光のドップラー効果(Doppler Effect of Light)


天体からやってくる光は,波の一種なので, 救急車のピーポー音でよく知られている (音の)ドップラー効果と似た現象が起こります. すなわち,光を出す天体(星やガス)と観測者(地球)との間に, 相対的な運動があると, 観測される光の波長(振動数)が実験室で測定されるものとずれます. これを光のドップラー効果(Doppler effect)と呼びます.


光源光波の伝わり方ドップラー効果による色の変化
静止(v=0)している電球
電球から放射される光の波長(色)は,左側でも右側でも同じです.
秒速8km(5万分の1光速)のシャトル
シャトルから放射された600nm(黄色)の光は, 近づく左側では0.01nmぐらい波長が短くなり,遠ざかる右側では0.01nmぐらい長くなります.
秒速3万km(0.1光速)の高速宇宙船
高速宇宙船から発した600nm(黄色)の光は, 左側では540nm(緑色)で見え,右側では660nm(赤色)で見えます.
秒速27万km(0.9光速)の亜光速宇宙船
亜光速宇宙船から発した600nm(黄色)の光は, 左側では60nm(紫外線)まで偏移し, 右側では1140nm(赤外線)まで波長が伸びます.


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