- ポピュラー・サイエンス 2
- 失敗は成功のもと
- −化学的事故に遭遇して−
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- 日本基礎化学教育学会名誉会長 宮田光男 著
- 四六判/182頁/定価1320円(本体1200円+税10%)/1988年7月
- ISBN978-4-7853-8502-6 (旧ISBN4-7853-8502-2)
- 学校の実験室では“まさか!!”が起きることがある.しかし,化学実験で起きる事故は実験室のものだけではない.似たことは日常生活でも起きてくる.
高等学校の現場からの報告をもとに,その原因を突き止める.
- 【目 次】
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- 1.火炎びんの爆発か
- ドラム缶がバリバリとつぶれる
- アルミ缶もペチャンコに
- 2.苦しい苦しいと脂汗
- 倒れた先生を救急車で病院へ
- トイレの掃除で息苦しくなる
- あっちこっちでゴホン,ゴホン
- ガスを吸い込んで精神異常
- 消化器のガスで子供が死ぬ
- 青酸ガスでダウン寸前
- 3.白魚のように指の皮を削る
- 手につくと白くなったり黄色くなったり
- 爆発で失明した理科助手
- 手に褐色のぼつぼつができて
- 雑巾の乾燥中に自然発火
- 4.赤毛のオーバーがまっ黒に
- 片付けが終わるまではまだ実験中
- ガラス器具は禁物,ポリ容器を
- ポリびんの壁を通過するガス
- 5.生徒にそそのかされて
- 流しが火の海になってあわてる
- 高さ1mの炎があがって
- こんなときには砂をかけるのが一番
- 古くなった薬品を処理するには
- ゴミ箱に捨てたら燃え出す
- プチンプチンと飛び散って
- 6.たき火の中で大爆発
- 屋根をつきぬけたガスボンベ
- アルコールランプが爆発して
- 天井までふっ飛んで雨のように降りそそぐ
- 白金触媒は恐ろしい,使用注意
- 試験管が天井まで飛んで
- フェノールのニトロ化中に爆発
- 7.ガラスの破片や溶液が飛び散って
- 化学マッチのマジックで失敗
- 大きな試薬びんが割れて床が溶け出す
- 21世紀半ばには,古書がボロボロに
- 選択したズボンに穴があく
- 8.風呂の中で意識不明
- ワゴン車内のすみ暖房で中毒死
- 排気ガスで子供が死ぬ
- 古くなった湯沸かし器を使って
- ドライアイスでびん破裂
- 怖いドライアイス遊び
- 電子レンジでドライアイスをあたためたら
- 9.顔中に廃液が飛び散って
- 熱濃硫酸を頭からかぶった女子教員
- 渋柿を甘くするリンゴ
- 10.手を抜いたがために大やけど
- アンモニア水のしぶきが目に
- 11.あなたも公害発生源
- 色の変化は単純ではない
- タバコの煙はまわりの人に害を
- 12.ガラスの小さな破片が目にささって
- 水槽を熱してしまった
- シャーレを加熱して
- ビーカーで氷をつくっていて
- つまったガラス管を加熱して
- 13.炊事と化学実験はよく似ている
- おじいさんの盆栽に薬品を
- ゴキブリ退治を試みて
- ショウノウをのんでしまって
- ガソリンの炎で水たまりを取り除く
- 換気扇を洗っているときに
- モヘアのセーターで焼死
- 14.あー,酸ぱい成功のもと
- 強いアルカリ溶液を吸い込んで
- 試験管ばさみからするりと落ちて
- まん丸なろ紙はろ過が速い
- 火炎放射器のような炎でやけど
- 15.頭が仁王さまになる
- エリやそでで口がまっ黒に
- 指の皮がむけてしまって
- 安全光は本当に安全か
- カチカチに固まっていて
- 甘い香りで頭が痛い
- 理論だけではダメ,やはり実験
- 細かくすると不正確に
- なかなか溶けない結晶
- 黄リンの自然発火
- あわの出る消火器で消火
- 火災のとき煙からのがれるには
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