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地球 −その誕生と現在−
The Earth −Its Origin and the Present State−
東北大学名誉教授 理博 上山 弘 著
A5判/260頁/定価2970円(本体2700円+税10%)/1995年3月25日発行
ISBN 978-4-7853-2061-4 (旧ISBN 4-7853-2061-3)
C3042
(オンデマンド方式による印刷・製本)
地球環境の問題を考えるには自然の仕組みを理解することが前提になる。本書はまず、表皮のように薄い海で表面の約70%が覆われる地球の特異性を太陽系の起源に遡って考える。地震・火山噴火の予知・予報は可能か? 人類は地球外の場所に生活圏を広げることが可能か? 20世紀後半に画期的進歩を遂げたこれらの分野の概要についても学ぶ。
1.地球という惑星
2.人間活動と地球
3.太陽系の起源
4.変動する地球
5.太陽活動と地球
1.地球という惑星
1.1 地球および宇宙の観測
(A)科学の進歩と社会
(B)地球・太陽・宇宙の情報
(C)新しい地球観
1.2 太陽系の地球
(A)地球の大きさと質量
(B)太陽・地球間の距離
(C)地球型惑星の特徴
1.3 地球の内部構造
(A)地震波の伝搬に基づく推論
(B)化学組成
1.4 大気と海洋
(A)惑星の大気
(B)地球大気と海洋の起源
(C)海洋がある地球の特徴
(D)地球構造の総括
1.5 太陽の放射エネルギー
(A)太陽に関する基礎データ
(B)放射エネルギー
(C)太陽表面の温度
1.6 惑星表面の温度
(A)地球表面の平衡温度
(B)他の惑星表面の平衡温度
1.7 温室効果
1.8 水の惑星 地球
(A)大気と海洋によるエネルギーの輸送
(B)水の存在
2.人間活動と地球
2.1 地球と生物
(A)生命の起源
(B)地球環境の変化と生物の進化
2.2 現在の大気組成とその変動要因
(A)酸素
(B)二酸化炭素
2.3 人口の増加と地球
(A)世界の人口
(B)食糧資源
(C)人口増加による諸問題
2.4 二酸化炭素の増加と地球の温暖化
(A)$\rm{CO_2}$ の増加
(B)$\rm{CO_2}$ 増加の人為的原因
(C)$\rm{CO_2}$ 増加による地球温暖化の図式
(D)$\rm{CO_2}$ 排出の抑制対策
(E)国際協力具体案
2.5 日射量の変化
(A)日射量変化の自然的要因
(B)人為的原因
(C)日射量の減少による二次的影響
2.6 酸性雨
(A)酸性雨の原因
(B)生物への影響
(C)対策
2.7 水質汚濁・海洋汚染
(A)水質汚濁の現状
(B)海洋汚染対策の現状
2.8 その他の自然環境問題
3.太陽系の起源
3.1 太陽の構造
(A)太陽の観測事実
(B)内部構造
(C)太陽系の経過時間
3.2 原始太陽系星雲
(A)星間物質
(B)原始星
(C)原始太陽系星雲
(D)化学組成の変化
3.3 微惑星の誕生から惑星への成長
(A)固体微粒子の付着・集積
(B)微惑星の衝突・合体
(C)惑星への進化
3.4 惑星各論
(A)地球型惑星
(B)木星型惑星
3.5 太陽系の小天体
(A)小惑星群
(B)衛星
(C)彗星
3.6 太陽系の将来
(A)地球と月の運動
(B)太陽
3.7 星の運命
(A)星の誕生と進化
(B)星の運命
(C)元素の起源
3.8 宇宙
(A)宇宙の構造
(B)膨張する宇宙
4.変動する地球
4.1 地震の多発地帯
(A)地震の観測
(B)世界の地震地帯
4.2 海洋底の動き
(A)大陸の移動
(B)海洋底拡大の検証
(C)マントル物質の対流
4.3 プレート テクトニクス
(A)プレート
(B)プレート テクトニクス
4.4 地震
(A)地震の型とその原因
(B)地殻構造と地震群の型
(C)大地震の前触れと余震
(D)地震の空白地域
4.5 火山
(A)火山の分布と特徴
(B)火山の原因と構造
(C)火山列島・海山列
4.6 地震・火山の予知
(A)地震災害
(B)日本の地震予知計画と体制
(C)地震警報
4.7 地殻変動の軌跡
(A)過去の地球を知る手がかり
(B)地質時代
(C)海洋底拡大の軌跡
(D)地殻変動
(E)日本列島・千島列島の誕生の歴史
(F)地殻変動と二酸化炭素の循環
5.太陽活動と地球
5.1 太陽面現象
(A)太陽放射
(B)太陽活動
5.2 太陽系空間
(A)地球圏の限界
(B)地球圏外における観測
(C)太陽系空間の構造
5.3 超高層の大気
(A)温度の垂直分布
(B)大気組成
(C)大気の垂直分布
5.4 大気による太陽紫外線の吸収
(A)吸収率の分布
(B)紫外線による大気成分の化学変化
5.5 オゾン層
(A)オゾン層の生成
(B)紫外線と生物
(C)オゾン層に対する人間活動の影響
5.6 電離層と電波通信
(A)超高層の大気組成
(B)電離層の生成
(C)電波通信
5.7 放射線帯(ヴァン アレン ベルト)
(A)放射線帯の観測
(B)磁場における荷電粒子の運動
5.8 磁気圏
(A)構造
(B)極光(オーロラ)
5.9 地球嵐
(A)太陽面のフレーア現象
(B)地球嵐関連の諸現象
あとがき
注記事項
索引
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上山 弘
かみやま ひろし
1921年 兵庫県に生まれる。旧制第二高等学校卒業、東北帝国大学理学部卒業。東北帝国大学副手・助手、東北大学助教授・教授などを歴任。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
地球科学における諸問題
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