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物理学選書 23
重い電子系の物理
Physics of Heavy Electron Systems
東京大学名誉教授 理博 上田和夫・
大阪大学名誉教授 理博 大貫惇睦 共著
A5判/372頁/定価5720円(本体5200円+税10%)/1998年10月発行
ISBN 978-4-7853-2324-0 (旧ISBN 4-7853-2324-8)
C3042
本書は,強相関電子系の基本概念について,一つ一つその源流に遡って説明され,磁気モーメントを担う $f$ 電子と伝導電子が織りなす多様な物理が基本概念からきちんと記述されている.同時に,それらが物理現象としてどのように現れるかを14の基礎的実験手段に即して記述したものである.そしてその基礎の上に,重い電子状態や,その超伝導など現在の研究の最前線が解説されている.
1.はじめに
2.内殻の $f$ 電子と伝導電子
3.$f$ 電子と伝導電子の相互作用
4.$f$ 電子に対する実験手段
5.局在 $f$ 電子系の興味ある現象
6.重い電子系
7.重い電子系の超伝導
8.おわりに
はしがき
1.はじめに
2.内殻の $f$ 電子と伝導電子
2.1 内殻の$f$電子
2.2 伝導電子
参考文献
3.$f$ 電子と伝導電子の相互作用
3.1 アンダーソン模型と磁気モーメントの発生
3.2 $cf$ 交換相互作用
3.3 近藤効果のハイライト
3.4 軌道縮退のある場合の近藤効果とマルチチャンネル近藤効果
3.5 RKKY相互作用
3.6 磁気秩序 −強磁性、反強磁性、ヘリカルスピン構造−
3.7 秩序状態の素励起 −反強磁性マグノンを例として−
3.8 量子相転移
参考文献
4.$f$ 電子に対する実験手段
4.1 磁化率・磁化
4.2 超音波・熱膨張係数
4.3 比熱
4.4 核磁気共鳴(NMR)
4.5 中性子散乱
4.6 μSR
4.7 電気抵抗
4.8 熱電能・熱伝導度
4.9 ホール係数
4.10 磁気抵抗
4.11 dHvA効果
4.12 光電子分光
参考文献
5.局在 $f$ 電子系の興味ある現象
5.1 結晶場による1重項基底状態
5.2 低密度キャリア系の磁気構造
5.3 価数揺動
参考文献
6.重い電子系
6.1 $f$ 電子系の局在と遍歴
6.2 近藤格子系の性質 −重い電子系−
6.3 近藤絶縁体
6.4 非フェルミ液体
6.5 重い電子系の理論
参考文献
7.重い電子系の超伝導
7.1 重い電子系の超伝導の理論
7.2 重い電子系の超伝導の実験
参考文献
8.おわりに
付録 典型的な化合物の結晶構造
事項索引
物質索引
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上田 和夫
うえだ かずお
1949年 愛媛県出身.東京大学理学部卒業.東京大学助手・講師,筑波大学助教授,東京大学物性研究所教授・所長などを歴任.専門は物性理論.主な著書に『統計物理学入門』(共立出版)などがある.
大貫 惇睦
おおぬき よしちか
1947年 栃木県出身.京都大学工学部卒業,京都大学大学院修士課程修了,東京大学大学院理学系研究科博士課程修了.埼玉工業大学講師,筑波大学講師・助教授・教授,大阪大学教授などを歴任.専門は固体物性.主な著書に『物理学への誘い』(大阪大学出版会),『物性物理学』(朝倉書店),『結晶成長ハンドブック』(分担執筆,共立出版)などがある.
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
磁性入門
遍歴電子系の磁性と超伝導 (品切れ中)
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