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化学選書
溶液化学 −溶質と溶媒の微視的相互作用−

東京工業大学名誉教授　理博　大瀧仁志 著

Ａ５判／250頁／定価4400円（本体4000円＋税10％）／1985年9月発行
ISBN 978-4-7853-3307-2 （旧ISBN 4-7853-3307-3）　 C3043

　従来の熱力学と統計力学を主体とした巨視的・物性論的溶液論とは異なり、分子論的立場と実験的証拠にもとづいて、微視的な観点から、溶媒の性質、溶質と溶媒の相互作用を解説したものである。すなわち、近年開発され発展してきた手段を用いて分子の挙動を直接観測し、その結果にもとづいて溶液中の化学種の構造、動的性質、分子間相互作用などに関する新しい解釈を導入しようと試みた。あわせて古典的研究成果との比較も行っている。 。

目次 （章タイトル）

1．水──この風変わりな液体
2．液体と気体・固体との相違点と類似点
3．液体の諸物性
4．電解質の溶解
5．溶液の状態を観測する手段
6．溶媒和イオンの構造
7．電解執拗鋭気の標準状態
8．イオンの反応性
9．錯形成反応の溶液化学
10．これからの溶液化学

大瀧 仁志
おおたき ひとし
1932年 生まれ。名古屋大学理学部卒業、名古屋大学大学院理学研究科博士課程中退。東京工業大学助手、名古屋大学講師・助教授、東京工業大学助教授・教授、分子科学研究所教授、総合研究大学院大学教授、立命館大学教授などを歴任。総合研究大学院大学名誉教授、St. Peterburg State University（Russia）名誉教授。主な著書・訳書に『イオンの水和』（共立出版）、『溶液の化学』（大日本図書）、『溶液反応の化学』（共著、東京大学出版会）、ブルゲル著『非水溶液の化学』（共訳、学会出版センター）などがある。

（情報は初版刊行時のものから一部修正しています）