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スッキリわかる 化学工学
Chemical Engineering −A Clear Perspective−
鹿児島大学教授 博士(工学) 二井 晋 編著
小林敬幸・向井康人・橋爪 進・衣笠 巧 執筆
B5判/152頁/定価2640円(本体2400円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-3529-8
C3058
「保存則」「平衡」「速度論」。これら物理化学の基礎が、反応、移動現象から制御に至るまで、化学工学というきわめて広い応用分野を有する学問を背骨のように貫いている。
本書は、大学・高専の教育・研究の最前線で活躍する著者らにより編まれた、化学工学の入門教科書である。初めて化学工学を学ぶ読者が、その本質を最短距離で適確に、無理なく自然に身に付けられるよう、そしてその先に広がる現代社会における様々な課題に思いを馳せることができるよう、精選されたテーマについて平易かつ丁寧に解説されている。
サポート情報
◎ まえがき
◎ 索引 (以上 pdfファイル)
1.化学工学とは
2.熱・物質・運動量の移動現象と流束
3.伝 熱
4.流 動
5.反応工学入門
6.蒸 留
7.ガス吸収
8.流体からの粒子分離
9.プロセス制御
まえがき(pdfファイル)
1.化学工学とは
1.1 単位と次元
1.2 収支と収支式を書くための準備
1.2.1 三つの基本動作
1.2.2 混合物の組成,濃度と流量
1.3 収支の計算の手順
1.4 物理的操作の収支
1.4.1 収支をとるコツとしての手がかり物質
1.4.2 熱エネルギーの収支
1.5 反応を伴う操作の収支
1.6 時間とともに変わる量を予測するための収支
演習問題
2.熱・物質・運動量の移動現象と流束
2.1 移動現象と流束
2.1.1 熱流束
2.1.2 物質移動流束
2.1.3 運動量流束
2.2 熱・物質・運動量移動のアナロジー
演習問題
3.伝 熱
3.1 伝導伝熱(熱伝導)
3.2 フーリエの法則
3.2.1 フーリエの式
3.2.2 熱伝導率
3.2.3 無限平板内の熱伝導
3.3 対流伝熱
3.3.1 境界層と対流伝熱
3.3.2 管内流れにおける流体温度
3.3.3 熱伝達相関式
3.4 放射伝熱
3.4.1 熱放射
3.4.2 放射率(射出率)
3.4.3 キルヒホッフの法則
3.4.4 物体間の放射伝熱
3.5 熱交換
3.5.1 熱通過抵抗,熱通過率
3.5.2 熱交換器
演習問題
4.流 動
4.1 流体流れの基礎
4.1.1 流体流れの基礎
4.1.2 ニュートンの粘性法則
4.1.3 層流と乱流
4.2 円管内の流動
4.2.1 連続の式
4.2.2 ベルヌーイの式
4.2.3 円管内の層流流動
4.2.4 円管内の乱流流動
4.3 流体の流速測定
4.3.1 オリフィスメータ
4.3.2 流体の圧力差測定のためのマノメータ
演習問題
5.反応工学入門
5.1 化学反応と反応操作の分類
5.1.1 化学反応の分類
5.1.2 反応器の分類と特徴
5.2 化学反応の反応率と量論関係
5.3 反応速度
5.3.1 反応速度の定義
5.3.2 反応速度式の導出
5.3.3 反応速度定数とその温度依存性
5.4 代表的な反応器の設計
5.4.1 反応器の物質収支
5.4.2 回分反応器の設計
5.4.3 連続槽型反応器の設計
5.4.4 管型反応器の設計
5.4.5 反応器の性能比較
5.4.6 自触媒反応の反応器最適化
演習問題
6.蒸 留
6.1 気液平衡
6.2 単段連続蒸留の操作と設計
6.2.1 連続多段蒸留の原理
6.2.2 操作線とq線
6.2.3 蒸留塔の所要理論段数の決定
6.2.4 最小還流比と最小理論段数
演習問題
7.ガス吸収
7.1 ヘンリーの法則
7.2 吸収速度
7.3 二重境膜説
7.4 充填塔の物質収支と操作線
7.5 塔高の決定
演習問題
8.流体からの粒子分離
8.1 粒子の大きさと粒子径分布
8.1.1 粒子の大きさ −代表粒子径−
8.1.2 粒子径分布と平均粒子径
8.2 流体中での単一粒子の挙動
8.3 流体からの連続的な粒子分離
8.4 ろ過操作
演習問題
9.プロセス制御
9.1 プロセス制御とは
9.2 望ましい制御とは
9.3 フィードバック制御
9.4 微分方程式によるプロセスの動特性の表現
9.5 ラプラス変換と伝達関数
9.6 1次遅れ系
9.7 むだ時間
9.8 1次遅れ+むだ時間系
9.9 ブロック線図の等価交換
9.10 PID制御
9.11 PID制御の各動作
9.11.1 比例動作
9.11.2 積分動作
9.11.3 微分動作
9.12 PID動作による制御
9.12.1 比例動作のみによる制御
9.12.2 PI動作
9.12.3 PID動作
演習問題
参考文献
演習問題解答
索引(pdfファイル)
Column
『移動現象論 Transport Phenomena』
ノートPCやスマホを上手に冷やすには
ゆく川の流れは絶えずして…
水素社会実現のための反応工学
蒸留は分離技術の要
カーボンニュートラルとガス吸収
ファインバブルという小さな泡の力
制御が活躍するロボット・自動運転と化学工業
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二井 晋
にい すすむ
名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程修了。名古屋大学准教授などを経て現職。専門は分離と界面現象。主な著書に『実例で学ぶ化学工学』(共著、丸善出版)などがある。
小林 敬幸
こばやし のりゆき
名古屋大学工学部卒業、名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程中途退学。名古屋大学助手・講師・助教授などを経て現在、名古屋大学大学院准教授、博士(工学)。専門はエネルギー工学、熱化学プロセス。
向井 康人
むかい やすひと
名古屋大学工学部卒業、名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程修了。名古屋大学助手・講師・助教授・准教授などを経て現在、信州大学繊維科学研究所教授、博士(工学)。専門は固液分離、膜分離。
橋爪 進
はしづめ すすむ
豊橋技術科学大学大学院工学研究科博士後期課程修了。豊橋科学施術大学助手、名古屋大学講師などを経て現在、奈良工業高等専門学校教授、博士(工学)。専門はシステム工学。
衣笠 巧
きぬがさ たくみ
名古屋大学工学部卒業。新居浜工業高等専門学校助手・講師・助教授・准教授を経て現在、新居浜工業高等専門学校教授、博士(工学)。専門は分離工学。主な著書に『基礎からわかる化学工学』(共著、森北出版)などがある。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
化学プロセス工学
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