- ポピュラー・サイエンス 190
- 希土類の話
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- 明治大学名誉教授 鈴木康雄 著
- 四六判/190頁/定価1760円(本体1600円+税10%)/1998年7月
- ISBN978-4-7853-8690-0 (旧ISBN4-7853-8690-8)
数多くの興味深い性質を詳しく解説するとともに,カラーテレビなどへの身近な応用例についても豊富に紹介します.絶好の入門書として推薦できる一冊です.
- 【目 次】
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- 1. 希土類とは
- 1.1 周期表のはみ出し者
- 1.2 希土類は最大だが地味な派閥
- 1.3 希土類はなぜ似ているか
- 1.4 イオン半径
- 1.5 ランタニドとランタノイド
- 2. 希土類の生い立ち
- 2.1 希土類研究の始まり
- 2.2 なぜ希土類といわれるのか
- 2.3 元素名はどのようにしてつけられたか
- 2.4 希土類研究の学会と国際会議
- 3. 希土類はどのようにして分離されるか
- 3.1 古典的な分離法:分別結晶法
- 3.2 イオン交換法の成功
- 3.3 イオン交換法の問題点
- 3.4 溶媒抽出法の導入
- 3.5 スペディングらの貢献
- 3.6 分離法は今後どう変わるか
- 4. 希土類元素の特質(1) 類似性とイオンの色
- 4.1 類似性
- 4.2 イオンの色
- 5. 希土類元素の特質(2) ランタニド収縮
- 5.1 原子半径
- 5.2 ランタニド収縮
- 5.3 その他の物性の周期性
- 6. 希土類元素の特質(3) 希土類金属の性質
- 6.1 希土類金属の特質
- 6.2 電気陰性度
- 6.3 原子核の特性
- 7. 希土類元素の塩基性
- 8. 3価以下のランタニド
- 8.1 4価のセリウム
- 8.2 2価のユウロピウム
- 9. 希土類のシュウ酸塩の特色
- 10. 希土類酸化物
- 10.1 希土類化合物の原点・酸化物
- 10.2 酸化セリウム:酸に溶けない酸化物
- 10.3 希土類酸化物の色
- 10.4 異常原子価の酸化物
- 10.5 人口宝石とセラミックス
- 11. 希土類にはどんな用途があるか
- 11.1 セリウムの用途
- 11.2 蛍光体
- 11.3 永久磁石
- 11.4 水素吸蔵合金
- 11.5 医療
- 11.6 ガラス
- 11.7 電子部品
- 11.8 人造宝石
- 11.9 光磁気ディスク
- 11.10 光ファイバー
- 11.11 セラミックス
- 11.12 センサー
- 11.13 スカンジウムについて
- 11.14 原子力
- 11.15 植物の成長促進
- 11.16 その他の利用
- 12. 希土類の溶液化学
- 12.1 スペディングと溶液化学
- 12.2 溶液化学の重要性
- 12.3 錯体の安定度定数
- 12.4 希土類錯体の安定度定数
- 12.5 ガドリニウム・ブレイク
- 12.6 希土類イオンの活量係数
- 12.7 希土類イオンの水和数
- 13. 希土類元素と放射能
- 13.1 放射能とのかかわり
- 13.2 プロメチウム
- 13.3 その他の希土類の放射能
- 14. 希土類元素の配位化合物(錯体)
- 14.1 希土類錯体
- 14.2 希土類元素の配位数
- 14.3 配位数10を超える錯体
- 14.4 希土類錯体の構造
- 15. 希土類元素に毒性はあるか
- 16. 希土類金属:冶金と性質
- 16.1 冶金
- 16.2 金属の性質
- 17. 希土類化学の将来
- 17.1 錯体化学
- 17.2 スカンジウム,イットリウム,およびプロメチウムの錯体
- 17.3 有機金属化合物
- 18. 希土類化学・余談
- 18.1 エイムズ研究所の研究者たち
- 18.2 リトル・アンケニー
- 18.3 名前の消えた化学者
- おわりに
- 索引
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