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量子力学選書 
量子と情報
Quanta and Information

在庫マーク

東京工業大学名誉教授 理博 細谷曉夫 著

A5判/288頁/定価4180円(本体3800円+税10%)/2024年10月25日発行
ISBN 978-4-7853-2515-2  C3042

 21世紀は、量子力学の基本原理を利用した情報技術の世紀ともいえる。本書では、その基本原理がどのように活用されているかを具体的に見ていきながら、基礎科学としての量子力学と情報科学の関係を解説した。
 量子情報の中核となるのは、量子測定理論である。そこで、量子力学の基本からはじめて、古典情報理論をお手本に量子測定理論を展開していくという構成とした。その後は、トピカルな話題であるエンタングルメントと弱値を取り上げ、最後に量子計算の概略を解説する。
 量子情報に興味がある方へ向けた入門書として、じっくりと取り組んでいただきたい1冊である。


サポート情報

はじめに (pdfファイル)    索引 (pdfファイル)   

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.粒子と波動
2.量子力学の公理
3.混合状態
4.古典情報理論
5.熱力学のエントロピー
6.量子情報エントロピー
7.量子測定理論
8.量子測定理論の応用
9.量子エンタングルメント
10.弱値
11.量子計算の基礎(I)
12.量子計算の基礎(II)
13.ショアによる素因数分解のための量子アルゴリズム

詳細目次  →量子と情報』 目次

はじめに (pdfファイル)

1.粒子と波動
 1.1 はじめの一言
 1.2 量子力学的世界像
  1.2.1 光の粒子性と波動性
  1.2.2 粒子と波動の相補性をどう考えるか
 1.3 マッハ-ツェンダー干渉計

2.量子力学の公理
 2.1 量子力学のまとめ
  2.1.1 量子力学の公理
  2.1.2 測定可能量
 2.2 重ね合わせ状態をつくるまでの物理過程
  2.2.1 重ね合わせ状態を物理的につくりだす
  2.2.2 シュテルン-ゲルラッハの実験
  2.2.3 偏光板と方解石を用いた実験
 2.3 遅延選択
  2.3.1 ウィーラーによる問題提起
  2.3.2 キムたちの光学実験
  2.3.3 数式による実験事実の説明
  2.3.4 「どっちの経路か」と「干渉縞」の間に因果関係はない

3.混合状態
 3.1 密度演算子
 3.2 1キュービット状態の可視化
 3.3 シュレーディンガーの混合定理
 3.4 ボーア vs アインシュタイン
 3.5 EPRパラドックス
 3.6 ベルの不等式の破れ
  3.6.1 スピンの相関の定量化
  3.6.2 CHSH相関関数
 3.7 ベルの不等式の破れの実験
  3.7.1 局所実在の否定とは?
  3.7.2 デルフトの実験のセットアップ
  3.7.3 実験結果
 3.8 ここまでは準備体操

4.古典情報理論
 4.1 シャノン情報量
  4.1.1 シャノン情報量の導入
  4.1.2 データ圧縮とシャノン情報量
 4.2 大数の法則
 4.3 典型列に関する定理
 4.4 情報エントロピーたち
  4.4.1 相対エントロピー
  4.4.2 いろいろなエントロピーの定義
  4.4.3 エントロピー不等式
 4.5 鍵探しのパラドックス

5.熱力学のエントロピー
 5.1 熱とエントロピー
 5.2 理想気体に対するボイル-シャルルの法則
 5.3 マクスウェルの悪魔とシラードエンジン
 5.4 熱力学的エントロピーとシャノン情報量
  5.4.1 非対称シラードエンジン
  5.4.2 孤立系に対する熱力学第2法則

6.量子情報エントロピー
 6.1 フォンノイマン・エントロピー
  6.1.1 フォンノイマン・エントロピーの定義
  6.1.2 シューマッハ圧縮の簡単な例
  6.1.3 シューマッハ圧縮の定理
 6.2 量子相対エントロピー
 6.3 結合エントロピー

