物理学分野
物理学一般 |
編集委員・編集サポーターからのメッセージ
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編集委員・編集サポーター 左から 山本貴博、小形正男、須貝駿貴、ヨビノリたくみ、永江知文(敬称略) → 編集委員・編集サポーターのプロフィール |
編集委員:永江知文 |
21世紀も、既に20年以上が経ちました。この間の日本人のノーベル物理学賞受賞者は、様々な分野において9名にものぼっています。これまで「現代物理学」といえば、20世紀に確立した量子力学や相対性理論を指していましたが、物理学の今は、重力波の検出、ニュートリノ質量、系外惑星の発見、青色発光ダイオードの発明、宇宙の加速膨張などの新たな発見が、続々と新しい分野を切り拓いています。 |
編集委員:小形正男 |
現代では、インターネットで膨大な情報を簡単に集めることができ、AIによって人間の代わりに判断をしてくれることもできるようになりました。しかし、困難に直面したときに、それを解決し自分の進むべき道を決定するためには、自分の頭で考えたことに頼るしかありません。このことは、一見、物理とは全く関係ないように見えますが、物理学では一つ一つのことを原理原則に戻って自分の力で考えることを繰り返します。そうしたことを通して、中学校・高等学校でわからなかったこと・不明瞭だった点が、基礎法則から導き出されるという高揚が味わえます。それでも、現代の科学でわからないことは残りますが、わからないことはわからないと明確に意識することも、物理学を学ぶ・研究する過程において、とても大切なことです。 |
編集委員:山本貴博 |
突然ですが、いまあなたはルールを全く知らずに将棋の対局を見ているとしましょう。将棋盤の上を多くの駒が複雑に動き回っており、何が何だか分からない状態です。ところが、対局を注意深く眺め続けていると、それぞれの駒の動きにルールが存在していることに気づく事でしょう。実は「物理学」の探究もこれに似ています。一見、複雑で法則性がない様に見える自然現象も、よく観察していると、そこにルールを見出すことができるのです。まさに、将棋盤は自然界に対応し、駒の動きのルールが物理法則に対応します。もちろん、ルールを身につけるにはそれなりの努力と時間が必要ですが、将棋のルールを知ると将棋の対局を見るのが楽しくなるのと同じように、物理学(神様のルールブック)を知ると自然を見たり感じたりすることが楽しくなります。 |
編集サポーター:須貝駿貴 |
物理学が素敵なところの一つは、何が起こっても変わらないところだと私は思います。未曾有の災害や、世界的な流行病があったとしても、リンゴは木から落ちるのです。不変のルールを学び、それを頼りに世界を理解する術を身につけることで、激動の世の中にあっても自分の中に「物理学」という拠り所を作り、困難に立ち向かえると考えています。 |
編集サポーター:ヨビノリたくみ |
大学で学ぶ物理学は難しい。 |
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2024年11月 刊行予定 |
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