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『素粒子物理学』 内容見本


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物理学レクチャーコース 
素粒子物理学
Elementary Particle Physics

在庫マーク

信州大学教授 学術博士 川村嘉春 著

A5判/362頁/定価4070円(本体3700円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-2415-5  C3042

 物理学の教育・学びの双方に役立つ21世紀の新たなガイドとなることを目指し、多様化する“大学の講義と学生のニーズ”に応えるテキストとして刊行中の『物理学レクチャーコース』の一冊である。
 本シリーズでは、講義する先生の目線で内容を吟味する編集委員に加え、国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーターの須貝駿貴さんと予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」講師のヨビノリたくみさんに編集サポーターとして加わっていただき、学習する読者の目線で、テキストの内容がよりわかりやすく、より魅力的なものになるように内容を吟味していただいていることも、大きな特徴の一つとなっている。

 物理学の醍醐味のーつは、物理法則が美しく彩られた数式の形で表されることである。本書は、「相互作用」と「対称性」に着目して、3つの相互作用(電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用)を軸に、対称性を通奏低音のようなバックグラウンドにして、「素粒子の標準模型」を理解することを目標に据えた。
 標準模型の基本数式を理解するためには、「テンソル解析」「群論」という数学と「場の量子論」という物理学が必要になる。これまであまり馴染みのない数式や表現に戸惑うかもしれないが、本格的な専門書や論文を読むための踏み台となるような内容と解説に心掛けたので、そのモヤモヤした気持ちをグッと堪えて、とりあえず受け入れて読み進めてほしい。その後で、気になった数式に戻って、専門書なども参考にしながら、自分で導出してみたり、その意味するところをあれこれ考えてみるとよいだろう。


サポート情報

TrainingとPracticeの詳細解答 (pdfファイル)

はしがき  本書の構成と学び方  索引 (以上pdfファイル)

「裳華房 編集部」note
「物理学レクチャーコース」編集サポーターのお仕事紹介 Part.2
「物理学レクチャーコース」編集サポーターのお仕事紹介 Part.1

目次 (章タイトル)

1.素粒子の世界
2.特殊相対性理論
3.量子力学
4.場の量子論(I) 〜自由場〜
5.場の量子論(II) 〜相互作用〜
6.量子電磁気学
7.対称性と対称性の自発的破れ
8.ゲージ理論
9.量子色力学
10.電弱理論
11.素粒子の標準模型
12.素粒子と宇宙
付録A 〜標準模型を超えて〜
付録B 〜超弦理論〜
付録C 〜量子異常とその周辺〜

詳細目次  『素粒子物理学』 目次

はしがき(pdfファイル)
本書の構成と学び方(pdfファイル)

1.素粒子の世界
 1.1 素粒子物理学とは
 1.2 標準模型の素粒子
 1.3 素粒子の特徴
 1.4 素粒子の運動と相互作用
 1.5 素粒子の理論体系
 1.6 物理定数と単位系
  1.6.1 大きな数や小さな数の表し方
  1.6.2 主な物理定数
  1.6.3 自然単位系
 本章のPoint
 Practice

2.特殊相対性理論
 2.1 時間と空間
 2.2 ニュートン力学
 2.3 4次元ミンコフスキー時空
 2.4 ローレンツ変換
 2.5 相対論的力学
 2.6 相対論的表記法
 本章のPoint
 Practice

3.量子力学
 3.1 光子と電子
 3.2 解析力学
  3.2.1 ラグランジュ力学
  3.2.2 ハミルトン力学
 3.3 量子力学
  3.3.1 調和振動子の量子化
  3.3.2 経路積分
 本章のPoint
 Practice

4.場の量子論(I) 〜自由場〜
 4.1 量子力学から場の量子論へ
 4.2 場の解析力学
 4.3 場の量子論
 4.4 クライン-ゴルドン方程式
 4.5 ディラック方程式
 4.6 ワイル方程式
 本章のPoint
 Practice

5.場の量子論(II) 〜相互作用〜
 5.1 原子核の世界
 5.2 力とは
 5.3 中間子論
 5.4 素粒子の反応過程
  5.4.1 崩壊定数
  5.4.2 散乱断面積
 5.5 素粒子理論の探究
 本章のPoint
 Practice

6.量子電磁力学
 6.1 発散の困難
 6.2 電磁気学
 6.3 量子電磁力学
 6.4 量子電磁力学の検証
  6.4.1 電子と陽電子の対消滅による粒子と反粒子の生成過程
  6.4.2 電子と陽子の散乱過程
 6.5 量子補正
 6.6 くりこみ
 本章のPoint
 Practice

7.対称性と対称性の自発的破れ
 7.1 対称性とは
 7.2 群論
 7.3 対称性の利点と特徴
 7.4 対称性の自発的破れ
 7.5 具体的な模型
  7.5.1 ゴールドストーン模型
  7.5.2 $\sigma$ 模型
 本章のPoint
 Practice

8.ゲージ理論
 8.1 ゲージ対称性
 8.2 量子電磁力学の対称性
 8.3 ゲージ原理
 8.4 ヤン-ミルズ理論
 8.5 ヒッグス機構
 本章のPoint
 Practice

9.量子色力学
 9.1 ハドロンからクォークへ
 9.2 ハドロン
  9.2.1 共鳴状態
  9.2.2 ハドロンの規則
  9.2.3 ハドロンの分類
 9.3 クォーク
 9.4 量子色力学
  9.4.1 漸近的自由性
  9.4.2 クォークの閉じ込め
  9.4.3 カイラル対称性の自発的破れ
 本章のPoint
 Practice

10.電弱理論
 10.1 フェルミ理論から電弱理論へ
 10.2 パリティの破れ
  10.2.1 空間反転
  10.2.2 パリティの破れの実証
  10.2.3 荷電共役変換と時間反転
 10.3 弱い相互作用の有効理論
 10.4 電弱理論
  10.4.1 弱い相互作用のゲージ群
  10.4.2 電弱対称性の破れ
 本章のPoint
 Practice

11.素粒子の標準模型
 11.1 標準模型へ
 11.2 小林-益川模型
  11.2.1 クォークの質量生成
  11.2.2 CPの破れ
 11.3 レプトン
  11.3.1 ニュートリノの謎
  11.3.2 ニュートリノ振動
  11.3.3 レプトンの質量生成
  11.3.4 ニュートリノの質量
 11.4 標準模型
 本章のPoint
 Practice

12.素粒子と宇宙
 12.1 初期宇宙
  12.1.1 ビッグバン
  12.1.2 フリードマン方程式
  12.1.3 インフレーション
  12.1.4 宇宙創成
  12.1.5 クォーク-グルーオンプラズマ
 12.2 ブラックホール
 12.3 おさらい

付録A 〜標準模型を超えて〜
付録B 〜超弦理論〜
付録C 〜量子異常とその周辺〜

TrainingとPracticeの略解
さらに勉強するために
索引 (pdfファイル)

著作者紹介

川村 嘉春
かわむら よしはる 
1961年 滋賀県に生まれる。名古屋大学理学部卒業、金沢大学大学院自然科学研究科博士課程修了。信州大学助手、同 助教授を経て現職。専門は素粒子物理学。

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


姉妹書
物理学レクチャーコース

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