7.量子測定理論
 7.1 測定モデル
 7.2 量子操作に対するクラウス表示
  7.2.1 量子操作
  7.2.2 1キュービット系のクラウス表示
 7.3 完全正写像
  7.3.1 完全正写像の定義と反例
  7.3.1 完全正写像とクラウス表示
 7.4 量子状態間の距離としての忠実度
  7.4.1 エンタングルメント忠実度
  7.4.2 エンタングルメント忠実度の応用例
 7.5 量子状態間の距離
  7.5.1 代表的な関係式 
  7.5.2 スピードリミット

8.量子測定理論の応用
 8.1 量子操作のまとめ
 8.2 量子操作に関する不等式
 8.3 ホレボ限界
  8.3.1 ホレボ限界の例題
  8.3.2 シュテルン-ゲルラッハの実験を測定モデルと対応させる
 8.4 量子テレポーテーション
 8.5 ベル測定
  8.5.1 ベル状態
  8.5.2 $\varPsi^{-}$ を同定する
 8.6 マスター方程式
 8.7 不確定性関係

9.量子エンタングルメント
 9.1 エンタングルメントの定義
 9.2 エンタングルメント抽出
 9.3 混合状態の純粋化(再論)
 9.4 混合状態のエンタングルメント
  9.4.1 エンタングルメント証人
  9.4.2 ペレスの判定基準:純粋状態のエンタングルメントの場合
 9.5 混合状態のエンタングルメントの例

10.弱値
 10.1 量子力学と確率論
 10.2 弱測定
 10.3 弱測定の実例

11.量子計算の基礎(I) −量子チューリングマシンと量子ゲート−
 11.1 量子情報における量子計算の位置付け
 11.2 量子計算の量子力学的側面
 11.3 チューリングマシン
 11.4 計算の複雑さ
 11.5 量子チューリングマシン
 11.6 ユニタリー変換:量子論理ゲート
  11.6.1 古典計算機における論理ゲート
  11.6.2 可逆な論理ゲート
  11.6.3 量子論理ゲート
  11.6.4 量子複製不可能定理
  11.6.5 エンタングルした状態(絡まった状態)
 11.7 万能量子計算機
 11.8 ラビ振動による量子ゲートの実装
  11.8.1 ラビ振動の量子力学
  11.8.2 ラビ振動による制御NOTゲートの実装
  11.8.3 計算量と計算時間について

12.量子計算の基礎(II)−量子回路−
 12.1 ユニタリー変換の構成
  12.1.1 制御-$U$
  12.1.2 ユニタリー変換の実装
 12.2 量子計算のやさしい例
 12.3 制御が2つ以上かかる場合
 12.4 論理演算
  12.4.1 量子計算における論理ゲート
  12.4.2 充足問題
 12.5 算術計算
  12.5.1 足し算 $a+b$
  12.5.2 掛け算 $a\times x$
  12.5.3 ベキ算 $a^x$
  12.5.4 離散フーリエ変換

13.ショアによる素因数分解のための量子アルゴリズム
 13.1 素因数分解
 13.2 数論的準備
 13.3 ショアのアルゴリズムの主要部
 13.4 数論的な注
  13.4.1 ユークリッドの互除法
  13.4.2 オイラー関数
  13.4.3 素数判定
 13.5 連分数を用いたアルゴリズムの緻密化

付録 不等式の証明
 A.1 結合エントロピーに関する不等式の証明
 A.2 相対エントロピーの単調性の証明
 A.3 $U$に関する単調性の証明
 A.4 $-\log X$ の凸性の証明
 A.5 $F(\rho,{\cal E})\leq F(\rho,{\cal E}(\rho))$ の証明

参考文献
おわりに
事項索引
欧文索引

著作者紹介

細谷 曉夫
ほそや あきお 
1969年 東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。大阪大学 助手・講師・助教授、広島大学教授、東京工業大学教授などを歴任。専門は、相対論的宇宙物理学、場の理論、量子計算。

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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