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有機化学スタンダード
有機反応・合成
Organic Reaction and Synthesis
東京理科大学名誉教授 理博 小林 進 著
B5判/192頁/2色刷/定価3080円(本体2800円+税10%)/2018年5月発行
ISBN 978-4-7853-3424-6
C3043
「反応」と「合成」は車の両輪のようなものである。本書では、まず官能基ごとの反応機構を体系的に身につけ、そのうえで炭素骨格の構築法を、さらにはプロスタグランジン合成の実例を学ぶ。
行き届いた解説や豊富な反応図によって有機反応・合成化学の魅力に触れ、また章末の演習問題を通して有機反応の“引き出し”を増やすことで、多彩な有機化合物の合成法を自らのものとすることができるだろう。
サポート情報
◎ まえがき (pdfファイル)
◎ 索引 (pdfファイル)
1.有機反応と合成
2.脂肪族炭化水素の反応
3.ベンゼンと芳香族炭化水素の反応(1)−求電子置換反応−
4.ベンゼンと芳香族炭化水素の反応(2)−その他の反応−
5.ハロゲン化アルキルの反応
6.アルコール・エポキシドの反応
7.アルデヒド・ケトンに対する求核付加反応
8.カルボン酸誘導体の反応
9.カルボニル化合物の $\alpha$ 位での反応
10.カルボニル化合物の縮合反応
11.アミンの反応
12.転位反応
13.炭素骨格の形成(1)−炭素鎖の伸長−
14.炭素骨格の形成(2)−環状骨格の形成−
15.実際の合成例:プロスタグランジン
まえがき (pdfファイル)
1.有機反応と合成
1.1 有機反応と合成の関係についての概略
1.2 有機反応の分類の概略
1.3 合成の概略
2.脂肪族炭化水素の反応
2.1 アルカンの反応
2.1.1 ハロゲン化アルキルの合成
2.2 アルケンの反応
2.2.1 ハロゲン化水素の付加反応・水の付加反応
2.2.2 ハロゲンの付加反応
2.2.3 酸化反応と還元反応
2.2.4 共役ジエンの反応
2.3 アルキンの反応
2.3.1 ハロゲン・ハロゲン化水素・水の付加反応
2.3.2 アルキンの還元反応
2.3.3 末端アルキンのアルキル化反応
演習問題
3.ベンゼンと芳香族炭化水素の反応(1)−求電子置換反応−
3.1 ベンゼンの置換反応
3.2 置換ベンゼンへの置換反応
3.2.1 置換基と反応性
3.2.2 置換基と配向性
3.3 ベンゼンのアルキル化反応とアシル化反応
3.3.1 フリーデル-クラフツアルキル化反応
3.3.2 フリーデル-クラフツアシル化反応
3.4 ナフタレン・芳香族複素環化合物の置換反応
演習問題
4.ベンゼンと芳香族炭化水素の反応(2)−その他の反応−
4.1 芳香族求核置換反応
4.2 ベンザインの生成と反応
4.3 芳香族化合物の酸化
4.4 芳香族化合物の還元
演習問題
5.ハロゲン化アルキルの反応
5.1 置換反応
5.1.1 求核置換反応の種類
5.1.2 ${\rm S{\scriptsize N}1}$ 反応
5.1.3 ${\rm S{\scriptsize N}2}$ 反応
5.2 脱離反応
5.2.1 脱離反応の種類
5.2.2 ${\rm E1}$ 反応
5.2.3 ${\rm E2}$ 反応
5.2.4 競争反応:${\rm S{\scriptsize N}1}$ 反応 vs ${\rm E1}$ 反応、${\rm S{\scriptsize N}2}$ 反応 vs ${\rm E2}$ 反応
5.2.5 ${\rm Ei}$ 反応
5.3 グリニャール試薬の調製と反応
演習問題
6.アルコール・エポキシドの反応
6.1 アルコールからハロゲン化アルキルへの変換
6.2 脱水反応
6.3 酸化反応
6.3.1 アルコールの種類と酸化反応
6.3.2 ジョーンズ酸化
6.3.3 PCC酸化
6.4 エーテルの合成
6.5 エポキシドの開環反応
6.6 チオールのアルキル化反応
演習問題
7.アルデヒド・ケトンに対する求核付加反応
7.1 アルデヒド・ケトンの還元
7.2 水.アルコールの付加
7.3 求核付加反応
7.4 ウィッティヒ反応
7.5 アミンとの反応
7.6 共役付加
演習問題
8.カルボン酸誘導体の反応
8.1 カルボン酸誘導体の種類と反応性の違い
