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微分方程式と数理モデル −現象をどのようにモデル化するか−
Differential Equations and Modeling of Physical Systems
−How a Mathematical Model of Phenomenon Is Built ?−
東海大学教授 博士(工学) 遠藤雅守・
東海大学教授 博士(理学) 北林照幸 共著
A5判/236頁/定価2750円(本体2500円+税10%)/2017年11月発行
ISBN 978-4-7853-1573-3
C3041
本書は,いわゆるオーソドックスな教科書とは異なるアプローチで執筆された,微分方程式の入門書である.
一つは,思い切って理論的背景を省略し,ある物理や工学の問題は微分方程式でどのように表されるのか,そしてその微分方程式を解くことにより何がわかるのか,といった応用面を主眼にした.とくに,最も重要と思われるニュートン力学と電気回路の線形微分方程式の問題には大きく紙幅を割いた.
もう一つは,微分方程式の「解き方」以外の側面に光を当て,微分方程式を解かなくてもわかる洞察について,また一見まったく異なる二つの現象が共通の微分方程式で記述できるという面白さについて述べた.
本書を通じて,微分方程式の「解き方」でなく,「使い方」がわかったという実感を持っていただければ幸いである.
サポート情報
◎ まえがき (pdfファイル)
◎ 索引 (pdfファイル)
◎ 正誤表 (pdfファイル)
1.微分方程式とは何か
2.微分方程式の解法
3.直接積分形微分方程式
4.1階斉次微分方程式
5.1階非斉次微分方程式
6.2階斉次微分方程式
7.2階非斉次微分方程式
8.連立微分方程式
9.特殊な解法
まえがき (pdfファイル)
1.微分方程式とは何か
1.1 1変数関数の微分
1.1.1 微分の定義
1.1.2 微分の公式
1.1.3 初等関数の微分
1.2 1変数関数の積分
1.2.1 積分の定義
1.2.2 微分と積分の関係
1.2.3 積分の公式
1.2.4 初等関数の積分
1.3 微分方程式
1.3.1 微分方程式の定義
1.3.2 微分方程式の用語
1.3.3 初期値問題,境界値問題
章末問題
2.微分方程式の解法
2.1 微分方程式の解法による分類
2.2 直接積分
2.3 変数分離法
2.3.1 変数分離とは
2.3.2 変数分離形に変換できる微分方程式
2.4 特性方程式による解法(斉次形)
2.4.1 定数係数斉次線形微分方程式の基本解
2.4.2 線形微分方程式の解の性質
2.4.3 ロンスキー行列
2.4.4 特性方程式
2.4.5 特性方程式の重根
2.5 特性方程式による解法(非斉次形)
2.5.1 非斉次線形微分方程式の一般解
2.5.2 未定係数法
2.5.3 定数変化法
2.6 非線形微分方程式
章末問題
3.直接積分形微分方程式
3.1 直接積分形の微分方程式
3.2 運動の法則
3.2.1 自由落下運動
3.2.2 投げ上げ運動
3.2.3 空気噴射ロケット
章末問題
4.1階斉次微分方程式
4.1 1階斉次微分方程式の一般形
4.2 1階定数係数線形微分方程式
4.2.1 放射性元素の崩壊
4.2.2 ランベルト‐ベールの法則
4.3 ロジスティック方程式
4.4 ロケットの運動
章末問題
5.1階非斉次微分方程式
5.1 1階非斉次微分方程式の一般形
5.2 電気回路の過渡応答
5.2.1 RC直列回路
5.2.2 RL直列回路
5.2.3 交流電源に対する回路の応答
5.2.4 調和振動の複素関数表示
5.3 加熱と冷却
5.3.1 ニュートンの冷却の法則
5.3.2 2乗・3乗の法則
5.4 流体中の運動
5.4.1 粘性領域の落下運動
5.4.2 慣性領域の落下運動
5.5 線形微分方程式と初期条件,非斉次項の関係
5.6 化学反応と化学平衡
5.6.1 化学反応の次数
5.6.2 可逆的な反応
5.6.3 水素イオン濃度(pH)
章末問題
6.2階斉次微分方程式
6.1 2階斉次微分方程式の一般形
6.2 単振動
6.2.1 ばねとおもりの系
6.2.2 単振り子
6.2.3 LC直列回路
6.3 減衰振動
6.3.1 ばねとおもりの系
6.3.2 RLC直列回路
6.3.3 アナログコンピューター
章末問題
7.2階非斉次微分方程式
7.1 2階非斉次微分方程式の一般形
7.2 ステップ入力に対する応答
7.2.1 台はかりの微分方程式
7.2.2 2次遅れ系
7.2.3 台はかりの設計指針
7.3 強制振動
7.3.1 ばねとおもりの系
7.3.2 機械系強制振動の共振曲線
7.3.3 RLC共振器
7.3.4 RLC共振器の共振曲線
7.4 カテナリー曲線
章末問題
8.連立微分方程式
8.1 連立微分方程式を1元微分方程式に変形
8.2 線形代数による解法
8.2.1 微分演算子 $D$
8.2.2 クラメルの公式
8.2.3 クラメルの公式による解法
8.2.4 1次変換による解法―1階線形
8.2.5 1次変換による解法―高階線形
8.3 自由度と基準振動(モード)
8.3.1 基準振動が存在する連立微分方程式
8.3.2 ばねとおもりからなる系
8.3.3 連成振り子
8.3.4 LC回路
章末問題
9.特殊な解法
9.1 演算子法
9.1.1 微分演算子 $D$
9.1.2 微分多項式
9.1.3 $f(x)$ が指数関数のとき
9.1.4 微分多項式が $(D+{\alpha})$ のとき
9.1.5 $f(x)$ がべき関数のとき
9.1.6 $f(x)$ が三角関数のとき
9.1.7 $f(x)$ が指数関数とべき関数の積のとき
9.1.8 $f(x)$ が指数関数,かつ $P({\alpha})=0$ のとき
9.1.9 演算子法まとめ
9.2 べき級数法
9.2.1 テイラー展開
9.2.2 微分方程式の級数展開
9.2.3 エルミートの微分方程式
章末問題
あとがき
参考文献
章末問題解答
索引 (pdfファイル)
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遠藤 雅守
えんどう まさもり
1965年 東京都に生まれる.慶應義塾大学理工学部卒業,慶應義塾大学大学院博士課程修了.三菱重工業(株),東海大学講師・助教授・准教授等を経て現職.専門はレーザー装置全般,特に気体レーザーと光共振器.主な著書に『理系人のための 関数電卓パーフェクトガイド』(とりい書房),『マンガでわかる電磁気学』(オーム社),『電磁気学』『電磁波の物理』(以上 森北出版)などがある.
北林 照幸
きたばやし てるゆき
1971年 千葉県に生まれる.東海大学理学部卒業,東海大学大学院博士課程前期修了.三菱電機システムサービス(株)加速器技術センターなどを経て現職.専門は素粒子物理学.主な著書に『高校と大学をつなぐ 穴埋め式 力学』『高校と大学をつなぐ 穴埋め式 電磁気学』(以上 講談社)などがある.
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
法則がわかる力学
微分方程式
微分方程式 [POD版]
常微分方程式
常微分方程式 [POD版]
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