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先端材料シリーズ 
微生物と材料
Materials in Microbiological Environment

在庫マーク

日本材料科学会 編

A5判/194頁/定価4950円(本体4500円+税10%)/2001年11月10日発行
ISBN 978-4-7853-6724-4 (旧ISBN 4-7853-6724-5)  C3058

 微生物は生活環境に充満し、ほとんどあらゆる材料が微生物に侵される。また古来より微生物を利用してさまざまな物質がつくられてきた。現在、抗菌材料が普及する一方で、微生物によって産生・分解される材料の研究が進んでいる。環境負荷低減に重要な役割を果たすであろう微生物と材料の研究を、各分野の研究者が解説する。


目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.微生物による材料の被害と防護法 〔井上真由美〕
2.微生物を利用した金属の湿式精錬 〔高森隆勝〕
3.微生物産生プラスチック 〔高井光男〕
4.微生物機能材料 〔相澤益男〕

詳細目次  

序文

1.微生物による材料の被害と防護法 〔井上真由美〕
 1.1 日常生活の中での微生物
 1.2 金属の微生物腐食
  1.2.1 鉄の微生物腐食
  1.2.2 銅および銅合金の微生物腐食
  1.2.3 アルミニウムの微生物腐食
  1.2.4 金属の微生物腐食の理論的考察
 1.3 微生物災害の研究
  1.3.1 カビ抵抗性試験
  1.3.2 レンズとプリズムを侵すカビ
  1.3.3 インクを侵すカビ
 1.4 プラスチックの微生物侵食
 1.5 住宅内部の微生物汚染
 1.6 住宅内のカビ防止対策
 1.7 地下の構築物の建設と微生物
 1.8 生活環境を健康的に
 1.9 電気とエレクトロニクスの分野での微生物
  1.9.1 NASAの研究
  1.9.2 シリコーンウェハーを侵すカビ
  1.9.3 マイクロフロッピーを侵すカビ
 1.10 微生物への意識改革
 参考文献

2.微生物を利用した金属の湿式精錬 〔高森隆勝〕
 2.1 発展の契機となったいくつかの出来事
 2.2 Thiobacillus ferrooxidans
  2.2.1 一般的な性状
  2.2.2 9K培地
 2.3 生体内における物質変化の過程
  2.3.1 二酸化炭素の固定
  2.3.2 二酸化炭素固定のために必要な第1鉄イオン量の推定
 2.4 微生物の発育相
 2.5 酸化剤としての第2鉄イオン
 2.6 バクテリア・リーチング
 2.7 銅鉱物の浸出における化学反応
 2.8 微生物学的な浸出における異種鉱物接触電気化学相互作用
  2.8.1 異種鉱物接触電気化学相互作用による溶解
  2.8.2 鉄−銅−鉛−亜鉛の硫化鉱物系についての実験結果の一例
 2.9 T.ferrooxidans による黄銅鉱の溶解挙動
  2.9.1 表面積の影響
  2.9.2 銅の浸出挙動の経時的変化
  2.9.3 T.ferrooxidansT.thiooxidans の共存系における黄銅鉱の浸出挙動
  2.9.4 細胞外放出物質としてのリン脂質
  2.9.5 連続式処理での基礎的な一つの事項
 2.10 ヒープおよびダンプ・リーチング
  2.10.1 ヒープ・リーチング試験の一例
  2.10.2 ヒープ構築の一例
  2.10.3 銅の溶媒抽出
 2.11 T.ferrooxidans の鉄酸化能の工業的利用
  2.11.1 水酸化鉄形成とpHの関係
  2.11.2 酸性鉱山排水処理
  2.11.3 精錬工程への利用技術
  2.11.4 硫化水素処理への利用
 2.12 特色ある微生物利用の若干の例
  2.12.1 処理困難な鉱石への微生物学的浸出の適用
  2.12.2 酸化鉱物の微生物学的浸出
  2.12.3 金属の吸着剤としての藻類
  2.12.4 好熱・好酸性細菌
 参考文献

3.微生物産生プラスチック 〔高井光男〕
 3.1 はじめに
 3.2 微生物細胞外多糖
  3.2.1 デキストラン
  3.2.2 キサンタンガム
  3.2.3 プルラン
  3.2.4 カードラン
  3.2.5 ジェランガム
  3.2.6 ヒアルロン酸
 3.3 微生物セルロース
  3.3.1 微生物セルロースの概要
  3.3.2 微生物セルロースの製造
  3.3.3 微生物セルロースの特性
  3.3.4 微生物セルロースの応用とその問題点
 参考文献

4.微生物機能材料 〔相澤益男〕
 4.1 はじめに
 4.2 微生物生体触媒
  4.2.1 環境調和型プロセス
  4.2.2 固定化微生物
  4.2.3 微生物産生酵素
 4.3 バイオハイブリッド材料
  4.3.1 多機能タンパク質
  4.3.2 タンパク質インテリジェント材料
  4.3.3 部位特異的脂質修飾タンパク質
 4.4 特殊環境耐性タンパク質の遺伝子工学的合成
  4.4.1 特殊環境耐性タンパク質へのアプローチ
  4.4.2 耐熱性細胞接着タンパク質の設計
  4.4.3 タンパク質の発現および精製
  4.4.4 細胞接着性と耐熱性
 4.5 生体外タンパク質合成プロセス
  4.5.1 連続式タンパク質合成系(フロー法)の開発
  4.5.2 生体外タンパク質合成系の安定化
  4.5.3 生体外タンパク質合成への新しいアプローチ
  4.5.4 非天然型アミノ酸導入による超タンパク質合成
 4.6 バイオミネラリゼーション
  4.6.1 生体内における無機・有機ハイブリッド生成
  4.6.2 磁性細菌と磁気微粒子
  4.6.3 生体制御型真珠層合成
  4.6.4 バイオミメティックプロセス
 4.7 バイオセンサー
  4.7.1 バイオセンサー研究の展開
  4.7.2 微生物センサーの基本構成
  4.7.3 微生物の選択性を利用したセンサー
  4.7.4 微生物の複合資化性を利用したセンサー
  4.7.5 遺伝子発現制御系を利用したセンサー
 参考文献

索引

著作者紹介

日本材料科学会
にほんざいりょうかがくかい 
材料科学に関する理論の進歩および技術の向上に寄与することを目的として1963年に設立。研究発表会や学術講演会などの開催、会誌「材料の科学と工学」の発行、材料科学に関する理論および技術の研究・調査、各種の表彰などを行っている。
→ Webサイト


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