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ポピュラー・サイエンス 265
〈三内丸山遺跡〉植物の世界
−DNA考古学の視点から−

総合地球環境学研究所教授 農博 佐藤洋一郎・
弘前大学教授 博士(農学) 石川隆二 共著
四六判/158頁/定価1650円(本体1500円+税10%)/2004年10月
ISBN978-4-7853-8765-5 (旧ISBN4-7853-8765-3)

 三内丸山遺跡が広く知られるようになって,縄文時代の人びとは従来のイメージとは違って知性や理性を持ち,豊かな感性を備えた「にんげん」であることがわかってきました.
 本書は,遺跡から出土されたクリ,ニワトコ,ウルシ,マメ,ムギなどから「生命の設計図」(DNA)を分析することによって,当時の豊かな生活の様子を再現しようとしたものです.
『〈三内丸山遺跡〉植物の世界』 内容見本

【目 次】

『〈三内丸山遺跡〉植物の世界』 カバー
1. 三内丸山遺跡とその植物たち(佐藤)
 1.1 三内丸山遺跡の周辺環境
 1.2 草原は感性の学校
 1.3 三内丸山遺跡の樹木たち
 1.4 三内丸山遺跡の花
 1.5 広い交易ルート
 1.6 病気はヒト社会を混乱させた

2. DNA分析 その最先端(石川)
 2.1 こはくの中のタイムマシン
 2.2 六〇〇〇年前のアイスマン
 2.3 一爪報いる?
 2.4 微量DNAから植物種を特定する「シャーロック・ホームズ」
 2.5 古代種子探し
 2.6 縄文植生の再生
  コラム1 ゲノム解析
  コラム2 遺伝情報としてのDNA
  コラム3 DNA複製のしくみ
  コラム4 遺伝情報のありか
  コラム5 宅急便で配達されるDNA

3. クリのその後(佐藤)
 3.1 クリという植物
 3.2 栽培化されていた三内丸山のクリ
 3.3 あのクリは一本のクリの実か?
 3.4 DNAのタイプはそろっていた
 3.5 ひと口にクリとは言うけれど…

4. ウルシをどう考えるか(佐藤)
 4.1 ウルシに出会う
 4.2 ウルシ種子のDNA
 4.3 ウルシの品種

5. 「ニワトコのお酒」説を考える(佐藤)
 5.1 お酒があったという発表
 5.2 縄文酒の材料
 5.3 お酒にしたニワトコは?

6. 三内丸山のイネ!?(佐藤)
 6.1 イネがあった!?
 6.2 イネのない社会は野蛮社会か?

7. マメがあった(石川)
 7.1 日本人のマメ好き
 7.2 栽培植物の起源
 7.3 栽培植物の祖先
 7.4 野生ダイズ
 7.5 古代マメとハルサメ
 7.6 日本産ダイズの発祥の地?
 7.7 古代マメの正体
 7.8 日本起源のマメ栽培
 7.9 丹波の黒マメ

8. カラスムギか、ササか(石川)
 8.1 縄文カラスムギ
 8.2 麦畑に迷い込んだ雑草
 8.3 古代ムギの東進はありえたのか
 8.4 古代シルクロード
 8.5 ムギと醸造
 8.6 六〇年の一生
 8.7 DNAを比較する

おわりに――これからの研究にむけて(佐藤)

参考書
索 引



         

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