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基礎化学選書 
量子化学

在庫マーク

東京大学名誉教授・聖徳大学名誉教授 理博 原田義也 著

A5判/424頁/定価5390円(本体4900円+税10%)/1978年10月発行
ISBN 978-4-7853-3112-2 (旧ISBN 4-7853-3112-7) C3043

 量子力学の考え方と基本原理の十分な説明を踏まえ、量子化学の基本事項に焦点をしぼって詳しく解説した。特に式の誘導とその物理的意味についての懇切丁寧な記述は、本書の大きな特色であり、高い評価を受けている。


目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.はじめに
2.波動性
3.Schrödingerの波動方程式
4.量子力学の基礎
5.角運動量
6.水素原子
7.スピン
8.粒子の同等性
9.近似法−ヘリウム原子への応用
10.一般の原子
11.水素分子
12.二原子分子
13.多原子分子
14.$\pi$ 電子系
15.近似を高めた分子軌道法

詳細目次  →『量子化学』目次

まえがき (pdfファイル)

1.はじめに
 1.1 量子化学とは
 1.2 古典物理学の破綻
 1.3 水素のスペクトルとBohrの理論
 1.4 Bohrの理論から現代の量子論へ

2.波動性
 2.1 光の波動性
 2.2 X線回折
 2.3 de Broglie波
 2.4 波の式

3.Schrödingerの波動方程式
 3.1 時間に依存しないSchrödinger方程式
 3.2 時間に依存するSchrödinger方程式
 3.3 Schrödingerの方程式の解釈
 3.4 一次元の箱の中の粒子
 3.5 三次元の箱の中の粒子

4.量子力学の基礎
 4.1 系の状態
 4.2 固有値
 4.3 古典物理量の演算子の性質
 4.4 系の一般的状態と固有状態
 4.5 交換関係
 4.6 定常状態と運動の定数
 4.7 不確定性原理

5.角運動量
 5.1 交換関係
 5.2 極座標による表示
 5.3 角運動量の $z$ 成分の固有状態
 5.4 角運動量の2乗の固有状態
 5.5 空間量子化
 5.6 一般の角運動量
 5.7 昇降演算子
 5.8 角運動量の合成

6.水素原子
 6.1 エネルギー固有値と固有関数
 6.2 エネルギー固有関数の形

7.スピン
 7.1 角運動量と磁場
 7.2 電子スピン
 7.3 スピン角運動量
 7.4 核スピン−ESRとNMR

8.粒子の同等性
 8.1 対称な波動関数と反対称な波動関数
 8.2 Slaterの行列式

9.近似法−ヘリウム原子への応用
 9.1 縮重がない場合の摂動論
 9.2 ヘリウム原子(摂動論)
 9.3 縮重がある場合の摂動論
 9.4 変分法
 9.5 ヘリウム原子(変分法)
 9.6 電子の相関

10.一般の原子
 10.1 Hartree-FockのSCF法
 10.2 Slater軌道
 10.3 周期律
 10.4 電子配置のエネルギー
 10.5 角運動量 ${\boldsymbol L}$,${\boldsymbol S}$ による状態の分類
 10.6 スピン軌道相互作用の効果
 10.7 電子の配列と $LS$ 項−閉殻
 10.8 電子の配列と $LS$ 項−開殻

11.水素分子
 11.1 水素分子イオン
 11.2 水素分子−VB法
 11.3 VB法の改良
 11.4 水素分子−MO法
 11.5 MO法の改良
 11.6 水素分子の正確な波動関数

12.二原子分子
 12.1 LCAO MO
 12.2 等核二原子分子
 12.3 異核二原子分子
 12.4 結合の極性
 12.5 電気陰性度

13.多原子分子
 13.1 VB法とMO法
 13.2 VB法−完全電子対近似
 13.3 MO法−H2Oの例
 13.4 sp3混成
 13.5 sp2混成とsp混成
 13.6 混成軌道の性質
 13.7 d軌道を含む混成

14.$\pi$ 電子系
 14.1 $\pi$ 電子系のVB法による取り扱い
 14.2 Hückel法
 14.3 交互炭化水素と非交互炭化水素
 14.4 分子図
 14.5 ヘテロ原子を含む $\pi$ 電子系
 14.6 Hückel法の問題点

15.近似を高めた分子軌道法
 15.1 RoothaanのSCF法
 15.2 エチレンのπ電子系
 15.3 半経験的方法
 15.4 $\sigma$ 電子を含めたMO法

16.付録
 16.1 複素数
 16.2 行列式
 16.3 永年方程式と行列
 16.4 Hartree-Fockの式
 16.5 Roothaanの式
 16.6 原子単位

参考書
索引

著作者紹介

原田 義也
はらだ よしや 
1934年 山口県に生まれる。東京大学理学部卒業。東京大学助手・助教授・教授、千葉大学教授、聖徳大学教授などを歴任。主な著書に『生命科学のための基礎化学』『生命科学のための有機化学I』『生命科学のための有機化学II』(以上 東京大学出版会)などがある。

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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