8.2 アシル置換反応および付加反応
8.2.1 カルボン酸とカルボン酸誘導体との相互変換
8.2.2 カルボン酸誘導体間での変換
8.2.3 求核付加反応
8.3 ニトリルの反応
演習問題
9.カルボニル化合物の $\alpha$ 位での反応
9.1 ケト-エノール互変異性
9.2 ケトンの $\alpha$ 位のハロゲン化
9.3 エノラートイオンの生成とアルキル化
9.3.1 エノールとエノラートイオン
9.3.2 エノラートイオンの生成
9.3.3 活性メチレン化合物
9.3.4 エノラートイオンのアルキル化
9.3.5 エステルのエノラートイオンのアルキル化とマロン酸エステル合成
演習問題
10.カルボニル化合物の縮合反応
10.1 アルドール反応
10.2 アルドール反応の応用
10.2.1 分子内アルドール反応:シクロペンテノンの合成
10.2.2 ロビンソン環化
10.3 エステル縮合
演習問題
11.アミンの反応
11.1 アミンのアルキル化
11.2 アミンの合成
11.3 カルボン酸とアミンの脱水縮合によるアミドの合成
11.4 芳香族アミンの反応
演習問題
12.転位反応
12.1 段階的な転位反応
12.1.1 ワーグナー-メーヤワイン転位
12.1.2 ピナコール転位
12.1.3 ベックマン転位
12.1.4 クルチウス転位
12.1.5 ウォルフ転位
12.1.6 バイヤー-ビリガー酸化
12.2 シグマトロピー転位
12.2.1 クライゼン転位
12.2.2 コープ転位
演習問題
13.炭素骨格の形成(1)−炭素鎖の伸長−
13.1 逆合成解析の考え方
13.2 官能基を足掛りにした炭素−炭素結合形成(1)−カルボニル基の反応−
13.2.1 アルデヒド・ケトンを利用する例
13.3 官能基を足掛りにした炭素・炭素結合形成(2)−アルケン・アルキンの反応−
13.3.1 アルケンを利用する例
13.3.2 アルキンを利用する例
13.4 官能基の変換と保護基の使い方
13.4.1 保護基としての条件
13.4.2 保護基の種類
13.4.3 複数の官能基の効率的な保護
演習問題
14.炭素骨格の形成(2)−環状骨格の形成−
14.1 シクロヘキサン環の形成
14.1.1 ロビンソン環化反応
14.1.2 ディールス-アルダー反応
14.2 シクロペンタン環の形成
14.2.1 1,4-ジケトン類からのアルドール・脱水反応
14.3 シクロブタン環の形成
14.4 シクロプロパン環の形成
15.実際の合成例:プロスタグランジン
15.1 プロスタグランジンとは
15.2 コーリー教授によるプロスタグランジンの合成
15.2.1 合成戦略の立案1:コーリーラクトン(共通鍵中間体)の想起
15.2.2 合成戦略の立案2:コーリーラクトンの合成戦略
15.2.3 実際の合成
15.2.4 プロスタグランジン合成の課題と意義
演習問題解答
索 引
COLUMN
反応と合成
立体選択的反応 vs 立体特異的反応
人名反応
オルト・メタ・パラの語源
ハロゲン化アルキルとアルキルスルホナート
酸素と硫黄
長鎖脂肪酸
活性メチレンを用いる多段階アルキル化も捨てたものではない
環化:cyclizationとanuulation
生体内で重要な働きをしているアミン
古典的カルボカチオン vs 非古典的カルボカチオン
ヒドロキシ基の保護基:シリル系保護基
いろいろな対称要素:エナンチオトピック・ジアステレオトピック・ホモトピック
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小林 進
こばやし すすむ
1948年 神奈川県生まれ。東京工業大学理学部卒業。東京大学助手・助教授、(財)相模中央化学研究所主席研究員、東京理科大学教授などを歴任。専門分野は有機合成化学。主な編著書に『基礎有機化学』(共編、培風館)、『新有機医薬品合成化学』(共編、廣川書店)などがある。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)
生命系のための 有機化学 II
−有機反応の基礎−
有機反応機構
有機反応機構(改訂版) [POD版]
有機合成化学
ほしいものだけ作る化学
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