- ポピュラー・サイエンス 11
- 地の底のめぐみ
- −黒鉱の化学−
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- 慶応義塾大学教授 理博 鹿園直建 著
- 四六判/190頁/定価1430円(本体1300円+税10%)/1988年11月
- ISBN978-4-7853-8511-8 (旧ISBN4-7853-8511-1)
有用金属を多く含む鉱石−黒鉱.本書は,日本で特徴的に見られる黒鉱鉱床と,最近大きな関心を集めている海嶺熱水鉱床とを取り上げ,それぞれについて地球化学の立場から鉱床のでき方,進化などを興味深く解説しました.
- 【目 次】
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- 1. 黒鉱鉱床とは何か
- どういう形態をしているのか
- どういう金属元素からできているのか
- どのくらいの量があるのか
- どういう鉱物からできているのか
- どういう組織を示すのか
- 海面下どのくらいの深さでできたのか
- どこに分布し,いつできたのか
- 2. 黒鉱鉱床研究史 成因論の展開
- 地質学の時代
- 地球化学の時代
- ダイナミックスの時代
- 3. 黒鉱鉱液の化学像
- 化学組成はどのようにして求めるのか
- 同位体組成はどのようにして求めるのか
- 4. 黒鉱鉱床における元素異常濃集はどうして起こったのか
- 黒鉱鉱床はどのようにしてできたのか
- 黒鉱鉱液はどこからきたのか
- 天然の熱水溶液の化学組成は何により支配されているのか
- 黒鉱鉱床は地殻から生み出された?
- 黒鉱鉱床生産工場(黒鉱鉱床熱水系モデル)
- 5. 黒鉱鉱床はなぜ1500万年前にできたのか
- 6. 海嶺の熱水系と鉱床
- どこに分布するか
- どのような形をしてどういう鉱物組成なのか
- 鉱石はどういう元素組成か
- 熱水溶液の化学組成はどういうものなのか
- 同位体組成はどういう値をもつか
- 熱水溶液による物質移動と海水の組成
- 7. 黒鉱鉱床と海嶺熱水鉱床の究極の起源
- 8. 陸の熱水系と鉱床
- 鉱脈鉱床
- 陸の熱水系モデル
- 現在の地熱水,温泉水と鉱床
- 9. 鉱床の棲み分け
- 10. 黒鉱型鉱床の進化
- 海水と鉱床の進化との関係
- 岩石と鉱床の進化との関係
- 鉱床の進化
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