が面子にこだわっても、秋丸機関報告 書の文章の書き口がちょっと違っていたら、開戦には至らなかったかも知れな いのである。  さらに、この流れからは、昭和天皇が勇気の発揮どころを間違えたというこ とすら見えてくる。1945年8月、ポツダム宣言受託に向けて議論がまとまらな い御前会議をまとめたのは昭和天皇の“御聖断”であった。が、1941年に“御 聖断”があったなら、そもそも戦争はなかったかもしれない──岩畔の主張を 敷延すればそういうことになる。  そこまで分かっていて、しかも政策決定のインナーサークルに身を置いてい て、開戦回避工作まで進めながら、なぜ岩畔豪雄は最後の最後まで徹底して開 戦回避に動かなかったのか。  そこに岩畔という人の限界がある。本書を読むと随所に出てくるのが、「組 織には従う」という岩畔の組織人として処世術だ。組織に従うというが、本書 で岩畔は、昭和10年代の陸軍省内部における意志決定プロセスを的確に描写し ている。一言で要約すると“空気”である。その場の雰囲気がなんとなく多数 派を形成し、権力闘争をしている上層部は無定見にその“空気”に乗っかって 主導権を握ろうとする。そして、岩畔はというと、そこまで理解し、見切って いながら、“空気”で決まった組織の決定には従うのである。  開戦に至るプロセスを中心に本書を読み解いたが、それ以外にも読みどころ は多い。歯に衣着せぬ人物評は興味深いし、乱脈というも愚かなデタラメに近 い陸軍の裏金の運用方法は、今となっては顎が落ちるほどに面白い。  岩畔は、昭和19年1月に新たに編成された第28軍参謀長となってビルマ戦線 に赴き、緑の地獄の中を兵と共に行軍することとなる。参謀長ともなると優遇 されるので、彼は生きて還ってきたが、兵が病み、餓え、ばたばたと死んでい くのを目の当たりにした。  第28軍には、何十人もの慰安婦が付き従っていた。岩畔は慰安婦を後方に下 げようとするが、司令部から拒絶される。彼は慰安婦に軍服を与え、山中に退 避させた。  が、ビルマの山中には象がいる。  岩畔 ある時、見透すと象が十二、三頭その隊列を八の字に遮ぎるわけだ。   そこで、たくさんの(松浦注:慰安婦の)中の一人の女の子がどうかし   た拍子に逃げ遅れて、伏せたらしい。そしたら象がこんな大きい足をも   ってギャフンと踏んだんだね。それで内臓が破裂してその場で死んでし   まうんだね。   (中略)   ぼくが馬に乗って見ると、白木の墓が立っているのです。女の子の墓で   す。「どうしたんだ」と戻って来るのに聞くと、今のような事情が分か   るわけです。                         (本書 p.249)  馬に乗ることができた参謀長の岩畔が記録する、「馬に乗れなかった300万 人のなかのひとり」の最期の様子である。 【今回紹介した書籍】 ●『昭和陸軍 謀略秘史』 岩畔豪雄 著/四六判/370頁/定価(本体3400円+税)/2015年6月発行/ 日本経済新聞出版社/ISBN 978-4-532-16967-1 https://www.nikkeibook.com/item-detail/16967 【松浦晋也さんのプロフィール】 ノンフィクション・ライター.1962年東京都出身.現在、日経ビジネスオンラ インで「宇宙開発の新潮流(*1)」を連載中。近著に『母さん、ごめん。−50 代独身男の介護奮闘記−』(日経BP社)がある.その他、『小惑星探査機「は やぶさ2」の挑戦』『はやぶさ2の真実』『飛べ!「はやぶさ」』『われらの 有人宇宙船』『増補 スペースシャトルの落日』『恐るべき旅路』『のりもの 進化論』など著書多数. Twitterアカウント https://twitter.com/ShinyaMatsuura *1 http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20101208/217467/       「松浦晋也の“読書ノート”」 Copyright(C) 松浦晋也,2019 ※本コラムは本メール配信約1か月後を目安に裳華房Webサイトに掲載します. https://www.shokabo.co.jp/column/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】2019年 裳華房 刊行書籍一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【科学一般】 ●『理系 国際学会のためのビギナーズガイド』 山中 司・西澤幹雄・山下美朋 共著/定価(本体1500円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-0010-4.htm 【数学分野】 ●『テキストブック 線形代数』 佐藤隆夫 著/定価(本体2400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1582-5.htm ●『手を動かしてまなぶ 微分積分』 藤岡 敦 著/定価(本体2700円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1581-8.htm ●『Introduction to Calculus in English −英語で学ぶ微分積分学−』 ヤン・ブレジナ、柳田英二 共著/定価(本体3800円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-0641-0.htm  ※本書はPOD版と電子書籍のみの販売となります. ●『微分方程式リアル入門 −解法の背景を探る−』 橋秀慈 著/定価(本体2700円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1583-2.htm ●『入門複素関数』 川平友規 著/定価(本体2400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1579-5.htm ●『トゥー 多様体』 Loring W. Tu 著/枡田幹也・阿部 拓・堀口達也 訳/ 定価(本体7500円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1586-3.htm ●『数学基礎論序説 −数の体系への論理的アプローチ−』 田中一之 著/定価(本体5400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1575-7.htm 【物理学分野】 ●『講義がわかる 力学 −やさしく・ていねいに・体系的に−』 