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『パソコンで考える 量子化学の基礎』 内容見本


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化学新シリーズ 
パソコンで考える 量子化学の基礎
Introduction to Quantum Chemistry through Personal Computer

在庫マーク

埼玉大学名誉教授 工博 時田澄男・
鹿児島大学名誉教授 工博 染川賢一 共著

A5判/188頁/定価2860円(本体2600円+税10%)/2005年9月発行
ISBN 978-4-7853-3215-0 (旧ISBN 4-7853-3215-8)  C3043

 化学の分野で重要性を増しているコンピューターの使い方を示す書籍の多くは,研究者向けの特定のソフトウェアの使用法の解説であり,初学者にとっては敷居の高いものであった.本書は,実際にExcelなどのパソコンソフトを使い,演習問題を解きながら量子化学の基礎を学ぶための入門書である.結果を出すだけでなく,「考える能力」をも養えるように工夫されている.

<本書で使用するプログラムは希望者に著者より配布されています(配布手数料がかかります).詳細は巻末の「配布プログラムおよびコンピューター可読データ一覧」に記されています>


サポート情報

はじめに (pdfファイル)
正誤表 (pdfファイル)

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.水素原子のスペクトル
2.電子の発見
3.原子構造
4.不確定性原理
5.定常波
6.シュレーディンガーの波動方程式
7.水素原子
8.自由電子模型とその活用
9.ヒュッケル分子軌道法
10.PPP分子軌道法
11.酸素の磁性
12.分子の形はどのようにして決まるか
13.共有結合におけるイオン性
14.ペリ環状反応

詳細目次  →『パソコンで考える 量子化学の基礎』目次

はじめに (pdfファイル)

序章

1.水素原子のスペクトル
 1.1 バルマーの式はコンピューターで導出できるか
 1.2 バルマーはどのようにして式(1.1)を導いたのか
 1.3 リュードベリの式
 演習問題

2.電子の発見
 2.1 物質の離散性と電荷の離散性
 2.2 電子の発見
 2.3 トムソンのデータの検証
 2.4 電子の電荷
 演習問題

3.原子構造
 3.1 いろいろな原子模型
 3.2 希ガスの発見
 3.3 ラザフォードの実験のシミュレーション
 3.4 ボーアの量子論
 3.5 モーズリーによる原子核の電荷の測定
 演習問題

4.不確定性原理
 4.1 光の波動性のシミュレーション
 4.2 光の粒子性
 4.3 電子の波動性
 4.4 気体電子線回折のシミュレーション
 4.5 不確定性原理
 演習問題

5.定常波
 5.1 Mathematicaによる1次元の定常波のシミュレーション
 5.2 定常波と量子化
 5.3 波の方程式
 5.4 周囲を固定した円形膜に起こる定常波
 演習問題

6.シュレーディンガーの波動方程式
 6.1 量子力学の誕生
 6.2 波動関数の解釈
 6.3 波動関数の性質
 6.4 電子は雲のようなものではないことを示す実験のシミュレーション
 演習問題

7.水素原子
 7.1 量子数と周期律
 7.2 原子軌道の数式
 7.3 原子軌道の形
 7.4 原子軌道における波動性
 演習問題

8.自由電子模型とその活用
 8.1 いろいろな分子軌道法における自由電子模型の位置づけ
 8.2 自由電子模型における近似
 8.3 分子軌道エネルギーE と分子軌道φ
 8.4 鎖状共役ポリエン類の光吸収
 8.5 自由電子模型の活用
 演習問題

9.ヒュッケル分子軌道法
 9.1 ヒュッケル分子軌道法の手続き
 9.2 HMO法における永年方程式の書きおろし方
 9.3 HMO法計算の実際
 演習問題

10.PPP分子軌道法
 10.1 近似をすすめた分子軌道法の手続き
 10.2 PPP分子軌道法の実際
 10.3 新しい二中心電子反発積分 (New-γ) によるPPP法の改良
 演習問題

11.酸素の磁性
 11.1 一重項電子配置と三重項電子配置
 11.2 分子軌道法ソフトウェアMOPAC
 11.3 酸素分子の分子軌道
 11.4 窒素分子の分子軌道
 演習問題

12.分子の形はどのようにして決まるか
 12.1 化学構造式と分子の形
 12.2 原子価電子対反発 (VSEPR) 法
 12.3 MOPACによるメタンの構造の計算
  12.3.1 メタンの構造入力
  12.3.2 計算方式の設定
  12.3.3 入力構造の確認
  12.3.4 分子軌道法計算
 12.4 エチレンの計算
 12.5 アセチレンの計算
 12.6 窒素分子と酸素分子の計算
 演習問題

13.共有結合におけるイオン性
 13.1 軌道相互作用の原理
 13.2 フッ化水素の分子軌道法計算
 13.3 イオン化ポテンシャルと電子親和力
 13.4 電気陰性度
 13.5 酸や塩基の硬さと軟らかさ
 演習問題

14.ペリ環状反応
 14.1 フロンティア軌道の大切さ
 14.2 環状電子反応
 14.3 協奏的付加環化
 14.4 ディールス・アルダー反応
  14.4.1 ブタジエンとエチレンの反応の解析
  14.4.2 シクロペンタジエンと無水マレイン酸の反応における立体選択性
  14.4.3 活性化エネルギーの計算精度
 演習問題

さらに勉強したい人たちのために
演習問題解答
付録
索引
配布プログラムおよびコンピュータ可読データ一覧

著作者紹介

時田 澄男
ときた すみお 
1965年 横浜国立大学工学部卒業.東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.埼玉大学助手・講師・助教授・教授などを歴任.専門分野は構造有機化学.主な著書に『分子の科学』(放送大学教育振興会),『図解でわかる 有機化学のしくみ』(日本実業出版社),『エレクトロニクス用機能性色素』(監修,シーエムシー出版)などがある.

染川 賢一
そめかわ けんいち 
1941年 鹿児島県に生まれる.鹿児島大学工学部卒業,東京大学大学院工学系研究科修士課程修了.鹿児島大学助手・助教授・教授などを歴任.

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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