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『イチョウの自然誌と文化史』 カバー

内容見本タイトル
『イチョウの自然誌と文化史』 内容見本


著作者紹介

長田 敏行
ながた としゆき 
1968年 東京大学理学部卒業.東京大学大学院理学系研究科博士課程修了.東京大学助手,名古屋大学助手,基礎生物学研究所助教授,東京大学教授,同 理学部附属植物園園長,法政大学教授等を歴任.専門は植物分子生物学・生理学.主な著書に『植物プロトプラストの細胞工学』(講談社),『植物工学の基礎』(編著,東京化学同人),『細胞工学の基礎』(共著,東京化学同人)などがある.

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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【電子書籍】
イチョウの自然誌と文化史[カラー版]
Natural and Cultural History of Ginkgo

東京大学名誉教授・法政大学名誉教授 理博 長田敏行 著

標準価格2640円(本体2400円+税10%)/2014年2月電子版発行/
eISBN 978-4-7853-7709-0

 古来から日本人にとって親しみ深いイチョウは,ギンナン料理はもとより,街路樹として植えられ,シンボルマークや文学作品にも数多く登場してきた.
 明治時代,平瀬作五郎と池野成一郎によるイチョウやソテツの精子発見は,日本人が世界に先駆けて行った独創的な研究であるが,本書では,その舞台背景を当時の貴重な資料とともに紹介する.さらにイチョウの属名 Ginkgo については,ケンペルの誤記説が通説となっているが,実は長崎方言の発音を忠実に再現した結果なのではないかという,著者の興味深い仮説も紹介している.
 絶滅しかけたイチョウが,人間活動により世界中に「生きている化石」として分布を拡げてきた事実を知ることは,生物種の多様性を保全する見地からも大変重要である.イチョウの植物学的側面や,その文化史に興味のある方にぜひ一読をお勧めしたい.

※この電子書籍は,2014年に刊行された『イチョウの自然誌と文化史』(第1版1刷)を元に電子書籍化したものです.


サポート情報

“紙”の書籍の紹介ページは→こちら
まえがき   索引 (以上 pdfファイル)
[“紙”の書籍]正誤表 (pdfファイル)

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.イチョウ精子発見は,なぜ大発見か?
2.イチョウの旅路:
3.生きている化石としてのイチョウ
4.平瀬作五郎と池野成一郎の肖像
5.イチョウの繁栄と衰退のドラマ
6.イチョウは中国から日本へ運ばれてきた
7.そしてイチョウは世界へ広がった
8.医薬品としてのイチョウ
9.ケンペルがイチョウをGinkgoと呼んだ
10.ゲーテとイチョウ
11.小石川植物園植物散策と歴史的背景
12.イチョウが教えてくれるもの
13.終章

詳細目次  →『イチョウの自然誌と文化史』 目次

まえがき (pdfファイル)

1.イチョウ精子発見は,なぜ大発見か?
 1.1 明治初期の科学の状況
 1.2 外国人教師
   コラム その後のモース
 1.3 日本人の発見
 1.4 精子発見の大イチョウ
 1.5 私の追跡作業
 1.6 シュトラスブルガーとは?
 1.7 イチョウ精子観察
 1.8 シュトラスブルガーの得たギンナン
   コラム ヴェットシュタイン

2.イチョウの旅路:
     日本からヨーロッパへ,そして,ウィーンからボンへ
 2.1 ウィーンからボンへ
 2.2 ウィーン大学のイチョウ
 2.3 ケンペルがイチョウをヨーロッパにもたらした
   コラム デトモルト
 2.4 イチョウの拡がり
   コラム イチョウにおける性転換について
 2.5 余波
 コラム 嘗百社と赭鞭会

3.生きている化石としてのイチョウ
 3.1 生命の誕生
 3.2 クチクラ,気孔,リグニン
 3.3 水の輸送
 3.4 種子形成
 3.5 イチョウの諸形質
 3.6 ソテツ
  3.6.1 ソテツでの精子発見
  3.6.2 ソテツ類の系統
 3.7 その他の「生きている化石」
  3.7.1 メタセコイア
   コラム アケボノゾウ
  3.7.2 コウヤマキ
  3.7.3 改めて生きている化石とは
   コラム 生きている化石