竹川 敦 著/定価(本体2200円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2262-5.htm ●『理解する 力学 −科学する心と術を学ぶ−』 川村嘉春 著/定価(本体2500円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2268-7.htm ●『工学系の基礎力学 −公式の意味を知る−』 田村忠久 著/定価(本体2500円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2269-4.htm ●『物理学講義 統計力学入門』 松下 貢 著/定価(本体2600円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2267-0.htm ●『レクチャー 量子力学(I) −4つの基本原理から学ぶ−』 石川健三 著/定価(本体3100円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2265-6.htm ●『物性科学入門シリーズ 電気伝導入門』 前田京剛 著/定価(本体3400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2923-5.htm 【化学分野】 ●『現代化学序説』 齋藤一弥 著/定価(本体2100円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3517-5.htm ●『物理化学入門シリーズ 化学のための数学・物理』 河野裕彦 著/定価(本体3000円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3421-5.htm ●『しっかり学ぶ 化学熱力学 −エントロピーはなぜ増えるのか−』 石原顕光 著/定価(本体2600円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3516-8.htm ●『化学の指針シリーズ 触媒化学』 岩澤康裕・小林 修・冨重圭一・関根 泰・上野雅晴・唯 美津木 共著 /定価(本体2600円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3228-0.htm 【生物学分野】 ●『基礎からスタート 大学の生物学』 道上達男 著/定価(本体2400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5241-7.htm ●『入門 生化学』 佐藤 健 著/定価(本体2400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5238-7.htm ●『遺伝子科学 −ゲノム研究への扉−』 赤坂甲治 著/定価(本体2900円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5240-0.htm ●『植物生理学 −生化学反応を中心に−』 加藤美砂子 著/定価(本体2700円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5239-4.htm ◇◇シリーズ・生命の神秘と不思議◇◇ ●『昆虫たちのすごい筋肉 −1秒に1000回羽ばたく虫もいる−』 岩本裕之 著/定価(本体1400円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5128-1.htm ●『植物メタボロミクス −ゲノムから解読する植物化学成分−』 斉藤和季 著/定価(本体1600円+税) https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5129-8.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【5】お知らせ&編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇お知らせ ─────────────────────────────────── 1.訂正表・正誤表や新しい演習問題など「書籍のサポート情報」.   https://www.shokabo.co.jp/support/index.html 2.裳華房 総合図書目録   https://www.shokabo.co.jp/mokuroku.html ─────────────────────────────────── ◇編集後記 ───────────────────────────────────  年末も押し迫って参りました.慌ただしい日々をお過ごしのことかと思いま す.令和元年最後となります Shokabo-News をお届けします.  今年1年間,ご購読いただき誠にありがとうございました.明年もどうぞ宜 しくお願いいたします.                                (TK) ─────────────────────────────────── 次号は2020年1月中旬の配信予定です.どうぞお楽しみに! \\(^o^)// ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ Shokabo-Newsの配信停止・アドレス変更は下記URLよりお願いします ★ https://www.shokabo.co.jp/m_list/m_list.html メールマガジンのご意見・ご感想は m-list@shokabo.co.jp まで. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 自然科学書出版 (株)裳華房 〒102-0081 東京都千代田区四番町8-1 Tel:03-3262-9166 Fax:03-3262-9130 電子メール:info@shokabo.co.jp URL:https://www.shokabo.co.jp/  Twitterアカウント:@shokabo 【個人情報の取り扱い】 https://www.shokabo.co.jp/policy.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(c) 裳華房,2019      無断転載を禁じます.



         

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