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『理工系学生のための 量子力学・統計力学入門』 カバー
 
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『理工系学生のための 量子力学・統計力学入門』 内容見本


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献本へ 理工系学生のための
量子力学・統計力学入門
Introduction to Quantum Mechanics and Statistical Mechanics
for Science and Engineering Students

在庫マーク

法政大学教授 博士(理学) 小鍋 哲 著

A5判/226頁/定価2640円(本体2400円+税10%)/2023年7月30日発行
ISBN 978-4-7853-2279-3  C3042

電子書籍

 理工系学部の多くの学科では、各分野の応用に進む前に、量子力学と統計力学の基礎を一つの講義で学ぶことが一般的である。しかし、これらの内容が1冊にまとまった基礎的なテキストは多くない。
 そこで本書は、物理学を専門としない学生が量子力学と統計力学の基礎を半期で効率的に学べることを目指し、量子力学や統計力学を応用するために必要十分な内容を丁寧に解説した。量子力学と統計力学がスムーズにつながっているため、両者の結びつきを感じながら学習することができるだろう。
 またコラムでは、学んだ内容の応用について紹介した。日常生活のあらゆるところで量子力学や統計力学の技術が応用されていることを実感できるので、勉強するためのモチベーションになること間違いなし。

◆本書の特徴◆

量子力学と統計力学の基礎を半期で学べることを目指した。
量子力学と統計力学の内容がそれぞれ独立ではなく、両者がスムーズかつ自然につながる構成にした。
初めて学ぶ際に必ずしも必要ではない項目は省略し、簡潔で必要十分な内容にした。
すべての計算に対して式変形の詳細を掲載した。
内容の理解を深めるための例題や章末問題を用意した。
各章の最後に、その章で学んだ内容の応用例をコラムとして載せ、量子力学や統計力学の応用との関わりを紹介した。


サポート情報

はじめに (pdfファイル) 索引 (pdfファイル)
正誤表 (pdfファイル)

「裳華房 編集部」note ツールとして使いこなす!『理工系学生のための 量子力学・統計力学入門』  

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.なぜ量子力学が必要か?
2.シュレーディンガー方程式と波動関数
3.物理量の期待値と測定値
4.シュレーディンガー方程式を解く(I)〜井戸型ポテンシャル〜
5.シュレーディンガー方程式を解く(II)〜調和振動子型ポテンシャル〜
6.シュレーディンガー方程式を解く(III)〜散乱問題〜
7.量子力学の基礎概念
8.なぜ統計力学が必要か?
9.孤立系の統計力学 〜ミクロカノニカル分布の方法〜
10.閉鎖系の統計力学 〜カノニカル分布の方法〜
11.開放系の統計力学 〜グランドカノニカル分布の方法〜
12.量子統計の基礎
13.量子統計の応用

詳細目次  『理工系学生のための 量子力学・統計力学入門』 目次

はじめに (pdfファイル)

1.なぜ量子力学が必要か?
 1.1 古典力学と量子力学
 1.2 二重スリットの実験(外村実験)〜電子の粒子性と波動性〜
  1.2.1 ボールの場合
  1.2.2 光の場合
  1.2.3 電子の場合
 1.3 ド・ブロイの物質波とアインシュタイン-ド・ブロイの関係式

2.シュレーディンガー方程式と波動関数
 2.1 シュレーディンガー方程式の導入
  2.1.1 自由粒子に対するシュレーディンガー方程式
  2.1.2 ポテンシャル中の粒子に対するシュレーディンガー方程式
  2.1.3 ハミルトニアンとシュレーディンガー方程式
  2.1.4 波動関数と重ね合わせの原理
 2.2 時間に依存しないシュレーディンガー方程式
  2.2.1 時間に依存しないシュレーディンガー方程式の導出
  2.2.2 固有関数と固有値
 2.3 波動関数の物理的な意味
  2.3.1 波動関数の確率解釈
  2.3.2 外村実験
 2.4 確率流と確率の保存
 章末問題

3.物理量の期待値と測定値
 3.1 様々な物理量の期待値
  3.1.1 期待値とは?
  3.1.2 位置の期待値
  3.1.3 運動量の期待値
  3.1.4 座標演算子
  3.1.5 任意の物理量の期待値
 3.2 エーレンフェストの定理と古典力学との対応
  3.2.1 エーレンフェストの定理
  3.2.2 波束と古典力学との対応
 章末問題

4.シュレーディンガー方程式を解く(I)〜井戸型ポテンシャル〜
 4.1 井戸型ポテンシャル
  4.1.1 シュレーディンガー方程式とその解
  4.1.2 量子数,エネルギーの量子化,ゼロ点エネルギー
  4.1.3 波動関数の直交性
  4.1.4 位置と運動量の期待値と不確定性原理
 4.2 箱型ポテンシャル
  4.2.1 自由粒子が $1$ 個の場合
  4.2.2 自由粒子が $N$ 個の場合
 章末問題

