メシエ51(M51/NGC5194,NGC5195)

銀河名 M51/NGC5194
赤道座標(2000年分点)
赤経:13h29.9m 赤緯:+47 °12′
銀河の型SAbcp
B等級9.0等
距離3000万光年

銀河名 M51/NGC5195
赤道座標(2000年分点)
赤経:13h30.0m 赤緯:+47 °16′
銀河の型SBpec
B等級10.5等
距離3000万光年
M51は,りょうけん座にある渦巻銀河(Sbc型)ですが, 大小2つの銀河がつながっているため, “子持ち銀河”の名前で有名です. 大きい方がNGC5194,小さい方がNGC5195です. 距離はおよそ3000万光年になります. 中心核が活動性を示すことも知られていて, セイファート2型銀河にも分類されています.

資料提供:国立天文台 ハワイ観測所


M51の可視光スペクトル


NGC5194(大きい銀河)

M51(NGC5194)は見かけは普通の渦巻銀河です. M51の中心核のスペクトルには, 水素のスペクトル線Hαと1階電離窒素[NII]の輝線が見えています. これらの輝線は,星(とくに大質量星)が活発に生じている, いわゆる星形成領域の電離水素領域(HII領域)に起因しており, M51では現在も活発に星形成が起こっていることを意味しています. したがって,M51は見かけほど大人しい普通の銀河ではないのでしょう.

資料提供:竹内 努,石井貴子(京都大学)


NGC5195(小さい銀河)

NGC5195の中心核のスペクトルには,2本の[NII]の輝線が見え, その間のHαは吸収線になっています. これは,かなり昔に爆発的な星の形成(スターバースト) を起こした銀河の特徴だとされています. また,中性ナトリウムNaI D線が異常に強く出ています. これは,この銀河の低温度星(主にK型巨星) の吸収線だけでは説明できない強さなので, M5194から伸びる腕がNGC5195の前を通っていて, その腕の星間ガスの吸収が重なっているため, という説があります.

資料提供:竹内 努,石井貴子(京都大学)


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