- ポピュラー・サイエンス 197
- 菜の花からのたより
- ―農業と品種改良と分子生物学と―
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- 東北大学名誉教授 農博 日向康吉 著
- 四六判/198頁/定価1650円(本体1500円+税10%)/1998年11月
- ISBN978-4-7853-8697-9 (旧ISBN4-7853-8697-5)
- 日本の「お米の文化」を脇から支えてきた菜の花(アブラナ)の仲間たち.ナタネ油の原料として,またカブやダイコン,ハクサイ,キャベツ,ワサビなど,食卓にアブラナ科植物は欠かせません.
本書は,菜の花を題材に,農業の変遷,野菜の品種改良,受粉の分子生物学(自分と他人を見分ける機構)等を興味深く綴ります.
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- 【目 次】
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- 1. ナタネからのたより ―ナタネと農業の変遷―
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- 1.1 江戸時代のナタネ
- 1.2 江戸時代以前
- 1.3 明治から昭和へ ―ナタネ植物の変遷―
- 1.4 ナタネ研究の始まり ―ナタネの遺伝学―
- 1.5 日本に向くナタネの誕生
- 1.6 世界の最先端を走った日本のナタネ研究
- 1.7 日本のナタネ生産の減少
- 1.8 カナダのナタネ
- 1.9 農業と人口と土地と国家
- 1.10 個々の農家と国家の政策と
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- 2. 菜の花からのたより ―野菜の品種改良―
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- 2.1 菜の花の一族 ―アブラナ科の野菜―
- 2.2 品種改良の原理
- 2.3 アブラナ科野菜における育種の歴史
- 2.4 品種に要求される均一性とその育種
- 2.5 育種の実際
- 2.6 分子生物学と育種
- 2.7 遺伝資源
- 2.8 人と菜の花
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- 3. 花粉からのたより ―自己と非自己の認識―
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- 3.1 自家不和合性とは
- 3.2 花粉と雌しべのあいだで何が起こるのか
- 3.3 生理的なアプローチ
- 3.4 遺伝子からのアプローチ
- 3.5 自家不和合性に関連する物質
- 3.6 高等植物における自家不和合性
- 3.7 植物の性
- 3.8 ハイブリッド品種育成と自家不和合性
- 3.9 むすびにかえて
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- あとがき
- 引用文献および参考書
- 生物名索引
- 事項索引
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