NGC5194(大きい銀河)
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M51(NGC5194)は見かけは普通の渦巻銀河です.
M51の中心核のスペクトルには,
水素のスペクトル線Hαと1階電離窒素[NII]の輝線が見えています.
これらの輝線は,星(とくに大質量星)が活発に生じている,
いわゆる星形成領域の電離水素領域(HII領域)に起因しており,
M51では現在も活発に星形成が起こっていることを意味しています.
したがって,M51は見かけほど大人しい普通の銀河ではないのでしょう.
資料提供:竹内 努,石井貴子(京都大学)
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NGC5195(小さい銀河)
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NGC5195の中心核のスペクトルには,2本の[NII]の輝線が見え,
その間のHαは吸収線になっています.
これは,かなり昔に爆発的な星の形成(スターバースト)
を起こした銀河の特徴だとされています.
また,中性ナトリウムNaI D線が異常に強く出ています.
これは,この銀河の低温度星(主にK型巨星)
の吸収線だけでは説明できない強さなので,
M5194から伸びる腕がNGC5195の前を通っていて,
その腕の星間ガスの吸収が重なっているため,
という説があります.
資料提供:竹内 努,石井貴子(京都大学)
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