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献本へ 工学系の基礎物理学シリーズ 
電磁気学
Introduction to Electromagnetism for Young Engineers

在庫マーク

工学院大学教授 理博  加藤 潔 著

B5判/164頁/2色刷/定価2420円(本体2200円+税10%)/2016年11月発行
ISBN 978-4-7853-2251-9  C3042

 私たちの世界を司る根本的な役割を果たしているのは電磁気である.したがって,あらゆる工学技術の断面で電磁気が顔を出してくるのは当然のことだろう.
 本書は,この電気・磁気の世界の姿と考え方をやさしく解説した,工学部向けの半期用の教科書である.最初のうちは,電気現象と磁気現象をそれぞれ別々に扱うが,最後の章までたどり着いたときには,両者がひとつの顔の左右の容貌になっていることがわかるような構成とした.
 本書のうち,1章,3章,5章が電磁気学の主な流れで,その間の2章と4章で電気回路を扱った.この意味で,2章と4章は基本的な箇所に軽く目を通すだけにとどめ,1章,3章,5章を中心に読み進んでも大丈夫なように記述してある.

◆シリーズの特徴◆

・工学部の教養課程の学生を対象にした,半期用の教科書.
・長年工学部の物理教育に携わってきた方に,教科書の執筆をお願いした.
・わかりにくいと思われる箇所に,理解を助ける概念図や注釈を側注などに設けた.
・数学的な取り扱いの説明に関しては,その都度,基本的なところから解説した.
・読者の興味をそそり,学習意欲をかきたてるコラムを適宜用意した.


サポート情報

教科書採用の先生方に講義用の図表ファイルをご用意しました.
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類題と章末問題の詳細解答
正誤表 (pdfファイル)
はじめに (pdfファイル)     索引 (pdfファイル)   

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.電荷と静電場
2.定常な電流
3.電流と静磁場
4.時間変化する電流
5.時間変化する場

詳細目次 『電磁気学』 目次

刊行趣旨(pdfファイル)
はじめに(pdfファイル)

1.電荷と静電場
 1.1 電荷の間にはたらく力
  1.1.1 電荷
  1.1.2 クーロンの法則
  1.1.3 電荷密度
 1.2 電場
  1.2.1 電場の考え方
  1.2.2 クーロンの法則の導出
  1.2.3 電場の重ね合わせ
  1.2.4 点電荷のイメージ
  1.2.5 点電荷の電場を表す式
  1.2.6 電気双極子
 1.3 電束密度とガウスの法則
  1.3.1 電気力線
  1.3.2 電気力線の量
  1.3.3 点電荷から生じる電気力線
  1.3.4 誘電率の導入
  1.3.5 電束密度
  1.3.6 ガウスの法則(点電荷)
  1.3.7 ガウスの法則の一般化
 1.4 ガウスの法則の応用
 1.5 電位
  1.5.1 電位と電場
  1.5.2 電位と電位差
  1.5.3 等電位面と電場ベクトル
  1.5.4 電場と電位の一般的な関係(微分形)
  1.5.5 電場と電位の一般的な関係(積分形)
  1.5.6 一様な電場の電位
  1.5.7 点電荷の電位
  1.5.8 電場と仕事
  1.5.9 電荷系の静電エネルギー
 1.6 金属と電場
  1.6.1 導体
  1.6.2 半導体
  1.6.3 熱と電気
  1.6.4 仕事関数,光電効果
 1.7 誘電体と分極
  1.7.1 誘電体
  1.7.2 電場の屈折
  1.7.3 圧電効果
 1.8 コンデンサーと電気容量
  1.8.1 コンデンサー
  1.8.2 平行平板コンデンサー
  1.8.3 コンデンサーが蓄えるエネルギー
  1.8.4 電場のエネルギー密度
 まとめ
 章末問題

2.定常な電流
 2.1 電流
  2.1.1 電流と電荷
  2.1.2 抵抗器
  2.1.3 電流密度
  2.1.4 抵抗率
  2.1.5 電子と電流
  2.1.6 電力
  2.1.7 非線形抵抗
 2.2 直流回路
  2.2.1 回路の基本と回路図
  2.2.2 電圧降下と起電力
  2.2.3 合成抵抗
  2.2.4 回路と電位
  2.2.5 キルヒホッフの法則
  2.2.6 回路の一般的解法
 まとめ
 章末問題

3.電流と静磁場
 3.1 電流の作る磁場
  3.1.1 電流と磁束密度
  3.1.2 直線電流の周りの磁束密度
  3.1.3 一般の場合の電流と磁束密度
  3.1.4 磁場に対するガウスの法則
 3.2 荷電粒子と磁束密度
  3.2.1 磁束密度が電荷に及ぼす力
  3.2.2 磁束密度が電流に及ぼす力
  3.2.3 電流の間にはたらく力
  3.2.4 モーター
 3.3 ビオ‐サバールの法則
  3.3.1 ビオ‐サバールの法則による磁束密度の決定
  3.3.2 円形電流
  3.3.3 ヘルムホルツコイル
  3.3.4 直線電流
  3.3.5 ソレノイド
 3.4 磁場とアンペールの法則
  3.4.1 アンペールの法則
  3.4.2 アンペールの法則とソレノイド
 3.5 荷電粒子と電磁場
  3.5.1 荷電粒子の運動
  3.5.2 一定の電場
  3.5.3 一定の磁束密度
  3.5.4 一定の電場と磁束密度
  3.5.5 ホール効果
  3.5.6 電磁気力と座標系
 3.6 物質の磁気的性質
  3.6.1 磁荷とクーロンの法則
  3.6.2 磁化
  3.6.3 磁化と基本法則
  3.6.4 強磁性体
  3.6.5 超伝導体
 3.7 コイルと自己インダクタンス
  3.7.1 自己インダクタンス
  3.7.2 ソレノイド
 まとめ
 章末問題

4.時間変化する電流
 4.1 交流回路と複素抵抗
  4.1.1 交流の基本
  4.1.2 電力
  4.1.3 コンデンサーとコイル
  4.1.4 複素抵抗
 4.2 回路と時間変化
  4.2.1 RC回路の過渡現象
  4.2.2 RCL回路と共振現象
  4.2.3 ケーブルを伝わる信号
 まとめ
 章末問題

5.時間変化する場
 5.1 電磁誘導
 5.2 自己誘導,相互誘導
  5.2.1 自己誘導
  5.2.2 相互誘導
  5.2.3 変圧器
  5.2.4 渦電流
 5.3 磁場のエネルギー
  5.3.1 コイルに蓄えるエネルギー
  5.3.2 磁場のエネルギー密度
 5.4 変位電流
 5.5 マクスウェル方程式
  5.5.1 マクスウェル方程式の積分形
  5.5.2 マクスウェル方程式の微分形
  5.5.3 場のエネルギー密度と運動量
  5.5.4 積分形から微分形へ
 5.6 電磁波
  5.6.1 電磁波の性質
  5.6.2 電磁波の分類
  5.6.3 平面波
 まとめ
 章末問題

問題略解
索引

著作者紹介

加藤 潔
かとう きよし 
1975年 東京大学理学部卒業,東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学.東京大学研究員,工学院大学助手・講師・助教授などを経て現職.専門は,素粒子物理学.主な著書に『理工系物理学講義』(培風館),『Excel環境におけるVisual Basicプログラミング 第3版』(共立出版),『理工系コンピュータリテラシー −MS-Office2013対応−』(共著,共立出版)などがある.

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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