星間雲の中でも,とくに密度の高い領域では,
星の光が内部まで届かないため,水素は分子状態になっています
(星の光が当たると,その紫外線成分によって,水素分子は水素原子に解離します).
また他の元素も,
一酸化炭素COやアンモニアNH3や水分子H2Oなど,
分子で存在するため,
このような密度の高い星間雲を分子雲(molecular cloud)と呼びます.
水素分子を直接検出するのは難しいのですが, 一酸化炭素分子など他の分子は, それぞれ特徴的なスペクトル線を放出するので, それらを観測して,分子雲の性質を調べることができます.
![]() 典型的な分子雲は, サイズが1-10パーセク(pc)程度,密度は103-106個cm-3, 温度は10Kくらいです. これから典型的な質量は,太陽の100倍から10000倍くらいになります. また分子雲の中には,質量が太陽の10万倍にも達する巨大なものもあり, 巨大分子雲(giant molecular cloud)と呼ばれています. 天体写真では,しばしば背景の星の光を遮る暗黒星雲 (dark nebula)というものが見られますが, このような暗黒星雲がまさに分子雲なのです. 星は,このような分子雲の中で生まれると考えられています.
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