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解析学序説　上巻

京都大学名誉教授　理博　一松　信著

Ａ５判／356頁／定価2860円（本体2600円＋税10％）／1962年発行
ISBN 978-4-7853-1015-8 （旧ISBN 4-7853-1015-4）　 C3041

　大学における微分積分の講義は、時間数の制約もあってか、理論的な面にのみ終始して計算技術の解説が十分でなかったり、あるいは実用上の手法を主として厳密さに欠けることがあったりしがちであった。そのため、解析学の準備として不満足な点が多く、専門書との間にギャップがあるように思われる。本書は、その間隙を埋めるべく執筆されたものである。
　上巻では１変数函数を論じた後、下巻では多変数および複素変数の函数を扱う。とくにこれまで比較的ゆるやかに扱われていた、函数関係、無限積分の順序変更、多項式近似、積分の変数変換、曲面積、ベクトル解析などを下巻において詳しく述べ、なるべく初等的な方法で、しかも厳密性を失わないように留意した。

目次（章タイトル）

1．微分法
2．積分法
3．簡単な常微分方程式
4．極限の概念
5．定積分，基本定理の証明
6．整級数
7．平面曲線
8．フーリエ解析入門
付録
主要数学者年表
問題解答

著作者紹介

一松　信
ひとつまつしん
1926年東京都に生まれる。東京大学理学部卒業。立教大学助教授、東京大学助教授、立教大学教授、京都大学教授、東京電機大学教授などを歴任。主な著書に『解析学序説上巻・下巻』『微分方程式を中心とした微分積分学』（以上裳華房）、『数値解析』（朝倉書店）、『石とりゲームの数理』（森北出版）、『高次元の正多面体』（日本評論社）、『正多面体を解く』（東海大学出版会）などがある。

（情報は初版刊行時のものから一部修正しています）

姉妹書
『解析学序説　下巻』
解析学序説　下巻