- ポピュラー・サイエンス 51
- 活性剤の化学
- ―ぬらすことと洗うこと―
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- 千葉大学名誉教授 理博 井上勝也・
- 元都立化学工業高等学校教諭 理博 彦田 毅 共著
- 四六判/172頁/定価1540円(本体1400円+税10%)/1991年6月
- ISBN978-4-7853-8551-4 (旧ISBN4-7853-8551-0)
- 洗濯や台所用の洗剤,またシャンプーの重要な成分として欠かすことのできない活性剤.どういうところで,どんな仕組みで利用されるのか,天然物も含めて,その働きに迫りました.洗剤・活性剤の合理的な使用と,便利さへの反省をうながす一冊です.
- 【目 次】
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- 1. 不思議な分子−活性剤とは何か
- 1.1 ぬれの現象について
- 1.2 コップの中の水
- 1.3 自動車のワイパー
- 1.4 ビールのあわ(泡)
- 1.5 水に浮く針
- 1.6 活性剤を加えたら
- 1.7 洗うことについて
- 1.8 先たくとは
- 1.9 活性剤は集合する
- 1.10 洗う力は温度で変わる
- 1.11 活性剤分子の姿
- 2. 洗うことの歴史
- 2.1 いにしえの石けん−ソープの誕生
- 2.2 石けん製造業の出現
- 2.3 石けんとソーダ工業
- 2.4 日本における洗浄の話
- 2.5 洗浄剤としての植物
- 2.6 風呂と浴場
- 2.7 シャボンと石けん
- 2.8 日本における石けんの製造と洗たく事情
- 2.9 戦争と石けん
- 2.10 洗たく機の普及
- 3. 石けんとは−石けんの種類と用途
- 3.1 水に溶けない金属 石けん
- 3.2 化粧石けん
- 3.3 化粧石けんの原料と性質
- 3.4 化粧石けんの添加物
- 3.5 化粧石けんのいろいろ
- 3.6 特殊な化粧石けん
- 3.7 洗たく用石けん
- 4. 合成された活性剤と洗剤
- 4.1 合成洗剤以前の活性剤
- 4.2 石けんの弱み
- 4.3 合成洗剤の登場
- 4.4 ビルダーおよびその他の添加剤
- 4.5 日本の合成洗剤
- 5. 活性剤の働き−表面張力・ぬれの現象など
- 5.1 界面について
- 5.2 表面張力と分子間の力
- 5.3 活性剤は表面張力を下げる
- 5.4 粉体の分散とぬれ
- 5.5 物質の洗たくにぬれとあわの応用
- 5.6 身体の中で働く活性剤
- 6. 膜
- 6.1 シャボン玉の遊び
- 6.2 墨流しの遊び
- 6.3 単分子膜とその性質
- 6.4 水面上の膜の性質
- 6.5 ラングミュアーと界面化学
- 6.6 2分子膜
- 6.7 LB膜とは
- 6.8 生物における膜
- 6.9 活性剤の夢
- 7. 活性剤の仲間−構造と性質
- 7.1 活性剤の分類
- 7.2 アニオン活性剤
- 7.3 カチオン活性剤
- 7.4 両性活性剤
- 7.5 非イオン活性剤
- 7.6 そのほかの活性剤
- 7.7 活性剤の構造と界面活性
- 8. 日常生活の中の活性剤
- 8.1 洗うということ
- 8.2 化学的な力と機械的な力
- 8.3 洗浄の定量化
- 8.4 洗うことの社会的関係
- 8.5 化粧品と活性剤
- 8.6 クリーム
- 8.7 乳液
- 8.8 化粧水
- 8.9 ファンデーション
- 8.10 毛髪化粧品
- 8.11 歯磨き
- 8.12 医療品の中の活性剤
- 8.13 食べ物の中の活性剤
- 9. 活性剤・石油・石炭
- 9.1 エネルギー問題とのかかわり
- 9.2 石油採掘と活性剤
- 9.3 石炭の利用と活性剤
- 9.4 原油の流出事故
- 9.5 道路の舗装
- 10. 活性剤と生体および環境
- 10.1 生体内の界面活性物質
- 10.2 化学物質としての活性剤の毒性
- 10.3 活性剤が原因となる病気
- 10.4 皮膚に対する活性剤の作用
- 10.5 洗剤混用事故について
- 10.6 水源の心がけ
- 10.7 きれいにならない湖水
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