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ルベーグ積分リアル入門－理論構造を追跡する－
Introduction for Real to the Lebesgue Integration －Tracking the Theoretical Structure－

東京電機大学准教授　博士（理学）　髙橋秀慈著

Ａ５判／284頁／定価3520円（本体3200円＋税10％）／2023年8月31日発行
ISBN 978-4-7853-1600-6　 C3041

　「どうか一人でも多くの学生がルベーグ積分の理解をあきらめずに済むように」との願いを込めて執筆された著者渾身の一冊。
　本書ではこの思いを実現するために、抽象度の高いルベーグ積分の「完成された理論を展開」していくのではなく、理論を「抽象化していく過程を追跡」していくこととした。
　つまり具体的なことがらから考えはじめ、それがどのような背景のもとで、どのような目的をもって理論化・抽象化され、ルベーグ積分論にまでいたるのかを読者とともに考え、理解していくことを目標とした。
　すべての数学科学生に届けたい一書。

サポート情報

◎ はじめに　　 ◎ 索引（以上 pdfファイル）

目次（章タイトル）　　→ 詳細目次

第I部　ルベーグ測度
　1．ルベーグ積分の基本発想
　2．ルベーグ外測度
　3．ルベーグ可測集合
　4．ボレル集合族
第II部　可測関数
　5．単関数
　6．可測関数
　7．可測関数の連続性
第III部　ルベーグ積分
　8．ルベーグ積分
　9．関数列の積分
　10．微分と積分の関係
　11．ルベーグ重積分
第IV部　抽象的な測度空間
　12．測度空間
　13．加法的集合関数のルベーグ分解
　14．直積測度
第V部　ルベーグ積分の応用
　15．$L^p$ 空間と $L^{\infty}$ 空間
　16．フーリエ変換

詳細目次　→

はじめに（pdfファイル）

第I部　ルベーグ測度

1．ルベーグ積分の基本発想
　1.1　リーマン積分
　1.2　ルベーグ積分の基本的な発想
　1.3　「長さ」とは何だろう　

2．ルベーグ外測度
　2.1　従来の長さが定義される集合族
　2.2　ルベーグ外測度の定義
　2.3　ルベーグ外測度の性質

3．ルベーグ可測集合
　3.1　ルベーグ可測集合の定義
　3.2　ルベーグ可測集合の例
　3.3　ルベーグ可測集合の性質
　3.4　零集合と非可測集合の例
　3.5　ルベーグ測度
　3.6　集合列でのルベーグ測度

4．ボレル集合族

第II部　可測関数

5．単関数

6．可測関数
　6.1　可測関数の定義
　6.2　可測関数の例
　6.3　可測関数の性質
　6.4　単関数列の極限
　6.5　可測関数列の極限の可測性
　6.6　合成関数の可測性について

7．可測関数の連続性
　7.1　関数の相対位相での連続性
　7.2　エゴロフの定理
　7.3　ルジンの定理

第III部　ルベーグ積分

8．ルベーグ積分
　8.1　ルベーグ積分の定義
　8.2　ルベーグ積分の基本性質
　8.3　リーマン積分とルベーグ積分

9．関数列の積分
　9.1　項別積分
　9.2　集合列上での積分
　9.3　収束定理
　9.4　リーマン広義積分への応用

10．微分と積分の関係
　10.1　不定積分の絶対連続性
　10.2　不定積分の連続性
　10.3　単調関数の微分可能性
　10.4　$F^{\prime}(x)=f(x)$
　10.5　絶対連続関数
　10.6　ルベーグ分解

11．ルベーグ重積分
　11.1　$\mathbb{R}^d$ でのルベーグ測度
　11.2　フビニの定理

第IV部　抽象的な測度空間

12．測度空間
　12.1　ルベーグ・スティルチェス測度
　12.2　測度の構成
　12.3　測度空間の完備化
　12.4　測度空間における積分

13．加法的集合関数のルベーグ分解
　13.1　完全加法的集合関数
　13.2　ハーン分解とジョルダン分解
　13.3　ラドン・ニコディムの定理
　13.4　ルベーグ分解

14．直積測度
　14.1　直積測度空間
　14.2　フビニの定理

第V部　ルベーグ積分の応用

15．$L^p$ 空間と $L^{\infty}$ 空間
　15.1　$L^p$ 空間での基本不等式
　15.2　$L^p$ 空間の性質
　15.3　$L^{\infty}$ 空間

16．フーリエ変換
　16.1　有限区間での複素フーリエ級数
　16.2　フーリエ変換の反転公式
　16.3　フーリエ変換の性質
　16.4　急減少関数
　16.5　微分方程式をフーリエ変換で解く

参考文献
索引（pdfファイル）