西谷 和彦
にしたに かずひこ
1953年 大阪府生まれ.大阪市立大学理学部卒業,大阪市立大学大学院理学研究科博士課程修了.鹿児島大学講師・助教授などを経て現職.主な著書・訳書に『テイツ・ザイガー植物生理学 第3版』(監訳,培風館),『植物の生化学・分子生物学』(共訳,学会出版センター),『植物細胞壁』(編著,講談社)などがある.
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
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【電子書籍】
新・生命科学シリーズ
植物の成長
Plant Growth and Development
東北大学大学院教授 理博 西谷和彦 著
標準価格2750円(本体2500円+税10%)/2013年11月電子版発行/
eISBN 978-4-7853-7704-5
植物の成長のしくみは,われわれの想像以上に精緻で,それに基づく植物の生命戦略も極めて巧妙であることが,近年の植物生理学の研究で明らかになってきた.本書は,植物の成長に関する現時点での研究の到達点と,その解明に至るまでの歴史的背景を,学部の学生諸氏が理解できる形にまとめたものである.
具体的には,陸上植物の中で,現在隆盛を極めている被子植物に注目し,その成長のしくみを,(1)植物に固有の遺伝子や細胞のはたらき,(2)植物器官の形成,(3)植物ホルモンによる成長の制御,の三つの視点から解説する.われわれ人類とはまったく異なるコンセプトで生きる被子植物に固有の生き方や生存戦略を理解していただけるであろう.
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※この電子書籍は,2011年に刊行された『植物の成長』(第1版1刷)を元に電子書籍化したものです.
サポート情報
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◎ はじめに/本書の特徴について (pdfファイル)
◎ 索引 (pdfファイル)
1.なぜ被子植物か
2.植物の遺伝子と細胞
3.水と物質の輸送
4.細胞壁と細胞成長
5.発生過程
6.オーキシン
7.ジベレリン
8.サイトカイニンとエチレン
9.その他の植物ホルモン
はじめに/本書の特徴について (pdfファイル)
1.なぜ被子植物か
1.1 植物の進化系譜
1.1.1 植物の祖先
1.1.2 緑色植物の誕生
1.1.3 藻類の進化と陸上進出
1.1.4 維管束の進化
1.2 有胚植物の生活環
1.2.1 コケ植物の生活環
1.2.2 被子植物の生活環
1.3 被子植物を研究する理由
1.3.1 進化程度の高い,多様な植物群
1.3.2 モデル植物
1.4 陸上環境への適応
1.4.1 浮力のない環境
1.4.2 乾燥
1.4.3 太陽光
2.植物の遺伝子と細胞
2.1 遺伝情報
2.1.1 ゲノム構造と転写制御
2.1.2 タンパク質コード遺伝子
2.1.3 非タンパク質コード遺伝子
2.1.4 エピジェネティックス
2.1.5 遺伝子ファミリー
2.2 細胞周期
2.2.1 細胞周期の発見
2.2.2 幹細胞とG0期の細胞
2.2.3 核内倍加と補償作用
2.2.4 細胞周期の制御
2.2.5 サイクリンとCDK
2.3 細胞分裂
2.3.1 分裂面と分裂の様式
2.3.2 分裂装置
2.3.3 細胞板と細胞壁
2.3.4 原形質連絡
2.4 細胞分化
2.4.1 分化全能性と分裂組織
2.4.2 細胞分化のパターン
2.4.3 脱分化と再分化
2.4.4 細胞極性
2.4.5 プログラム細胞死
3.水と物質の輸送
3.1 水分子と水溶液の性質
3.1.1 水の特性
3.1.2 水ポテンシャル
3.1.3 溶質の化学ポテンシャル
3.2 膜輸送体
3.2.1 チャネル
3.2.2 キャリア
3.2.3 ポンプ
3.2.4 その他の一次能動輸送体
3.2.5 膜輸送体群の役割
3.3 水と溶質の長距離輸送
3.3.1 アポプラストとシンプラスト
3.3.2 木部への「積み込み」
3.3.3 木部通導組織
3.3.4 水上昇の凝集・張力説
3.3.5 師部と師要素
3.3.6 師管内転流の圧流説
4.細胞壁と細胞成長
4.1 植物細胞壁の構造モデル
4.2 セルロース微繊維
4.2.1 セルロース合成装置
4.2.2 CesAファミリー
4.2.3 セルロース微繊維の配向制御
