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『物理学講義 量子力学入門』 カバー
 
内容見本タイトル
『物理学講義 量子力学入門』 内容見本


著作者紹介

松下 貢
まつした みつぐ 
1943年 富山県生まれ.東京大学工学部卒業,東京大学大学院理学系研究科博士課程修了.日本電子株式会社開発部,東北大学助手,中央大学助教授,同 教授等を歴任.主な著訳書に『医学・生物学におけるフラクタル』(編著,朝倉書店),『カオス力学入門』(翻訳,啓学出版),『生物にみられるパターンとその起源』(編著,東京大学出版会),『キリンの斑論争と寺田寅彦』(編著,岩波書店)などがある.

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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【電子書籍】
物理学講義 量子力学入門
−その誕生と発展に沿って−
Introduction to Quantum Mechanics

中央大学名誉教授 理博 松下 貢 著

標準価格3190円(本体2900円+税10%)/2017年8月電子版発行/
eISBN 978-4-7853-7309-2

 教室で黒板を前に語りかけるような解説で,“丁寧でわかりやすい”と定評のある松下貢先生による「物理学講義シリーズ」.
 量子力学とは,私たちの直観が通じないミクロな世界の現象を,どのようにとらえ,どのように考えるのかについての学問分野である.本書は,初学者にはわかりにくい量子力学の世界を,おおむね科学の歴史を辿りながら解きほぐし,量子力学の誕生から現代科学への応用までの発展に沿って丁寧に紹介した入門書である.
 他書で多く見られるように,初めから量子力学が出来上がったものとして解説するのではなく,量子力学がどうして必要とされるようになったのかをスモールステップで解説することで,量子力学と古典物理学との違いをはっきりと浮き上がらせ,初学者が量子力学を学習する上での“早道”となることを目標にした.
 なお,量子力学の既習者には,かつての物理学者が古典物理学の範囲内でどのように格闘したかを学習することで,物理学一般の復習と理解にも繋がるであろう.

※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております.固定レイアウト型は文字だけを拡大することや,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能が使用できません.
※この電子書籍は,2017年に刊行された『物理学講義 量子力学入門』(第1版1刷)を元に電子書籍化したものです.


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“紙”の書籍の紹介ページは→こちら
はじめに (pdfファイル)   あとがき (pdfファイル)   索引 (pdfファイル)  

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.原子・分子の実在
2.電子の発見
3.原子の構造
4.原子の世界の不思議な現象
5.量子という考え方の誕生
6.ボーアの古典量子論
7.粒子・波動の2重性
8.量子力学の誕生
9.量子力学の基本原理と法則
10.量子力学の応用
付録

詳細目次  『物理学講義 量子力学入門』 目次

はじめに −なぜ量子力学を学ぶのか− (pdfファイル)

1.原子・分子の実在
 1.1 化学における原子・分子の概念の確立
 1.2 元素の周期表と原子番号
 1.3 ブラウン運動とアボガドロ定数の決定
  1.3.1 ブラウン運動
  1.3.2 アボガドロ定数の決定
 1.4 まとめとポイントチェック

2.電子の発見
 2.1 電気分解とファラデーの法則
 2.2 電子の発見と比電荷の測定
 2.3 ゼーマン効果
 2.4 電気素量の測定
 2.5 まとめとポイントチェック

3.原子の構造
 3.1 トムソンの原子モデル
 3.2 $\alpha$ 線による散乱実験
 3.3 ラザフォードの散乱公式
 3.4 まとめとポイントチェック

4.原子の世界の不思議な現象
 4.1 水素原子の発光スペクトル
 4.2 異常ゼーマン効果
 4.3 物質の比熱
  4.3.1 気体分子の速度分布則
  4.3.2 エネルギー等分配則と気体の比熱
  4.3.3 固体の比熱
 4.4 金属の電気伝導
 4.5 まとめとポイントチェック

5.量子という考え方の誕生
 5.1 空洞放射
 5.2 熱放射の分布則
  5.2.1 レイリー - ジーンズの熱放射式
  5.2.2 ウィーンの熱放射式
 5.3 プランクの熱放射式とプランク定数
 5.4 エネルギーの量子化
 5.5 固体の比熱の量子論
 5.6 光電効果と光量子仮説
 5.7 まとめとポイントチェック

