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献本へ 理工系のための 化学入門
Introduction to Chemistry for Physical Sciences and Engineerings

在庫マーク

東京理科大学教授 博士(教育学) 井上正之 著

B5判/176頁/2色刷/定価2530円(本体2300円+税10%)/2013年11月発行
ISBN 978-4-7853-3095-8  C3043

電子書籍

 高校で十分に化学を学習しなかった理工系学生のために、工夫された多数の図表を示しながら、ごく基礎的な事項から理工系に必要な化学の基礎までをきわめてやさしく解説する化学入門書。
 各章において必要と思われる定量的な計算を扱ったが、複雑な微分方程式を解くなど、読者の負担が大きくなると思われる数学的な記述は回避した。演習問題はレベルが高くなりすぎないように配慮し(必要に応じて「腕だめし」の印がついている)、また巻末には非常に丁寧な解答を収めたので、豊富な側注とともに自習にも役立つだろう。


サポート情報

教科書採用の先生方に講義用の図表ファイルをご用意しました。
  ファイルのご利用は講義のみに限らせていただきます。
正誤表 (pdfファイル)
まえがき (pdfファイル)  索引 (pdfファイル)

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.物質を構成する粒子
2.原子の構成と物質量
3.原子の中の電子
4.元素の周期律と原子軌道
5.原子と原子の結合
6.分子の形と分子間の結合
7.状態変化と気体の状態方程式
8.基礎的な熱力学と平衡
9.化学反応の速さ
10.酸と塩基
11.酸化と還元
12.資源の利用 −無機化合物−
13.有機化合物の反応
14.身のまわりにある有機化合物
15.補足

詳細目次  →『理工系のための 化学入門』 目次

まえがき (pdfファイル)

1.物質を構成する粒子
 1.1 元素と単体
  1.1.1 純物質と混合物
  1.1.2 分離と分解
 1.2 質量に関する化学の基本法則と原子説
  1.2.1 質量保存の法則と定比例の法則
  1.2.2 ドルトンの原子説
  1.2.3 原子量
 1.3 気体に関する基本法則
  1.3.1 気体反応の法則
  1.3.2 分子説
  1.3.3 アボガドロの法則
 1.4 化学式
  1.4.1 元素記号と分子式
  1.4.2 イオンとイオン式
  1.4.3 組成式
 1.5 化学反応式
  1.5.1 化学反応式のきまり
  1.5.2 未定係数法
  1.5.3 イオン反応式
 演習問題

2.原子の構成と物質量
 2.1 電子の発見
  2.1.1 陰極線
  2.1.2 電子の発見
 2.2 原子を構成する粒子
  2.2.1 原子モデル
  2.2.2 原子の正電荷と陽子
  2.2.3 放射線(α線,β線,γ線)
  2.2.4 ラザフォードの実験(原子核の発見)
  2.2.5 中性子の発見
 2.3 原子番号と質量数
  2.3.1 特性X線と原子番号
  2.3.2 質量数と同位体
  2.3.3 放射性同位体
 2.4 原子の相対質量と原子量
  2.4.1 原子の相対質量
  2.4.2 原子量
 2.5 分子量と式量
  2.5.1 分子量
  2.5.2 式量
 2.6 物質量
  2.6.1 アボガドロ数
  2.6.2 物質量(mol)とアボガドロ定数
  2.6.3 気体分子の物質量
  2.6.4 化学反応式と物質量
  2.6.5 モル濃度と質量モル濃度
 演習問題

3.原子の中の電子
 3.1 小さな粒子の性質
  3.1.1 光(電磁波)の性質
  3.1.2 物質波
 3.2 水素原子のモデル
  3.2.1 水素の輝線スペクトル
  3.2.2 ボーアの原子モデル
 3.3 原子や単原子イオンの電子配置
  3.3.1 原子の電子配置
  3.3.2 希ガス型電子配置
  3.3.3 単原子イオンの電子配置
 3.4 イオン化エネルギーと電子親和力
  3.4.1 イオン化エネルギー
  3.4.2 電子親和力
 演習問題

4.元素の周期律と原子軌道
 4.1 元素の周期律
  4.1.1 原子量と元素の性質
  4.1.2 原子量と元素の周期性
  4.1.3 メンデレーエフ,マイヤーの周期表
  4.1.4 短周期型周期表
 4.2 原子軌道(オービタル)
  4.2.1 不確定性原理
  4.2.2 シュレディンガーの波動方程式
  4.2.3 原子内の電子の軌道
  4.2.4 原子軌道による電子配置
 4.3 長周期型周期表
  4.3.1 元素の性質と価電子数
  4.3.2 長周期型周期表
  4.3.3 元素の性質における周期性の例
 演習問題

