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ポピュラー・サイエンス 98
産業のバイオリズム

帝人(株)顧問 工博 内田盛也 著
四六判/168頁/定価1430円(本体1300円+税10%)/1994年5月
ISBN978-4-7853-8598-9 (旧ISBN4-7853-8598-7)

 各時代における自然科学の原理の確立,主要な技術的発明,さらには社会の変革と経済原理,工業所有権の状況とを解説し,互いの関連性を考察しながら,経済活動における長期波動―産業のバイオリズムを論じたユニークな書です.

【目 次】

『産業のバイオリズム』 カバー
1. 産業のバイオリズムとその原点
 1.1 経済活動における長期波動
 1.2 人類の特性:経験の連続化と技術の伝承
 1.3 産業の発生:社会形成の時代
 1.4 学術の伝承:文字の発明
 1.5 階層社会の成立:自由と平等の消失
 1.6 フランス大革命:私有財産制と商工業の自由

2. 特許制度による産業振興と第一次産業革命
 2.1 世界最初の特許制度を作ったベネチア
 2.2 エリザベス女王の外来技術導入移植政策
 2.3 世界最初の特許法の成立
 2.4 イギリスの産業革命と工業資本の勃興
 2.5 機械の革命:蒸気と鉄の使用
 2.6 植民地支配によるイギリス産業の世界支配
 2.7 機械革命と産業のバイオリズムとの関係
 2.8 公民教育普及と大衆の地位向上

3. 近代化学工業の成立と第二次産業革命への移行
 3.1 イギリス産業の成熟と化学工業の発展
 3.2 石炭コークス工業の副生,タール利用と合成染料
 3.3 輸入特許制度とは
 3.4 世界の工業基地イギリスの凋落
 3.5 ドイツの科学技術教育体制の確立
 3.6 電気と化学の結合による産業

4. 近代工業社会の現出とアメリカの役割
 4.1 自由平等国家アメリカの建国
 4.2 科学技術についてのアメリカの自立
 4.3 鉄道によるアメリカの発展
 4.4 馬なし馬車「自動車」の発明
 4.5 大量生産方式による大衆車供給
 4.6 アメリカの発明を育んだ特許制度

5. 繊維素科学から高分子化学産業へ
 5.1 化学工業と繊維工業の合体−レーヨン工業
 5.2 レーヨンと天然繊維との競争
 5.3 デュポン社のナイロン発見
 5.4 合成繊維工業の確率
 5.5 デュポン社の世界市場分割戦略
 5.6 特許による世界市場支配とその挫折

6. 地球規模の距離・時間・交信制約からの解放
 6.1 石油の発見・利用そして高度成長
 6.2 航空機の発展と国際航路の開設
 6.3 遠隔通信テレコムの環 太平洋への普及
 6.4 情報通信の国際化と一般化

7. 第三次産業革命の到来
 7.1 国際通商の変化
 7.2 世界ドル通貨制度の崩壊と石油危機
 7.3 原子・分子機能による元素資源の時代
 7.4 食料生産革命への期待
 7.5 母なる地球と太陽・自然エネルギー・水資源
 7.6 人間主導型経済社会の出現



         

自然科学書出版 裳華房 SHOKABO Co., Ltd.