4.2.4 マルチネット成長説
4.3 マトリックス
4.3.1 架橋性多糖
4.3.2 CSLスーパーファミリー
4.3.3 XTH
4.3.4 充填性多糖
4.3.5 疎水性のマトリックス成分
4.4 細胞成長
4.4.1 細胞成長の様式
4.4.2 ロックハルトの方程式
4.4.3 細胞壁の応力緩和と伸展
4.4.4 細胞壁のゆるみ
4.4.5 細胞の形の制御
5.発生過程
5.1 被子植物の受精
5.1.1 自家生殖と他家生殖
5.1.2 花粉管誘導
5.1.3 被子植物の重複受精
5.2 胚発生
5.2.1 初期胚のパターン形成
5.2.2 WOXによる軸形成
5.3 一次分裂組織の形成と維持
5.3.1 幹細胞ニッチ
5.3.2 分裂組織形成の制御
5.3.3 形成中心の維持
5.3.4 静止中心の形成
5.4 種子形成と休眠・発芽
5.4.1 種子形成と乾燥耐性獲得
5.4.2 種子成熟と休眠の制御
5.4.3 種子発芽の制御
5.5 後胚発生
5.5.1 茎頂分裂組織
5.5.2 葉序制御モデル
5.5.3 維管束幹細胞ニッチ
5.5.4 維管束形成の運河モデル
5.5.5 管状要素の分化
5.5.6 主根の細胞列の分化
5.5.7 側根原基の形成制御
5.6 栄養成長と生殖成長の切り替え
5.6.1 CO-FT経路による制御
5.6.2 花成制御の統御遺伝子群
5.6.3 花序分裂組織
5.6.4 花序分裂組織の制御
5.6.5 花器官形成のABCモデル
6.オーキシン
6.1 植物のシグナル伝達の特徴
6.1.1 発見の歴史
6.1.2 アゴニストとアンタゴニスト
6.1.3 合成経路
6.1.4 分解と不活性化
6.2 合成部位と極性輸送
6.2.1 局在と合成の場
6.2.2 極性輸送
6.2.3 輸送体
6.2.4 輸送体の細胞内局在の制御
6.3 受容と情報伝達
6.3.1 受容体ABP1
6.3.2 受容体TIR/AFB
6.3.3 SCFTIR/AFBの標的分子
6.3.4 AUX/IAAとARF
6.4 成長制御
6.4.1 細胞壁関連遺伝子の発現誘導
6.4.2 転写を介さない制御
7.ジベレリン
7.1 発見と代謝経路・代謝の制御
7.1.1 発見の歴史
7.1.2 ジベレリン応答の変異体
7.1.3 合成経路
7.1.4 組織内ジベレリン濃度の調節
7.2 情報伝達
7.2.1 情報伝達の概要
7.2.2 受容体とDELLAタンパク質
7.2.3 維管束植物のジベレリン
7.2.4 光とジベレリンの情報統合
7.3 成長制御
7.3.1 α-アミラーゼ遺伝子
7.3.2 双子葉植物の発芽促進
7.3.3 茎伸長の制御
7.3.4 表層微小管
7.3.5 細胞壁
8.サイトカイニンとエチレン
8.1 サイトカイニン
8.1.1 発見の歴史
8.1.2 代謝経路
8.1.3 土壌細菌のサイトカイニン
8.1.4 受容と情報伝達
8.1.5 細胞周期の制御
8.1.6 頂芽優勢の制御
8.1.7 加齢の抑制と物質の集積
8.2 エチレン
8.2.1 発見の歴史
8.2.2 合成経路
8.2.3 受容と情報伝達
8.2.4 応答性遺伝子
8.2.5 果実の追熟の制御
8.2.6 葉の老化と器官脱離の制御
8.2.7 細胞伸長の制御
9.その他の植物ホルモン
9.1 アブシジン酸
9.1.1 発見の歴史
9.1.2 合成経路
9.1.3 膜輸送とイオントラップ
9.1.4 情報伝達の要となる負の因子
9.1.5 受容機構
9.2 ブラシノステロイド
9.2.1 発見の歴史
9.2.2 合成経路
9.2.3 受容と情報伝達
9.2.4 応答性遺伝子
9.3 ジャスモン酸
9.3.1 生理作用と代謝
9.3.2 受容と情報伝達
9.4 ストリゴラクトン
9.4.1 発見の歴史と生理作用
9.4.2 合成経路と情報伝達
参考文献
引用文献
遺伝子・化合物・単位などの略号リスト
索引
コラム1 植物生理学者テオフラストスの観察眼
コラム2 イネの紫外線耐性
コラム3 DNA のメチル化の制御
コラム4 師管液
コラム5 細胞壁モデル
コラム6 外衣- 内体説
コラム7 フロリゲンの発見
コラム8 成長素
コラム9 植物ホルモンとF-boxタンパク質
コラム10 ジベレリン研究の第一歩
コラム11 緑の革命を起こした遺伝子
コラム12 根から茎への信号
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