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発生生物学 −基礎から再生医療への応用まで−
Developmental Biology
from basic mechanisms to tissue engineering
東京大学教授 博士(理学) 道上達男 著
A5判/196頁/3色刷/定価3630円(本体3300円+税10%)/2022年10月25日発行
ISBN 978-4-7853-5874-7
C3045
単純な形の卵がどのように成体の複雑な形を作り出すのか。そのしくみを知ることが発生生物学のすべてである。アリストテレス以来2400年以上の時間を経て、その理解は大いに深まった。とはいえ、まだ人間は生物個体を(少なくとも動物は)自らの手で一から作り出すには至っていない。
一方、個体全体ではなくその一部を作り出したいという要望は、不具合が生じた自身のパーツを修理するという観点から日に日に高まっている。特に、21世紀に入り幹細胞の研究が目覚ましく進展する中で、臓器再生とそれを利用した再生医療は現実のものとなってきている。
この本を読んで、発生を研究する研究者、そして、発生生物学を正しく理解した上で幹細胞研究に挑戦する研究者が増えることを期待したい。
サポート情報
◎ 教科書採用の先生方に講義用の図表ファイルをご用意しました. ファイルのご利用は講義のみに限らせていただきます.
◎ まえがき (pdfファイル)
◎ 索引 (pdfファイル)
1.発生生物学の基礎と応用:総論
2.体を作るとは:発生生物学の諸概念
3.発生生物学を理解するための基礎知識
4.発生生物学を研究するための諸技術
5.無脊椎動物の発生:ショウジョウバエを例に
6.体軸決定と三胚葉形成
7.神経誘導:脳と神経のはじまり
8.細胞の再配置:形態形成運動
9.器官形成:体のパーツはどうやってできる?
10.細胞分化と幹細胞、そして再生
11.再生医療:発生生物学の応用
まえがき (pdfファイル)
1.発生生物学の基礎と応用:総論
2.体を作るとは:発生生物学の諸概念
2.1 「発生」の意味
2.2 発生生物学の歴史
2.2.1 動物学との関係:アリストテレス
2.2.2 アリストテレス後の衰退
2.2.3 顕微鏡の発見と生物学の発展
2.3 発生学研究とモデル生物
2.4 発生の諸概念
2.5 物質の偏りはどのようなパターンを生み出すか
2.5.1 モルフォゲンとフレンチフラッグモデル
2.5.2 境界決定と細胞ソーティング
2.6 いつ胚のパターンが決まるか?
2.6.1 モザイク卵と調節卵
2.6.2 「誘導」という現象
2.7 形態形成:細胞の動きと細胞の再配置
2.8 細胞分化、成長
2.9 発生と進化
3.発生生物学を理解するための基礎知識
3.1 細胞骨格・細胞外マトリックス・細胞接着
3.1.1 細胞骨格
3.1.2 細胞外マトリックス
3.1.3 細胞接着
3.2 細胞内シグナル伝達
コラム3-1:シグナル経路の具体例
3.3 遺伝子の発現制御
3.3.1 遺伝子の転写の概略
3.3.2 転写制御因子と機能ドメイン
3.3.3 遺伝子のエピジェネティック制御
3.3.4 タンパク質の翻訳後修飾
3.4 プログラム細胞死
3.5 配偶子形成と受精の概要
3.5.1 卵・精子の形成
3.5.2 受精
4.発生生物学を研究するための諸技術
4.1 遺伝子を用意し、増やす
4.1.1 DNAを増やす
4.1.2 RNAからDNAを作り出す:逆転写
4.1.3 DNAを切断し、つなげる
4.1.4 プラスミドを大腸菌に導入する:トランスフォーメーション
4.1.5 試験管内でDNAを増やす:PCR
4.2 着目する核酸配列の検出法
コラム4-1:遺伝子発現の解析法:詳細
コラム4-2:核酸ハイブリッド形成のコントロール
4.3 決められたタンパク質を見つけ出す方法
4.4 個体の遺伝子を操作する方法
4.4.1 遺伝子を個体に導入する方法: トランスジェニック生物
4.4.2 個体がもつ遺伝子そのものを改変する方法
4.4.3 ショウジョウバエにおける様々な技術
4.5 細胞生物学的な手法
4.5.1 培養細胞とシグナル伝達機構
4.5.2 幹細胞