5.シュレーディンガー方程式を解く(II)〜調和振動子型ポテンシャル〜
 5.1 調和振動子型ポテンシャル
 5.2 調和振動子型ポテンシャルの固有状態と固有値
  5.2.1 シュレーディンガー方程式
  5.2.2 生成演算子と消滅演算子
  5.2.3 シュレーディンガー方程式を解く:基底状態
  5.2.4 シュレーディンガー方程式を解く:励起状態
  5.2.5 エルミート関数で表された波動関数
 5.3 束縛状態
 章末問題

6.シュレーディンガー方程式を解く(III)〜散乱問題〜
 6.1 1次元の散乱問題
  6.1.1 $E \gt V_0$ の場合
  6.1.2 $E \lt V_0$ の場合
  6.1.3 連続状態
 6.2 トンネル効果
  6.2.1 シュレーディンガー方程式とその解
  6.2.2 透過率とその性質
 章末問題

7.量子力学の基礎概念
 7.1 状態と物理量と測定値
 7.2 物理量を表す演算子の性質
 7.3 不確定性関係
 7.4 スピン
 章末問題

8.なぜ統計力学が必要か?
 8.1 熱力学と量子力学と統計力学
 8.2 熱力学の基礎
  8.2.1 熱力学の第1法則
  8.2.2 熱力学の第2法則
  8.2.3 物質の熱力学的性質 〜状態方程式〜
 8.3 熱力学の法則と状態方程式の関係
  8.3.1 熱力学の基本方程式
  8.3.2 熱力学の基本方程式と状態方程式
 8.4 統計力学に向けて

9.孤立系の統計力学 〜ミクロカノニカル分布の方法〜
 9.1 ミクロ(量子力学)とマクロ(熱力学)を結びつけるには?
 9.2 等重率の原理とミクロカノニカル分布
  9.2.1 ミクロな状態とマクロな状態の対応関係
  9.2.2 等重率の原理とミクロカノニカル分布
 9.3 統計力学的エントロピー 〜ボルツマンの原理〜
  9.3.1 エントロピーと熱力学量
  9.3.2 ボルツマンの原理と統計力学的なエントロピー
 9.4 ミクロカノニカル分布の応用
  9.4.1 単原子分子の理想気体の状態方程式
  9.4.2 固体の定積熱容量
 章末問題

10.閉鎖系の統計力学 〜カノニカル分布の方法〜
 10.1 ミクロカノニカル分布からカノニカル分布へ
  10.1.1 カノニカル分布
  10.1.2 ボルツマン因子
 10.2 エネルギーの平均値と分配関数
 10.3 ミクロな状態から得られる熱力学量 〜ヘルムホルツの自由エネルギー〜
 10.4 カノニカル分布の応用
  10.4.1 単原子分子の理想気体
  10.4.2 単原子分子の理想混合気体
 章末問題

11.開放系の統計力学 〜グランドカノニカル分布の方法〜
 11.1 ミクロカノニカル分布からグランドカノニカル分布へ
 11.2 粒子数とエネルギーの平均値
 11.3 ミクロな状態から得られる熱力学量 〜グランドポテンシャル〜
 11.4 各分布による方法の比較
 11.5 グランドカノニカル分布の応用
  11.5.1 単原子分子の理想気体
  11.5.2 表面吸着
 章末問題

12.量子統計の基礎
 12.1 同種多粒子系の波動関数
  12.1.1 同種粒子と波動関数の対称性
  12.1.2 理想量子気体の波動関数
 12.2 フェルミ統計とボース統計
 12.3 フェルミ分布関数とボース分布関数
  12.3.1 大分配関数とグランドポテンシャル
  12.3.2 フェルミ分布関数
  12.3.3 ボース分布関数
  12.3.4 $1$ 粒子状態密度
 12.4 古典極限における理想量子気体
  12.4.1 熱的ド・ブロイ波長 〜古典らしさと量子らしさ〜
  12.4.2 古典極限における理想量子気体のグランドポテンシャル
  12.4.3 古典極限における理想量子気体の状態方程式
 章末問題

13.量子統計の応用
 13.1 理想フェルミ気体 〜電子気体の場合〜
  13.1.1 $T=0 \; \rm{K}$ のとき
  13.1.2 $T>0 \; \rm{K}$ のとき
  13.1.3 理想フェルミ気体の粒子数 $N$ と化学ポテンシャル $\mu$ の関係
  13.1.4 理想フェルミ気体の圧力 $P$
  13.1.5 理想フェルミ気体の内部エネルギー $U$ と熱容量 $C$
 13.2 半導体入門 〜熱平衡状態における半導体の性質〜
  13.2.1 半導体
  13.2.2 真性半導体の基底状態と励起状態
  13.2.3 真性半導体の熱平衡状態
 13.3 理想ボース気体 〜光子気体の場合〜
 章末問題

章末問題解答
さらに勉強するために
索引 (pdfファイル)

著作者紹介

小鍋 哲
こなべ さとる 
1979年 東京都に生まれる。東京理科大学理学部第一部卒業、東京理科大学大学院理学研究科博士課程修了。東京理科大学助教・講師、法政大学准教授などを経て現職。主な著書に『ポストグラフェン材料の創製と用途開発最前線』(分担執筆、エヌ・ティー・エス)などがある。

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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