雑誌『生物の科学 遺伝』B5判/112頁/ 2002年8月23日発売
本特集では,2001年2月以降に行われている調査結果の中から,主に植生・鳥類への影響を述べ,今回の噴火の特徴と人間社会への影響も示します.また,今後の生態系のゆくえを考えるうえで重要なさまざまな話題を取りあげた短報も収録しています.
三宅島2000年大噴火の植生への影響(上條隆志) 三宅島2000年大噴火の鳥類への影響(加藤和弘・樋口広芳) 三宅島2000年大噴火の特徴と人間社会への影響(濱田隆士) 火山灰堆積層中の微生物相(太田寛行) 沼沢地の珪藻への影響(加藤和弘) イタチ放獣と噴火の両生爬虫類への影響(長谷川雅美) 遺伝子汚染に配慮した緑化への取組み(津村義彦)
本特集では,生態系保全のための「先行型」の処方箋を見いだしていくアプローチとして,GIS(地理情報システム)を用いた研究例を紹介します.
人間の影響下での野生動物の生息状況を予測する(三谷雅純・坂田宏志) 野外調査に基づいて生息分布域と季節行動を解析する(梶 光一) 既存の知識を地図化して下層植生を推定する(吉田剛司) 生息環境を地図化して隣接関係を評価する(三橋弘宗) 鳥類分布データベースを作成して分布情報を共有する(神山和夫)
−植物の左巻きねじれの原因タンパク質を発見(橋本 隆) 脊椎動物の顎はどうやってできたのか?(倉谷 滋) 完全復元された最古の被子植物(西田治文) ツメガエル初期胚を用いた試験管内での眼の形成と幼生への移植 (後原綾子・浅島 誠) ワニは顔の皮膚で獲物を見つける(中込弥男)
−高校「生物」教科書における混乱(池内達郎・西郷 孝・布山喜章) ありし日のスティーブ・グールド博士(速水 格)
ウチの目玉収蔵品 紹介(8)/ 国立科学博物館「100年以上前のユキフリソデウオの標本」 「ユノハナガニの標本」 生き物の不思議(5)/ セイタカアワダチソウ −旺盛なクローン繁殖と種子繁殖による完璧な生活史戦略(鷲谷いづみ) かたちと遺伝子(5)/似た形の作り方(長谷部光泰) 環境保全の現状(28)/ ダム事業におけるイヌワシ・クマタカの保全(尾澤卓思) がんばれ生物クラブ(7) 北海道札幌拓北高等学校 −トンボの飛び交う身近な自然の保護を目指して(綿路昌史) 研究室・研究所めぐり(41)/ 京都大学大学院・理学研究科・附属瀬戸臨海実験所(久保田 信) 生物ライブラリー/ 『ちょっと待ってケナフ! これでいいのビオトープ?』 『絵でわかる進化論』 『DNAでたどるオサムシの系統と進化』 自然科学書出版 裳華房 SHOKABO Co., Ltd. |