6.ボーアの古典量子論
 6.1 ラザフォードの原子構造の困難
 6.2 ボーアの量子論
  6.2.1 電子の運動状態
  6.2.2 角運動量の量子化
  6.2.3 電子のエネルギー準位
  6.2.4 原子からの光の放出と振動数条件
  6.2.5 基底状態,励起状態,イオン化エネルギー
  6.2.6 原子の吸収スペクトル
 6.3 まとめとポイントチェック

7.粒子・波動の2重性
 7.1 結晶によるX線回折
 7.2 コンプトン効果
 7.3 ド・ブロイの物質波
  7.3.1 物質波
  7.3.2 電子波とボーアの量子化条件
  7.3.3 電子線回折
 7.4 波動力学の誕生
  7.4.1 電磁波の波動方程式
  7.4.2 演算子,固有値,固有関数
  7.4.3 自由電子の波動方程式
  7.4.4 原子内の電子の波動方程式
  7.4.5 時間に依存しないシュレーディンガー方程式
 7.5 水素原子のエネルギー準位
 7.6 まとめとポイントチェック

8.量子力学の誕生
 8.1 シュレーディンガー方程式
 8.2 確率振幅としての波動関数
  8.2.1 波動関数の重ね合わせ
  8.2.2 電子波の回折実験
  8.2.3 波動関数の確率解釈
 8.3 電子の位置,運動量,エネルギーの平均値
 8.4 不確定性原理
 8.5 1次元調和振動子のエネルギー準位
 8.6 井戸型ポテンシャルのエネルギー準位
  8.6.1 シュレーディンガー方程式
  8.6.2 波動関数
  8.6.3 エネルギー準位と波動関数の振舞い
 8.7 まとめとポイントチェック

9.量子力学の基本原理と法則
 9.1 量子力学の基本原理
  9.1.1 基本原理1:確率振幅
  9.1.2 基本原理2:重ね合わせの原理
  9.1.3 基本原理3:演算子としての物理量
 9.2 演算子の基本的な性質
  9.2.1 演算子の基本演算
  9.2.2 演算子の非可換性
  9.2.3 演算子の線形性
  9.2.4 演算子の固有値と固有状態
 9.3 物理量の測定に関する基本法則
 9.4 固有関数の規格化直交性
 9.5 物理量の測定値の確率と平均値
 9.6 物理量を表す演算子の特性
  9.6.1 物理量を表す演算子のエルミート性
  9.6.2 可換な演算子の性質
 9.7 運動の法則
  9.7.1 定常状態の波動関数
  9.7.2 波動関数の展開
  9.7.3 シュレーディンガー方程式の一般解
  9.7.4 ニュートンの運動方程式との関係
 9.8 まとめとポイントチェック

10.量子力学の応用
 10.1 自由粒子
 10.2 2状態系
  10.2.1 ハミルトニアン行列
  10.2.2 定常状態のエネルギー準位
  10.2.3 状態間の確率振動
 10.3 同種粒子系の量子力学
  10.3.1 同種粒子系の状態関数
  10.3.2 独立粒子近似とその状態関数
  10.3.3 ボース粒子系の状態関数とその性質
  10.3.4 フェルミ粒子系とパウリの排他原理
 10.4 結晶中の電子
  10.4.1 1次元結晶中の電子の波動関数
  10.4.2 1次元結晶中の電子のエネルギー固有値
  10.4.3 金属・絶縁体・半導体
 10.5 まとめとポイントチェック

付録
 付録A 物理の立場から見た気体の原子・分子
 付録B アインシュタインのブラウン運動の理論
 付録C 電場および磁場がかかっているときの電子の軌道計算
 付録D ローレンツによるゼーマン効果の説明
 付録E 微分散乱断面積
 付録F ラザフォードの散乱公式
 付録G 空洞内の電磁場のエネルギー密度
 付録H ブラッグ反射の公式

あとがき
問題解答
索引 (pdfファイル)

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