雑誌『生物の科学 遺伝』B5判/112頁/ /倉田 毅 企画】 この40年あまりの間に,ウイルス性疾患だけでも重要なものが30種以上出現しており,その70%以上が動物に由来する感染症である.その背景には,主に人間側の要因によってヒトと動物が接触する機会が増え,動物が所持していて,動物には危害とはならないがヒトには致命的となる病原体に,ヒトが曝露されるようになったことがあろう.
・動物由来感染症とは(中嶋建介) ・高病原性鳥インフルエンザ─ウイルスとそのパンデミック対策(西藤岳彦) ・ヒト新型インフルエンザ─高病原性鳥インフルエンザによる(長谷川秀樹・一戸猛志) ・ウエストナイル熱/脳炎(林 昌宏・高崎智彦) ・SARS(重症急性呼吸器症候群)(1)─肺病変と病態(中島典子・佐多徹太郎) ・SARS(重症急性呼吸器症候群)(2)─SARSコロナウイルス(福士秀悦) ・コラム:臨床疫学的なSARSの問題点(谷口清州) ・狂犬病(井上 智) ・E型肝炎(李 天成・武田直和) ・BSE(牛海綿状脳症)とvCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病) (岩田奈織子・佐多徹太郎)
・高齢者の身体は若者の血で若返る(中込弥男)
・メスの多様な適応戦略 −カドフシアリの柔軟な発生様式(村上貴弘) ・無脊椎動物から脊椎動物への進化の境界にいる動物たち −シンポジウム「境界動物の生物学」開催報告 (森澤正昭・窪川かおる・森澤幸子)
ウチの目玉収蔵品 紹介(25)/福井県立恐竜博物館 《世界最古の花:アルカエフルクトゥス Archaefructus の復元模型 》/ 《フクイラプトル Fukuiraptor kitadaniensis の骨格標本》 生き物の不思議(21)/ 昆虫がつくる植物のかたち −エゴノネコアシアブラムシのゴ−ル形成の謎(深津武馬・徳田 誠) 野生動物はいま −人との軋轢の中で(3)/ ツキノワグマはいま(羽澄俊裕) 環境保全の現状(42)/ 外来生物法とオオクチバス −特定外来生物指定をめぐる攻防(瀬能 宏) 研究室・研究所めぐり(58)/ 独立行政法人 国立環境研究所 環境研究基盤技術ラボラトリー(渡邉 信) がんばれ生物クラブ(19)/ 函館白百合学園中学高等学校 −アサガオ類の研究(中村信雄) 実験・観察のページ(308)/ アメリカザリガニの解剖マニュアルと図譜の製作(渡辺採朗) 生物ライブラリー/ 『生命科学者、現代を語る』 『パンダの死体はよみがえる』 『〈新〉地球温暖化とその影響』 『DNAから見た日本人』 『トンボと自然観』 『カブトムシと進化論』 『ナメクジウオ』 『DDBJの利用法』 |
自然科学書出版 裳華房 SHOKABO Co., Ltd.