Amazon
楽天ブックス
セブンネットショッピング
honto
Knowledge Worker
紀伊國屋書店
ヨドバシ・ドット・コム
TSUTAYA
ローチケHMV
e-hon
Honya Club
丸善,ジュンク堂書店,文教堂
紀伊國屋書店(新宿本店)
三省堂書店
有隣堂
TSUTAYA
くまざわ書店
コーチャンフォー
|
|
宇宙環境利用のサイエンス
Science for Space Utilization Research
宇宙航空研究開発機構顧問 理博 井口洋夫 監修/
筑波大学名誉教授 理博 岡田益吉・
東京大学名誉教授 理博 朽津耕三・
東京大学名誉教授 理博 小林俊一 編集
A5判/328頁/定価2530円(本体2300円+税10%)/2000年4月発行
ISBN 978-4-7853-0008-1(旧ISBN 4-7853-0008-6)
C3040
宇宙環境は,微小重力,真空,宇宙放射線,特異的な大気組成など,地上とは大きく異なる特徴をもち,それを利用すれば,新しい科学的発見や技術開発などが可能となり,自然科学や工学研究は大きく発展するであろう.
本書は,国際宇宙ステーションが本格的に稼働する21世紀の宇宙新時代にあたって,宇宙環境利用のビジョンと必要な基礎的な知識を紹介する入門書である.
サポート情報
◎ まえがき (pdfファイル)
◎ 索引 (pdfファイル)
1.宇宙環境利用 研究序説
2.有人宇宙飛行と科学・技術
3.微小重力下の物質科学
4.微小重力と基礎物理学
5.重力と生物学
6.高層大気の科学
7.宇宙放射線
8.生命物質と宇宙環境利用 −タンパク質の結晶作製−
9.短時間の微小重力実験手段
まえがき (pdfファイル)
1.宇宙環境利用 研究序説 [井口洋夫]
1-1 はじめに
1-2 宇宙環境の特徴
1-2-1 微小重力場
1-2-2 真空と特異的な大気組成
1-2-3 宇宙放射線
1-2-4 広い視野
1-2-5 太陽エネルギー
1-2-6 軌道熱環境
1-3 本書の構成
2.有人宇宙飛行と科学・技術 [藤森義典]
2-1 技術の定義など
2-2 有人宇宙飛行技術の歴史と内容
2-3 有人宇宙飛行技術における課題
2-3-1 有人宇宙活動用の設備
2-3-2 宇宙飛行士の選抜・訓練・健康管理
2-3-3 宇宙飛行士の作業能力向上
2-3-4 安全確保・向上
2-3-5 共通的宇宙工学
3.微小重力下の物質科学
3-1 宇宙実験と材料科学 [依田真一]
3-1-1 宇宙実験の歴史
3-1-2 日本の宇宙材料実験
3-2 微小重力の特徴 [依田真一]
3-2-1 微小重力利用の意味
3-2-2 微小重力は技術的なツール
3-2-3 微小重力と材料製造に関係した物理現象
3-3 微小重力と材料製造 [依田真一]
3-3-1 重力と材料特性
3-3-2 微小重力と凝固・結晶成長
3-3-3 微小重力と合金の製造
3-4 微小重力の利用が期待される分野と現象 [依田真一]
3-4-1 対流の抑制
3-4-2 組成と構造の制御
3-4-3 沈降・浮遊の制御
3-4-4 静水圧除去の制御
3-4-5 無容器処理
3-5 コロイド科学 −微小重力科学の次なる展開− [伊勢典夫]
3-5-1 二状態構造
3-5-2 格子振動・格子欠陥
3-5-3 気液相平衡とボイドの形成
3-5-4 結晶の収縮
3-5-5 コロイド結晶の最近の構造解析
3-5-6 静電的粒子間引力とモンテカルロシミュレーション
3-5-7 微小重力下でのコロイド現象
