アンドロメダ銀河(M31)

あすか(GIS)で撮影した
M31のX線像

可視光で撮影したM31

左上および下のアイコンの画像は,可視光のイメージに,それぞれGIS検出器, SIS検出器で得られたX線の画像を等高線で表したものです. 右上のきれいな可視光の画像とはうってかわって, X線で見たM31はいくつかのX線天体がバラバラで存在するように見えています. M31は見かけの大きさが大変大きいので,X線の像でも個々のX線源が分離して見えるからです. 中心核のX線源と,それ以外のX線源がある様子がわかります.
これらのX線で明るい天体は,多くは低質量連星系であると考えられています. つまりX線で見たM31は, このようなX線源の集まりと考えられています. 外から見ると,銀河系も同じように見えていると考えられています.

資料提供:岡田京子(SPring-8)

M31(NGC224)
アンドロメダ座/渦状銀河(SAb)
赤経 00h42.7m 赤緯 +41°16.4′
B等級 4.4等
視直径 180′× 63′
距離 230万光年

M31は,アンドロメダ銀河として有名な渦巻き銀河(Sb)です. マゼラン雲を除いて,われわれの銀河系に最も近い銀河で, その距離は,およそ230万光年にあります. 明るいので,肉眼でもはっきり見ることができます.

資料提供:大阪教育大学


あすか(SIS)のX線像

M31のX線スペクトル

中心核だけのX線のエネルギースペクトルです. 十字印がGIS検出器,白丸に十字印がSIS検出器で取得したデータです.

階段状の線は,データを最もよく説明するエネルギースペクトルのモデルです. モデルは約500万度の希薄高温プラズマからの放射モデル(低エネルギー側)と, 巾関数型のモデル(高エネルギー側)の二つの成分を仮定しています. さらに星間ガスによるX線の吸収による効果も含まれています. 図の下のパネルには,モデルとデータのズレ具合を示してあります.

データは望遠鏡や検出器の性能を含んだ生データで, 低エネルギー側や高エネルギー側で強度が落ちているのは, 望遠鏡や検出器の効率が悪くなっていることも原因の一つです. SIS検出器のデータが低エネルギー側で強くなっているのは, GIS検出器よりSIS検出器の方が低エネルギー側で感度が良いからです. モデルも望遠鏡や検出器の性能を考慮した形で描いてあります.

資料提供:岡田京子(SPring-8)


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