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ポピュラー・サイエンス 199
広域大気汚染
−そのメカニズムから植物への影響まで−

愛媛大学農学部教授 工博 若松伸司
元神奈川県環境科学センター  篠崎光夫 共著
四六判/226頁/定価1760円(本体1600円+税10%)/2001年9月
ISBN978-4-7853-8699-3 (旧ISBN4-7853-8699-1)

 大都市への人々の集中と拡大に伴って,空気の質は確実に悪化し,大気汚染は都市の周辺部にも拡がっている.また,世界的にも巨大都市間の大気汚染物質の授受が問題となっている.一方,植物は,自らは移動できないため,地域の環境を直接的に反映し,大気汚染を評価するための尺度となる.
 本書は,おもに関東地域での具体的な観測や研究結果をもとに,広域化する大気汚染の基礎から気象との関係,農作物や森林への影響までをやさしく解説する.


【目 次】

『広域大気汚染』 カバー
1.空気の質と大気汚染
 1.1 空気の組成
 1.2 大気汚染とは?
 1.3 大気汚染の発生源
 1.4 大気汚染物質
 1.5 広域大気汚染
 1.6 光化学大気汚染
 1.7 大気汚染と気象
 1.8 大気汚染の地域分布

2.広域大気汚染と気象
 2.1 大気汚染の濃度上昇のメカニズム
 2.2 盆地における大気汚染
 2.3 広域大気汚染の立体分布
 2.4 山を越える大気汚染
 2.5 海を渡る大気汚染
 2.6 光化学大気汚染の影響−地球的な視点から

3.植物への被害1 −可視被害の確認−
 3.1 植物の葉の機能
 3.2 被害の症状
 3.3 被害症状の確認

4.植物への被害2 −要因と農作物の生産−
 4.1 生物的・生理的な要因と感受性
 4.2 物理的な要因と感受性
 4.3 農作物の生産に及ぼす影響
 4.4 農作物に被害を与える限界濃度

5.樹木と土壌への影響
 5.1 二酸化硫黄の影響
 5.2 オゾン(オキシダント)の影響
 5.3 酸性雨の影響

6.海外における森林衰退
 6.1 ヨーロッパの事例
 6.2 アメリカの事例
 6.3 そのほかの国の事例

7.日本における森林衰退の実態
 7.1 関東地方におけるスギ林の衰退
 7.2 北関東における森林の衰退
 7.3 ブナ林の衰退
 7.4 公園樹の衰退
 7.5 モミ枯れの事例比較 −神奈川県大山と福岡県三郡山−

8.広域大気汚染の最近の特徴
 8.1 光化学大気汚染の経年変化
 8.2 一次大気汚染物質の経年変化
 8.3 光化学大気汚染モデル
 8.4 大気汚染モデルによる解析
 8.5 広域大気汚染の最近の姿
 8.6 広域大気汚染と地球環境的な視点 ―まとめにかえて―



         

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