5.無脊椎動物の発生:ショウジョウバエを例に
5.1 ショウジョウバエを用いた遺伝学的解析が発生生物学に果たした役割
5.2 ショウジョウバエにおける前後軸形成・背腹軸形成
5.3 前後軸に沿った体節化
5.3.1 ギャップ遺伝子とペアルール遺伝子
5.3.2 セグメントポラリティー遺伝子
5.4 体節の個性付け:ホメオティック遺伝子
コラム5-1:ホメオティック遺伝子とボディパターン決定との関係
5.5 体節決定のまとめ
6.体軸決定と三胚葉形成
6.1 カエルにおける背腹軸形成
6.1.1 動物半球と植物半球
6.1.2 背腹軸の決定
6.1.3 ニワトリ・マウスにおける体軸決定
6.1.4 左右軸の決定について
6.2 三胚葉の形成
6.2.1 三胚葉の分類
6.2.2 中胚葉は誘導によって規定される
6.2.3 シグナルセンターとオーガナイザー形成
6.2.4 腹側中胚葉の形成
7.神経誘導:脳と神経のはじまり
7.1 神経領域と表皮領域
7.2 神経が胚に作られるしくみ
7.3 オーガナイザーの分類と前後軸の形成
7.4 神経領域のさらなる分類
7.5 神経堤
コラム7-1:ニワトリ胚を用いた発生学研究
7.6 ニューロン分化と側方抑制
7.7 ニューロンの軸索伸長
8.細胞の再配置:形態形成運動
8.1 形態形成運動の概念
8.2 形態形成運動の種類
8.2.1 陥入・くぼみ形成
8.2.2 収束伸長
8.2.3 移入
8.2.4 その他の形態形成運動
8.3 細胞の運動:アメーバ運動と仮足
8.4 形態形成運動の実際(1):原腸形成
8.4.1 ウニの原腸形成
8.4.2 カエルの原腸形成
8.4.3 平面内細胞極性
8.4.4 ニワトリの原腸形成
8.5 形態形成運動の実際(2):神経管閉塞
8.6 マウス:遠位臓側内胚葉の移動以降の形態形成
9.器官形成:体のパーツはどうやってできる?
9.1 中胚葉の分類と中胚葉性器官の分化
9.1.1 脊索の形成
9.1.2 体節の形成
9.1.3 筋肉の形成
9.1.4 腎臓の形成
9.1.5 生殖細胞・生殖腺の形成
9.1.6 心臓と血管、血液の形成
9.2 内胚葉性器官の発生と分化
9.2.1 消化管の形成
9.2.2 肺の形成
9.2.3 肝臓の形成
9.2.4 膵臓の形成
9.3 その他の器官
9.3.1 脊椎動物の四肢
9.3.2 節足動物の肢
10.細胞分化と幹細胞、そして再生
10.1 細胞の「分化」
10.2 幹細胞
10.3 胚性幹細胞(ES細胞)
10.4 クローン技術と核の初期化について
10.5 iPS細胞(人工多能性幹細胞)
10.6 再生:細胞の脱分化と再分化
10.6.1 プラナリアの再生
10.6.2 両生類の四肢などの再生
11.再生医療:発生生物学の応用
11.1 臓器移植の現状
11.2 試験管内での細胞分化
11.2.1 膵臓内分泌細胞
11.2.2 神経系への分化
11.2.3 筋肉への分化
11.2.4 血液分化
11.3 三次元培養とオルガノイド
11.4 分化細胞の移植による細胞の成熟
11.5 キメラ胚を用いた臓器の誘導
11.6 幹細胞を用いた臓器再生の技術的な問題点
11.7 再生医療をめぐる、社会的な問題点
11.7.1 コスト
11.7.2 法律の規制
11.7.3 キメラ胚の使用に関する問題点
11.8 発生生物学の基礎と応用:最後に
参考文献
索引 (pdfファイル)
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道上 達男
みちうえ たつお
1967年 和歌山県に生まれる。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京大学助手、科学技術振興機構研究員、産業技術総合研究所主任研究員、東京大学准教授などを経て現職。専門は分子発生生物学。主な著書・訳書に『生物学入門 第3版』(共編、東京化学同人)、『キャンベル生物学 原書11版』(共同監修・翻訳、丸善出版)などがある。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しております)
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