- ポピュラー・サイエンス 144
- あぶら(油脂)の話
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- 広島大学名誉教授 理博 藤谷 健 著
- 四六判/134頁/定価1650円(本体1500円+税10%)/1996年6月
- ISBN978-4-7853-8644-3 (旧ISBN4-7853-8644-4)
- 広く関心を集める「あぶら」の本質とは.
- 【目 次】
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- 1. 「あぶら」という言葉
- 1.1 身の回りの「あぶら」
- 1.2 「あぶら」という言葉
- 1.3 「あぶら」の正体
- 1.4 「脂」と「油」と「膏」
- 2. 油脂はどのようにして作られ,どのように使われてきたか
- 2.1 まず灯火用として
- 2.2 植物油も使われていた
- 2.3 文明開化,技術導入と油脂
- 2.4 20世紀前半までの油脂の用途とその後の変化
- 2.5 第2次大戦後の食用油脂 −明と暗−
- 3. 油脂とはどんな構造の化合物か
- 3.1 「油脂」と「脂質」
- 3.2 油脂を加水分解する
- 3.3 油脂を構成している脂肪酸
- 3.4 油脂を構成している脂肪酸の形
- 3.5 グリセリド分子の多様性
- 3.6 不けん化物
- 4. 油脂を分析する
- 4.1 トリアシルグリセリンを構成する脂肪酸の性質を示す値
- 4.2 油脂中のマイナー成分に関する値
- 4.3 油脂の精製の程度あるいは変質の指標となる値
- 4.4 ガスクロマトグラフィー
- 5. いろいろな油脂の特性と用途
- 5.1 油脂は生物体のどこに存在しているか
- 5.2 油脂の脂肪酸組成は動植物の種により大体一定である
- 5.3 植物油
- 5.4 植物脂
- 5.5 動物脂,魚油,乳脂
- 5.6 世界の油脂
- 5.7 日本の油脂
- 6. 油脂を製造する
- 6.1 植物原料からの採油
- 6.2 動物原料からの採油
- 6.3 食用油脂の精製
- 6.4 乳脂肪の採取(バター)
- 6.5 油脂の加工
- 7. 揚げ油,サラダ油以外の油脂製品
- 7.1 ショートニング
- 7.2 マーガリン
- 7.3 ハードバター(カカオ代用脂)
- 7.4 マヨネーズ,ドレッシング
- 7.5 粉末油脂
- 7.6 油脂の工業的利用
- 7.7 高級アルコール
- 7.8 界面活性剤
- 7.9 セッケン
- 8. 油脂を調理や栄養の面からみると
- 8.1 油脂調理の特性
- 8.2 油脂を使った加熱調理
- 8.3 発煙点
- 8.4 生食用油脂
- 8.5 ショートネス
- 8.6 体内での油脂の吸収
- 8.7 油脂の栄養
- 8.8 酸化油の毒性
- 8.9 油の味と香り
- 9. 油脂の融点をめぐって
- 9.1 油脂の融点は日常生活とどのように関わっているか
- 9.2 脂肪酸組成と融点
- 9.3 グリセリド組成と融点
- 9.4 グリセリド組成を変えて融点を変える方法 −エステル交換−
- 9.5 グリセリドを分けて融点を変える方法 −分別−
- 9.6 二度融ける脂肪
- 10. 油脂は空気中で酸化する
- 10.1 身の回りに見られる油脂の変化
- 10.2 酸化されるのは脂質の宿命
- 10.3 自動酸化は油脂のどこに起こるか
- 10.4 油脂が自動酸化すると何ができるか
- 10.5 油脂の酸化の程度をどうやって測るか
- 10.6 自動酸化の促進と抑制
- 10.7 自動酸化曲線(油脂の安定性試験)
- 10.8 油脂の熱酸化
- 11. なぜ植物油は酸化されにくいのか
- 11.1 天然抗酸化性化合物にはどんなものがあるか
- 11.2 合成抗酸化剤
- 11.3 抗酸化剤はなぜ効くのか
- 11.4 共力剤(シネルギスト)
- 11.5 メラノイジンも抗酸化力を持っている
- 11.6 抗酸化性化合物はなぜ熱酸化の防止に役立たないか
- 11.7 熱酸化による抗酸化性物質の分解消耗
- 12. 消費者のための油脂に関する防災と環境保全
- 12.1 引火点と燃焼点 −てんぷら火災を防ぐために−
- 12.2 廃食用油の問題
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