4.平瀬作五郎と池野成一郎の肖像
 4.1 イチョウ発見に関わる群像
 4.2 平瀬作五郎
 4.3 内藤誠太郎,矢田部良吉,橋 是清,森 有礼
 4.4 高橋是清
 4.5 内藤誠太郎
 4.6 平瀬作五郎の退任
 4.7 池野成一郎
   コラム 予備門時代の池野成一郎

5.イチョウの繁栄と衰退のドラマ
 5.1 イチョウの化石
 5.2 中生代でのイチョウの繁栄
  5.2.1 繁栄への道
  5.2.2 中生代におけるイチョウの多様性
 5.3 現生イチョウへの道
 5.4 イチョウの系統関係
   コラム ヴィリ・ヘニッヒ(Willi Hennig)
 5.5 衰退への前段階
 5.6 新生代におけるイチョウの衰退のドラマ
  5.6.1 新生代での衰退
  5.6.2 イチョウの絶滅
  5.6.3 イチョウ消長のダイナミズム
  5.6.4 残存したイチョウ
   【補遺】 RAPD,葉緑体ゲノム,PCR

6.イチョウは中国から日本へ運ばれてきた
 6.1 日本のイチョウ
   コラム 鶴岡八幡宮のイチョウ
 6.2 シナン(新安)沈船
  6.2.1 海洋考古学によりもたらされたもの
   コラム アンチキテラ
   コラム メアリー・ローズ
   コラム 蒙古沈船
  6.2.2 シナン(新安)沈船の回収
  6.2.3 酵素多型
 6.3 日本におけるイチョウ
  6.3.1 日本のイチョウ
    黄葉
    チチ
  6.3.2 イチョウの変異
    お葉付きイチョウ
    オチョコバ(ラッパ)イチョウ
    その他の変異
  6.3.3 文化史的側面からのイチョウ
    街路樹
    シンボルとしてのイチョウ
    ギンナン料理
    髷
    紋
    材
    火除け
    イチョウ葉のシミ(紙魚)除け効果
    ギンナン細工
    詩歌に登場するイチョウ
    文学作品に登場するイチョウ

7.そしてイチョウは世界へ広がった
 7.1 ヨーロッパでの拡がり
 7.2 イチョウの新大陸への拡がり
 7.3 イチョウ成育環境

8.医薬品としてのイチョウ
 8.1 白果
 8.2 イチョウ葉
    フラボノイド
    テルぺノイド
  8.2.1 イチョウ葉エキス
  8.2.2 イチョウ葉エキスの薬理学的効果
  8.2.3 イチョウ葉エキスの臨床効果
   コラム シュヴァーベ社見学記

9.ケンペルがイチョウをGinkgoと呼んだ
 9.1 廻国奇観
  9.1.1 Ginkgo誤記説
  9.1.2 「廻国奇観」のイチョウの説明
    銀杏またはギンナン,俗にはイチョウ
  9.1.3 Ginkgoの検証
  9.1.4 廻国奇観の日本の植物
   コラム チュンベリー(Carl Peter Thunberg)
   コラム ケンペル標本との出会い
 9.2 「日本誌」の成立まで
 9.3 ‘The History of Japan’日本誌
 9.4 今村源右衛門英生

10.ゲーテとイチョウ
 10.1 ゲーテのイチョウへのこだわり
   コラム マリアンネ・フォン・ヴィレマー(Marianne von Willemer)
 10.2 ゲーテと植物
 10.3 ABCモデル
 10.4 花とは?
   コラム フロリゲン

11.小石川植物園植物散策と歴史的背景
 11.1 植物散策
   コラム メンデルブドウ
   コラム ニュートンのリンゴ
 11.2 歴史の中の植物園
  11.2.1 明治維新以降
   コラム 小笠原諸島の絶滅危惧植物
   コラム 日光植物園
  11.2.2 御薬園時代
   コラム 植物園と御庭番
  11.2.3 江戸以前

12.イチョウが教えてくれるもの

13.終章

引用文献
索引 (pdfファイル)

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