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元 北海道大学教授 理博 佐々木本道 編
A5判/244頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/1994年9月発行
ISBN 978-4-7853-5816-7(旧ISBN 4-7853-5816-5)
C3045
細胞遺伝学は、分子生物学の著しい発展によって、形態学的基礎をもちながらも、分子細胞遺伝学ともいうべき新しい流れとなって急速に発展してきた。
本書では、特に四つの領域について、現在第一線の指導的立場にある研究者たちに分担執筆していただいた。
1.減数分裂の形態と分子機構
2.${\rm X}$ 染色体の不活性化をめぐって
3.性の分化と性染色体の進化
4.染色体異常とがん関連遺伝子 −造血器腫瘍を中心に−
刊行の趣旨/まえがき
1.減数分裂の形態と分子機構 [堀田康雄・田畑哲之・古川和広・佐藤修正]
1.1 減数分裂の開始
1.2 減数分裂の誘導
1.3 減数分裂の一旦停止と再開
1.4 相同染色体の対合
1.5 相同染色体間の組換え
1.6 減数分裂における染色体の分離
おわりに
参考文献
2.${\rm X}$ 染色体の不活性化をめぐって [高木信夫]
2.1 ${\rm X}$ 染色体不活性化現象(${\rm XCI}$)の発見
2.2 不活性 ${\rm X}$ 染色体の性質
2.3 マウスの一生における ${\rm X}$ 染色体の活性変化
2.4 ${\rm XCI}$ の必要性
2.5 ${\rm XCI}$ のコントロール
2.6 ${\rm XCI}$ のin vitro モデル系
2.7 Genomic imprinting と ${\rm XCI}$
2.8 ${\rm XCI}$ のモデル
参考文献
3.性の分化と性染色体の進化 [大野 乾]
3.1 性染色体発見の歴史
3.2 体細胞全部が決定する性と性腺細胞だけが決定する性の根本的な違い
3.3 鳥類にジナンドロモルフが存在したという報告に基づいた実験
3.4 $Sxr$ 突然変異と ${\rm XX}$ 雄
3.5 ${\rm X}$ 染色体上 $Tfm$ 遺伝子と哺乳類の第二次性徴決定機構
3.6 ${\rm X}^{Tfm}{\rm X}^{Sxr}(Tfm{\:}Blo/++Sxr)$ マウスも
アンドロジニイ(ジナンドロモルフ)にはならないという事実
3.7 生殖細胞には性決定能力はないという事実
3.8 睾丸のセルトリー細胞と卵巣の・胞細胞および睾丸のライデッヒ細胞と卵巣の間質細胞
3.9 魚類にみられる自然の性転換
3.10 哺乳類 ${\rm Y}$ 染色体上の睾丸決定遺伝子
3.11 睾丸誘導に関与する ${\rm X}$ 染色体上および常染色体上の遺伝子
3.12 ${\rm Y}$ 染色体の矮小化による ${\rm XY}$ 間の相同性喪失
3.13 人類 ${\rm X}$ 染色体は哺乳類の原型を保っているという事実
3.14 ${\rm X}$ 染色体万代不変の理由
おわりに
参考文献
4.染色体異常とがん関連遺伝子 −造血器腫瘍を中心に− [及川恒之]
4.1 がんの細胞遺伝学の歴史
4.2 リンパ種・白血病における染色体転座
4.3 リンパ腫・白血病における染色体欠失とHSR・DM
おわりに
参考文献
欧文索引
和文索引
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佐々木 本道
ささき もとみち
1925年 東京都に生まれる。北海道大学理学部卒業、北海道大学大学院博士課程修了。カリフォルニア大学ロスアンジェルス校留学。北海道大学教授・動物染色体研究施設長、佐々木研究所所長などを歴任。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しております)
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