原始星(Protostar) <体験版>

星間ガスが自分自身の重力で引き寄せ合って収縮し, 一つの星として輝きだした天体, すなわち誕生したばかりの星を原始星(protostar)といいます.

このような原始星は,星間ガスの中でも, より密度の高い領域である暗黒星雲の奥深くで生まれます. 生まれたばかりの原始星の中心温度は10万K程度にすぎないので, 核融合反応はまだ起こっていませんが, ガスが収縮する際に重力エネルギーが解放されるので,明るく輝くことができます. 原始星の放つ光は周辺のガス雲に吸収されるため, 原始星は赤外線源として発見されることが多いです.

また,原始星にはガスが降り積もるだけでなく, 双極ガス流と呼ばれるジェットを出し,ガスを一部放出します.

未知の赤外線天体が, 双極ガス流を伴うことによって,原始星だと確認されるケースもあります. さらに,原始星のまわりをまわるガス円盤もみつかっています. 原始星がさらに進化した,おうし座T型星(Tタウリ型星)と呼ばれる星に見られるガスや塵の円盤は, しばしば原始惑星系円盤と呼ばれ, そこでは惑星系が形成されていくと考えられています.


体験版では,以下の天体はご覧になれません.

おうし座DG星
おうし座DM星
リンズ1551 IRS5
LkHα234
ハービック・ハロー天体 HH83
オリオン座IRc2のSiOメーザー
オリオン座KL領域の水メーザー
W51の水メーザー
W3 IRS5の水メーザー
IRAS16293-2422の水メーザー
IRAS16544-1604に付随する分子流


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