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ポピュラー・サイエンス 182
遺伝子を観る

京都大学名誉教授 理博 山岸秀夫 著
四六判/172頁/定価1540円(本体1400円+税10%)/1998年4月
ISBN978-4-7853-8682-5 (旧ISBN4-7853-8682-7)

 本書は前半で遺伝子を顕微鏡で視覚的に解説し,後半では分子生物学的手法を駆使した研究を解説する.分子生物学を志す人たちへの良い入門書.

【目 次】

『遺伝子を観る』 カバー
1. 遺伝子の姿
 1.1 マクリントク博士の情熱
 1.2 遺伝子とは
 1.3 遺伝子の数
 1.4 電子顕微鏡の力
 1.5 焦熱地獄の遺伝子
 1.6 遺伝子のデスマスク
 1.7 遺伝子の集積と分配
 1.8 静かな小宇宙
 1.9 遺伝子の素顔
 1.10 遺伝子像の限界と新しい展開

2. 遺伝子の情報
 2.1 遺伝子とDNA
 2.2 DNAの特異体質
 2.3 環状化のシグナル
 2.4 環状DNAの姿
 2.5 DNAの切断
 2.6 DNAの鎖分離
 2.7 遺伝子の住所さがし
 2.8 遺伝子の増減
 2.9 動く遺伝子
 2.10 切り継ぎされる遺伝子コピー
 2.11 DNAを切る鋭いハサミ
 2.12 組換えDNA技術の黎明とヘテロ二本鎖DNAの落日

3. 迷宮の遺伝子
 3.1 ラムダファージの生活史
 3.2 マグネシウムの奇跡
 3.3 ニワトリB細胞の環状DNA
 3.4 マウス胸腺細胞の環状DNA
 3.5 細胞質の小環状DNA
 3.6 マウスの初期発生と細胞分化における環状DNA
 3.7 細胞老化と環状DNAの終焉
 3.8 冬の時代に生き残った植物の環状DNA
 3.9 エキソヌクレアーゼの威力 ――環状DNAの精製
 3.10 手さぐりのヒト環状DNAのクローニング
 3.11 DNAクローンの漂う大海への船出

4. 捨て身の遺伝子
 4.1 免疫学の銀座通りへ
 4.2 宝くじに当る ――利根川モデルとの出会い
 4.3 環状DNAの上でのT細胞の新しい遺伝子との出会い
 4.4 環状DNAは生きた化石である
 4.5 遺伝子組換えの場
 4.6 環状DNAのつぎ目に入りこむ塩基
 4.7 修正可能な遺伝子再編成
 4.8 免疫細胞内の掃除当番
 4.9 B細胞分化の道しるべ
 4.10 二度目の当りくじ ――本庶モデルとの出会い
 4.11 クラススイッチ組換え領域の市松模様

5. 遺伝子とがんの生物学
 5.1 細胞間生存競争の勝者
 5.2 がんウイルス抗原
 5.3 細胞性免疫の立役者
 5.4 ペプチドワクチンと自然の宝庫

6. 遺伝子重複による免疫系の進化
 6.1 カモノハシとの初対面
 6.2 ヒトのDNAはどこから来たか
 6.3 遺伝子重複の機構
 6.4 遺伝子重複の長所と短所
 6.5 免疫系の成立
 6.6 サメとヒトの戦略
 6.7 生物進化の忘れ物
 6.8 遺伝子をコピーする
 6.9 環状DNAの上の偽遺伝子
 6.10 ニワトリの末梢リンパ組織
 6.11 抗原認識情報の多様化と収束
 6.12 抗体産生の進化系統樹
 6.13 生物進化の頂点

あとがき
図表出典
索 引



         

自然科学書出版 裳華房 SHOKABO Co., Ltd.