5.原子と原子の結合
 5.1 イオン結合
  5.1.1 イオンの生成とイオン結合
  5.1.2 イオン結晶
 5.2 共有結合
  5.2.1 共有電子対と共有結合
  5.2.2 価電子と電子式
  5.2.3 構造式
  5.2.4 配位結合
  5.2.5 電気陰性度と結合の極性
  5.2.6 共有結晶
 5.3 金属結合
  5.3.1 自由電子と金属結合
  5.3.2 金属の結晶
 5.4 分子軌道
  5.4.1 分子軌道のなりたち
  5.4.2 σ結合とπ結合
  5.4.3 分子軌道と結合の極性,イオン結合性
 演習問題

6.分子の形と分子間の結合
 6.1 電子対反発則
  6.1.1 メタン,アンモニア,水分子の形
  6.1.2 電子対反発則によるその他の分子の形の説明
 6.2 混成軌道
  6.2.1 sp3混成軌道
  6.2.2 sp2混成軌道
  6.2.3 sp混成軌道
  6.2.4 共鳴
 6.3 分子間の結合
  6.3.1 分子の極性
  6.3.2 分子間に作用する引力
  6.3.3 分子結晶
  6.3.4 水素結合
 演習問題

7.状態変化と気体の状態方程式
 7.1 状態変化
  7.1.1 物質の三態と状態変化
  7.1.2 状態変化と熱
  7.1.3 状態図
 7.2 気体の法則
  7.2.1 気体の体積と圧力
  7.2.2 ボイルの法則
  7.2.3 シャルルの法則
  7.2.4 ボイル−シャルルの法則
 7.3 気体の状態方程式
  7.3.1 理想気体の状態方程式
  7.3.2 理想気体と実在気体
  7.3.3 ファンデルワールスの状態方程式
 演習問題

8.基礎的な熱力学と平衡
 8.1 内部エネルギーとエンタルピー
  8.1.1 仕事と内部エネルギー
  8.1.2 エンタルピー
 8.2 反応熱と熱化学方程式
  8.2.1 反応熱
  8.2.2 熱化学方程式と反応熱
  8.2.3 ヘスの法則(総熱量保存の法則)
 8.3 エントロピー
  8.3.1 エントロピーとは
  8.3.2 化学変化や状態変化が自発的に進む方向
 8.4 自由エネルギーと平衡
  8.4.1 変化の方向と温度
  8.4.2 自由エネルギー
  8.4.3 平衡状態と自由エネルギー変化
  8.4.4 化学ポテンシャル
  8.4.5 平衡定数
  8.4.6 不均一系における平衡定数
  8.4.7 平衡の移動
 演習問題

9.化学反応の速さ
 9.1 化学反応の速さとは
  9.1.1 化学反応の速さの表し方
  9.1.2 反応速度式
  9.1.3 一次反応
  9.1.4 反応の速さと濃度
 9.2 化学反応の速さと温度,活性化エネルギー
  9.2.1 温度と反応の速さ
  9.2.2 活性化エネルギーと遷移状態理論
  9.2.3 触媒の役割
 9.3 多段階反応
  9.3.1 多段階反応と律速段階
  9.3.2 連鎖反応
  9.3.3 可逆反応
  9.3.4 酵素反応と定常状態
 演習問題

10.酸と塩基
 10.1 酸と塩基の定義
  10.1.1 アレニウスの定義
  10.1.2 ブレンステッド-ローリーの定義
  10.1.3 ルイスの定義
 10.2 酸と塩基の価数と強弱
  10.2.1 酸と塩基の価数
  10.2.2 酸・塩基の強弱
 10.3 水素イオン濃度とpH
  10.3.1 水のイオン積
  10.3.2 水素イオン指数(pH)
  10.3.3 弱酸・弱塩基の電離平衡とpH
 10.4 中和反応と塩
  10.4.1 中和反応
  10.4.2 塩とその分類
  10.4.3 塩の水溶液の性質
  10.4.4 塩と強酸・強塩基との反応
 10.5 中和滴定
  10.5.1 中和反応における量的な関係
  10.5.2 中和滴定
 演習問題

