雑誌『生物の科学 遺伝』 2000年10月号(54巻10号)
B5判 112頁 


【特集 現代社会と遺伝学/遺伝編集委員会 企画】
    1900年にメンデルの法則が再発見されてから100年.DNAの二重らせん構造が解明されてから50年弱.遺伝学はこの世紀に大いなる進展を遂げ,現代社会に新たな地平を切り拓いたが,同時に,従来は起こりえなかったさまざまな問題を生みだしてもいる.現代と未来を生きるわれわれ一人一人の英知が,よりいっそう求められる時代がやってきているのである.
    遺伝学の100年と現代社会:特集にあたって
    −21世紀のヒト遺伝学への期待  (武部 啓)
    遺伝子医療への招待(松田一郎)
    ヒトゲノム解析(三木哲郎
    DNAの個人差とその応用 −犯罪捜査・親子鑑定(赤根 敦) 
    優生学の歴史と現在(松原洋子)
    人間行動遺伝学と現代社会 −遺伝もまた重要である(安藤寿康)
    ヒトの遺伝的多様性と人種分類(内田亮子)
    遺伝子組換え植物の現状と未来 −安全性の確保と社会的受容(鎌田 博) 
    クローン動物の意義と問題点(入谷 明)
    生物多様性の危機と遺伝学(椿 宜高
【トピックス】
    恐竜の心臓の構造 −温血説の有力証拠?(對比地孝宣)
    植物の重複受精 −100年目にして初めて観察(東山哲也
    侵入の順序が個体群動態を変える −保全生態学と生物的防除の立場から  (中丸麻由子)
【今月の解説】
    カイコから学ぶ休眠物語(山下興亜・新美輝幸)
    鳥類の音声記憶 −生態・行動・分子(池渕万季
【連 載】
    エッセイ・自然と私/黄土抗原の緑化にみる,自然の人間の相互作用
      −京都の伝統の産物との対比(岡井仁志)
    万里同符−トロイカエッセイ/サイエンス・ウォーズは
      知のヒーリング・ミュージックの魁となるか?(佐倉 統)
    実験・観察のページ/ギムネマ(Gymnema sylvestre)で行う味覚変容
     (内田隆志) 
    環境保全の現状/小笠原におけるノヤギ問題 −自然回復を目的とした
      移入種排除の実践例(常田邦彦・安 承源)
    動物たちの気になる行動/タヌキのタメ糞(岸本真弓)
    進化研究のコンセプトを語る/古生物学の立場から(小澤智生
    私のメモ/
     メアリ・アニングの故郷,ライムリージスを訪ねて(矢島道子)
     ミミズの盲腸(腸盲嚢)はなんのためにあるか?(中村好男)
    生物ライブラリー/『ネアンデルタール・ミッション』
     『進化と人間行動』『バイオの扉』『生物時計のはなし』



         

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