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第38回 ひらめきのスイッチ、オン!『ひらめきスイッチ大全』(サンクチュアリー出版)
編集者のAです。
たぶん皆さんも、普段の生活や仕事において、新しいアイデアがなかなか出なくて、一人で悶々と悩んで煮詰まってしまったりしたことがあるのではないかと思います。私も、常日頃、新しい本の企画につながるアイデアを考えているわけですが、打ち出の小槌のごとく、頭を前後に勢いよく振ればどんどん斬新なアイデアが出てくることなど到底あるわけもなく、ノートに向かってブツブツ独り言を言いながら考えたり、マインドマップを書いてみたり、編集部のメンバーとブレストする中でヒントを得たり、などなど。
でも、得てして、アイデアというのは考えようとすればするほど出てこないもので、街中を歩いていたり、お気に入りの本屋さんやショップをブラブラしているときに、ふと浮かんでくることが多いです。そんなこともあって、いつでもすぐにメモができるスマホのメモ機能には感謝している毎日です。
ちょっと前置きが長くなりましたが、今回のユニークな本というのは、まさにタイトル通り、「ひらめきスイッチ」を入れるきっかけを与えてくれる一冊です。何がユニークかというと、この本の紹介文にもあるのですが、古今東西のアイデアのひらめき方を225のスイッチとして取り上げ、各スイッチを見開きでまとめてあることです。
私が気に入っている「ひらめきスイッチ」は、
といった感じにまだまだ書き切れないほどありますが、各スイッチに対して見開き2ページで書かれていることは、あくまでも、「こんなことを試してみては」という考えるためのヒントのようなもので、より深く知りたい人のために、文末に参考文献が挙げられています。
また、この本、四六判で500ページもありますが、「最後まで読み切れるだろうか……」と悩む必要は全くありません。というのも、この本は頭から順に読むことを想定して作られているわけではなく、読者が好きなページを開いて、そこに書かれている「ひらめきスイッチ」に出会ってもらうことを狙いとして作られているからです(断言はできないのですが、たぶん、そうなのかなぁと)。
なお、この本には目次がありません。その真意は私にはわかりませんが、あえて入れないことで全体像がわからないようにしておき、読者の方が本をパラパラと捲ったとき、自分に合うスイッチと偶然的な出会いをすることを狙ったのかなと。もし、仮にそうだとすれば、この本に目次を付けなかったのは正解、と私は思いました。
この本に出会ってからは、企画のアイデアが煮詰まると、パラパラと捲って適当にページを開き、そこに書かれている「ひらめきスイッチ」を眺めては自分の思考のスイッチを入れてみる、ギヤチェンジをしてみる、ということを時々しています。
この225のスイッチの中に、きっと皆さんの思考にも合う「ひらめきスイッチ」があるのではないかと思います。
【今回ご紹介した書籍】 「裳華房 編集子の“私の本棚”」 Copyright(c) 裳華房,2016 ※「裳華房 編集子の“私の本棚”」は,裳華房のメールマガジン「Shokabo-News」にて連載しています.Webサイトにはメールマガジン配信の約1か月後に掲載します.是非メールマガジンにご登録ください. |
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