11.酸化と還元
 11.1 酸化と還元
  11.1.1 酸化・還元と酸素・水素
  11.1.2 酸化・還元と電子
  11.1.3 酸化数
 11.2 酸化還元反応
  11.2.1 酸化剤と還元剤
  11.2.2 酸化還元反応の量的な関係
 11.3 電池
  11.3.1 ダニエル電池
  11.3.2 半電池,起電力,標準電極電位
  11.3.3 自由エネルギー変化と起電力
  11.3.4 イオン化傾向とイオン化列
  11.3.5 局部電池
 11.4 電気分解と二次電池
  11.4.1 電気分解
  11.4.2 電気分解における量的関係
  11.4.3 二次電池
 演習問題

12.資源の利用 −無機化合物−
 12.1 地球上にある元素
  12.1.1 元素の存在
  12.1.2 鉱石・鉱物と鉱床
  12.1.3 鉱物の化学組成
  12.1.4 ゴールドシュミットの元素分類とHSAB則
 12.2 金属の製錬と精錬
  12.2.1 金属のイオン化傾向と製錬
  12.2.2 銅の製錬と電解精錬
  12.2.3 鉄の製錬
  12.2.4 アルミニウムの製錬
 12.3 鉱物資源中の非金属元素の利用
  12.3.1 炭酸ナトリウムの工業的製法
  12.3.2 二酸化ケイ素の利用
  12.3.3 硫黄の利用(硫酸の製造)
  12.3.4 カリウム肥料とリン酸肥料
 12.4 空気中に含まれる窒素の利用
  12.4.1 アンモニアの工業的な合成法
  12.4.2 硝酸の合成
 演習問題

13.有機化合物の反応
 13.1 有機化合物と命名法
  13.1.1 有機化合物と分類
  13.1.2 有機化合物の表記法
  13.1.3 資源としての有機化合物
  13.1.4 炭化水素の命名法
  13.1.5 官能基をもつ化合物の命名法
 13.2 有機化合物の基本反応1 付加反応
  13.2.1 求電子付加反応
  13.2.2 求核付加反応
 13.3 有機化合物の基本反応2 置換反応
  13.3.1 ラジカル置換反応
  13.3.2 求核置換反応
  13.3.3 芳香族求電子置換反応
 13.4 有機化合物の基本反応3 脱離反応
 13.5 有機化合物の基本反応4 転位反応
 演習問題

14.身のまわりにある有機化合物
 14.1 有機化合物の異性体
  14.1.1 構造異性体
  14.1.2 立体異性体
 14.2 高分子化合物
  14.2.1 高分子化合物とは
  14.2.2 高分子化合物のできかた
 14.3 アミノ酸とタンパク質
  14.3.1 アミノ酸
  14.3.2 タンパク質
 14.4 糖類
  14.4.1 単糖と二糖
  14.4.2 多糖
 14.5 核酸
 14.6 油脂とセッケン
 14.7 合成高分子化合物
  14.7.1 合成繊維
  14.7.2 合成樹脂と合成ゴム
 演習問題

15.補足
 15.1 希薄溶液の性質
  15.1.1 飽和蒸気圧
  15.1.2 蒸気圧降下,ヘンリーの法則
  15.1.3 沸点上昇
  15.1.4 凝固点降下
  15.1.5 浸透圧
  15.1.6 電解質溶液の場合
 15.2 結合エネルギー(解離エネルギー)
  15.2.1 結合エネルギーと反応熱(エンタルピー変化)
 15.3 医薬品の化学
  15.3.1 医薬品と薬理作用
  15.3.2 医薬品の作用機構
  15.3.3 化学療法
  15.3.4 医薬品の飲み方
 演習問題

演習問題解答
索引

Column
 ドルトンの考えた記号
 基本法則が発見された頃のヨーロッパ
 同位体の存在比と食品の表示偽装
 ド・ブロイの業績
 測定によって生じる不確定さ
 金属結合と分子軌道
 特殊な物質「水」
 水の蒸発熱
 飽和食塩水による溶解平衡
 放射性同位体14Cを利用した年代の測定
 緩衝溶液
 ボルタ電池
 アルミニウムの再利用
 ベンゼンの水素化熱
 生分解性プラスチック
 コロイド溶液

著作者紹介

井上 正之
いのうえ まさゆき 
1962年 広島県に生まれる。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。私立広島学院中学・高等学校教諭、東京理科大学准教授を経て現職。専門分野は化学教育。主な著書に『文部科学省 高等学校検定教科書(化学、化学基礎など)』(第一学習社)、『これだけは知っておきたい 教員のための化学』(共著、培風館)などがある。
井上正之先生写真

(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


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