4.微小重力と基礎物理学 [清水順一郎・小林俊一]
4-1 はじめに
4-2 NASAにおける微小重力利用の基礎物理学研究
4-2-1 低温物理学と凝縮系物理学の分野
4-2-2 レーザー冷却と原子物理学
4-3 日本における検討の状況
4-3-1 量子低温液体の研究領域
4-3-2 臨界点物理の研究領域
4-3-3 非平衡物理の研究領域
4-4 まとめ
4章の注釈
5.重力と生物学
5-1 はじめに [岡田益吉]
5-2 両生類の発生と重力 [若原正巳]
5-2-1 重力と両生類
5-2-2 両生類の初期発生
5-2-3 地上実験と宇宙実験
5-2-4 胚の調節能力と情報の冗長性
5-2-5 本格的な宇宙実験に向けて
5-3 細胞は重力を感じるか [佐藤温重]
5-3-1 個体レベルにおける重力影響
5-3-2 微小重力下における細胞の動態
5-3-3 模擬微小重力・過重力と細胞
5-3-4 細胞の重力応答のしくみ
5-4 植物の重力屈性のシステムを支える遺伝子 [岡田清孝]
5-4-1 重力屈性とシロイヌナズナ
5-4-2 コルメラ細胞とアミロプラストによる重力方向の感知
5-4-3 オーキシン極性輸送システムの乱れ
5-4-4 オーキシン耐性突然変異体
5-4-5 重力屈性の分子機構は?
5-5 ウリ科植物の重力形態形成 −キュウリ芽ばえのペグ形成機構と重力感受− [高橋秀幸]
5-5-1 ウリ科植物の芽ばえが形成するペグ組織
5-5-2 ペグ形成の重力支配
5-5-3 重力によるネガティブコントロール
5-5-4 もうひとつの宇宙実験
5-5-5 重力によるネガティブコントロールとオーキシン
5-5-6 ペグ形成機構のモデル
5-6 単細胞生物の遊泳行動と重力 [村上 彰]
5-6-1 パラメシウムと重力走性
5-6-2 重力走性に関する仮説
5-6-3 重力が遊泳軌跡に与える影響
5-6-4 重力走性の機構とその起源
6.高層大気の科学
6-1 はじめに [朽津耕三]
6-2 真空紫外線による酸素分子の光分解と酸素原子の反応性 [鷲田伸明]
6-2-1 酸素分子の吸収スペクトル
6-2-2 酸素分子の光化学
6-2-3 酸素原子の反応
6-2-4 酸素原子・分子系での反応における同位体蓄積
6-2-5 振動励起した酸素分子の反応
6-2-6 酸素原子の金属表面上での“surface catalyzed excitation”
6-3 酸素原子の気相素反応 [越 光男・三好 明]
6-3-1 基底状態の酸素原子とアルカンの反応
6-3-2 基底状態の酸素原子のスピン軌道相互作用
6-3-3 基底状態の酸素原子とオレフィンの反応
6-3-4 励起状態(1D)の酸素原子の反応
6-4 宇宙環境における原子状酸素 [今川吉郎]
6-4-1 シャトルグロー
6-4-2 宇宙環境における原子状酸素の生成および分布
6-4-3 各種材料の原子状酸素に対する反応効率
6-4-4 NASDAにおける原子状酸素に対する取り組み
6-4-5 原子状酸素に係る地上模擬試験設備
6-5 宇宙における潤滑への原子状酸素の影響 [田川雅人・鈴木峰男]
6-5-1 宇宙用潤滑剤
6-5-2 地球低軌道宇宙環境の原子状酸素によるトライボロジーの問題
6-5-3 ESEMでのMoS2スパッタ膜の実験結果
6-5-4 MoS2系潤滑剤に関する地上試験結果とその問題点
6-5-5 最先端の実験結果と今後の課題
6-5-6 おわりに
7.宇宙放射線
7-1 放射線と物質の相互作用 [井口道生]
7-1-1 放射線とは何か
7-1-2 放射線が物質に当ったときに何が起こるか
7-1-3 第1種の問題:放射線がどうなるか
7-1-4 第2種の問題:物質がどうなるか
7-2 放射線を測る [井口道生]
7-2-1 線量測定の基礎
7-2-2 線量という概念の限界
7-2-3 放射線の防御と保健
7-3 宇宙放射線の性質と被曝線量 [池永満生]
7-3-1 宇宙放射線の一般的性質
7-3-2 国際宇宙ステーションにおける被曝線量
7-4 宇宙環境における放射線の生物への影響 [池永満生]
7-4-1 高LET放射線の生物への影響
7-4-2 微小重力と放射線の影響
7-4-3 低線量被曝および低線量率長期被曝の影響
7-5 地上研究や宇宙実験における重点的研究課題 [池永満生]
8.生命物質と宇宙環境利用 −タンパク質の結晶作製− [安岡則武]
8-1 生命科学の奔流
8-2 核酸とタンパク質 −セントラルドグマ−
8-3 生命とはタンパク質の存在形態
8-4 タンパク質の結晶化
8-4-1 塩溶と塩析
8-4-2 シーディング法
8-4-3 クリスタルスクリーン
8-5 宇宙環境におけるタンパク質の結晶化
8-6 ポストゲノムはプロテオームの時代
9.短時間の微小重力実験手段 [中村富久]
9-1 はじめに
9-2 落下実験施設(落下塔・落下坑)
9-3 航空機
9-4 小型ロケット
9-5 まとめ
参考文献・引用文献一覧
宇宙開発関係機関リスト
索引 (pdfファイル)
|
|
井口 洋夫
いのくち ひろお
1927年 広島県に生まれる.東京大学理学部卒業.東京大学助手・助教授・教授,分子科学研究所教授・所長,岡崎国立共同研究機構長,宇宙開発事業団宇宙環境利用研究システム長などを歴任.Ph.D.,D.Sc.研究分野は有機固体化学,とくにその伝導性の研究.主な著書に『有機半導体の基盤と原理』(監修,丸善出版),『材料の化学』(共著,岩波書店)などがある.
岡田 益吉
おかだ ますきち
1932年 東京都に生まれる.東京教育大学理学部卒業,東京教育大学大学院博士課程修了.群馬大学助手,東京教育大学助手・助教授,筑波大学教授・遺伝子実験センター長などを歴任.研究分野は発生生物学,とくに生殖細胞形成機構の解明.主な著書・訳書に『個体』(共著,朝倉書店),『生殖細胞の発生と性分化』(共編,共立出版),『遺伝子医療の時代』(翻訳,共立出版)などがある.
朽津 耕三
くちつ こうぞう
1927年 東京都に生まれる.東京大学理学部卒業,東京大学大学院修了.東京大学助教授・教授,長岡技術科学大学教授,放送大学客員教授,城西大学招聘教授などを歴任.長岡技術科学大学名誉教授.研究分野は物理化学,とくに分子および分子クラスターの構造と動的挙動の解明.主な著書・訳書に『化学で使う量の単位と記号』(丸善),『物質の科学・量子化学』(共著,放送大学教育振興会),『量子力学入門』(共訳,培風館)などがある.
小林 俊一
こばやし しゅんいち
1938年 奈良県に生まれる.大阪大学大学院理学研究科博士課程修了.東京大学助手・助教授・教授・副学長,理化学研究所理事長,秋田県立大学理事長・学長などを歴任.研究分野は低温物性実験,金属微粒子,メゾスコピック現象など.主な著書に『固体物理』(丸善),『低温技術』(共著,東京大学出版会)などがある.
執筆者一覧 (pdfファイル)
(執筆者の所属は初版刊行時)
(情報は初版刊行時のものから一部修正しております)
新・元素と周期律
発生遺伝学
宇宙環境と生命
|