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2025年 2月の近刊
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2024年 12月の新刊/11月の新刊
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2024年 10月の新刊
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2023年 11月の新刊
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2025年 2月の近刊 (刊行時期等は変更する場合があります)
ナビゲーション 物理・情報・工学で使う数学(I)
お茶の水女子大学教授 奥村 剛 著
A5判/292頁/2色刷/定価3740円(本体3400円+税10%)/2025年2月発行
ISBN 978-4-7853-2830-6
理工系学生にとって必要な数学を、ユーザーの立場から徹底解説。
議論の筋道がわかりやすいよう「板書」風のレイアウトを採用。あわせて添えられたやさしい語り口調の説明をガイド役に読み進めれば、まるで実際の講義を聴いているかのような体験ができる。
全2巻の第1巻である本書では、「無限級数,べき級数」「複素数」「偏微分」「線形代数」「常微分方程式」「多重積分とその応用」を扱う。
【主要目次】1.無限級数,べき級数 2.複素数 3.偏微分 4.線形代数 5.常微分方程式 6.多重積分とその応用
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ナビゲーション 物理・情報・工学で使う数学(II)
お茶の水女子大学教授 奥村 剛 著
A5判/280頁/2色刷/定価3740円(本体3400円+税10%)/2025年2月発行
ISBN 978-4-7853-2831-3
理工系学生にとって必要な数学を、ユーザーの立場から徹底解説。
議論の筋道がわかりやすいよう「板書」風のレイアウトを採用。あわせて添えられたやさしい語り口調の説明をガイド役に読み進めれば、まるで実際の講義を聴いているかのような体験ができる。
全2巻の第2巻となる本書では、「ベクトル解析」「初歩的な特殊関数」「複素関数論」「フーリエ級数」「積分変換」「偏微分方程式」「微分方程式の級数解法,直交関数系」を扱う。
【主要目次】7.ベクトル解析 8.初歩的な特殊関数 9.複素関数論 10.フーリエ級数 11.積分変換 12.偏微分方程式 13.微分方程式の級数解法,直交関数系
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2024年 12月の新刊
超伝導の物理学
東京大学名誉教授 青木秀夫 著
A5判/298頁/定価4290円(本体3900円+税10%)/2024年12月1日発行
ISBN 978-4-7853-2926-6
本書は、超伝導を初めて学ぶ方はもとより、すでに知っている方にも自らの考えをまとめる縁となることを目指して出版された『物性科学入門シリーズ 超伝導入門』(2009年刊行。以下「旧版」)を、刊行から15年ほどの月日が経った間に超伝導の分野で驚くほどに様々な画期的な発展があったことを踏まえ、タイトルも一新して大幅に増補・改訂したものである。
旧版と同様、執筆姿勢としては専門家向けの詳細な総説というよりは、むしろ概念の面白さを、ある意味で入門書的に分かりやすく解説することを旨とした。
本書の前半では、従来型の(低温)超伝導に対するスタンダードなBCS理論を解説し、後半では、銅酸化物高温超伝導を始めとする、より革新的な世界を紹介した。この15年間の最新にわたる新展開としては、物質としては、水素系における室温に近い超伝導や、グラフェンにおける超伝導、さらに銅系・鉄系に続くニッケル化合物超伝導体などを解説し、また、非平衡における超伝導としてヒッグス・モードなども解説した。改訂は、旧版では十分触れられなかった事柄、例えば、2次元系におけるBKT転移、BCS-BECクロスオーバーなどにも及ぶ。
また、著者自身の興味として、平坦バンド超伝導、多バンド超伝導体におけるFeshbach共鳴などのトピックスも、将来性を期して頁数が割かれている。コラムも息抜きとして充実させた。これらを含めて全体にブラッシュアップさせるとともに、新展開は無関連に発展したのではなく互いに絡み合っていることも強調した。
【主要目次】1.超伝導とは何か 2.統計力学の復習と超伝導の現象論 3.BCS理論 4.高温超伝導 5.電子相関と超伝導 6.鉄系超伝導体とニッケル化合物超伝導体 7.様々な物質における超伝導 8.いくつかの話題 9.非平衡下の超伝導 −ヒッグス・モード− 10.超流動と量子ホール効果
11.超伝導の課題と展望
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2024年 11月の新刊
熱力学講義
コーネル大学名誉教授 Benjamin Widom,
岡山大学教授 甲賀研一郎 共著
A5判/182頁/定価2530円(本体2300円+税10%)/2024年11月5日発行
ISBN 978-4-7853-2829-0
熱力学の多種多様な応用を学ぶことよりも、熱力学から結論できることとそうでないことを峻別しながら、重要な具体的問題に対して、熱力学から導かれる法則を示すことに重きを置いた一冊。
講義の予習や復習、あるいは独学にも役立つ「読める」テキスト。
また本書には数多くのユニークな問題が収められており、これらを通して、読者は熱力学の原理を会得し、具体的問題への理解を深めることができるようになるだろう。
【主要目次】1.熱力学第一法則 2.熱力学第二法則 3.自由エネルギー 4.相平衡 5.希薄系 6.熱力学第三法則
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物理学レクチャーコース
素粒子物理学
信州大学教授 川村嘉春 著
A5判/362頁/定価4070円(本体3700円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-2415-5
物理学の醍醐味のーつは、物理法則が美しく彩られた数式の形で表されることである。本書は、「相互作用」と「対称性」に着目して、3つの相互作用(電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用)を軸に、対称性を通奏低音のようなバックグラウンドにして、「素粒子の標準模型」を理解することを目標に据えた。
標準模型の基本数式を理解するためには、「テンソル解析」「群論」という数学と「場の量子論」という物理学が必要になる。これまであまり馴染みのない数式や表現に戸惑うかもしれないが、本格的な専門書や論文を読むための踏み台となるような内容と解説に心掛けたので、そのモヤモヤした気持ちをグッと堪えて、とりあえず受け入れて読み進めてほしい。その後で、気になった数式に戻って、専門書なども参考にしながら、自分で導出してみたり、その意味するところをあれこれ考えてみるとよいだろう。
【主要目次】1.素粒子の世界 2.特殊相対性理論 3.量子力学 4.場の量子論 〜自由場〜 5.場の量子論 〜相互作用〜 6.量子電磁気学 7.対称性と対称性の自発的破れ 8.ゲージ理論 9.量子色力学 10.電弱理論 11.素粒子の標準模型 12.素粒子と宇宙 付録A.標準模型を超えて 付録B.超弦理論 付録C.量子異常とその周辺
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半導体物理学
九州大学名誉教授 中山正敏・
東京大学名誉教授 塚田 捷・
筑波大学名誉教授 名取研二・
電気通信大学名誉教授 名取晃子・
東北大学名誉教授 齋藤理一郎・
東京大学名誉教授 福山秀敏 共著
A5判上製/566頁/定価9680円(本体8800円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-2927-3
半導体をテーマとする多くの教科書では十分に扱われることの少ない、半導体の「物理」の基礎をていねいに記述し、さらに、半導体物理の研究の最前線までを紹介することを目的とした本格的な書。
『「半導体とは何か?」について学習するなかで,現代物理学の基本とその基礎の上に成立する半導体デバイスの本質に触れ,半導体の科学と技術のさらなる飛躍への意欲を抱いていただけるとしたら,著者一同のこの上ない幸せである.』 (本書「まえがき」より)
【主要目次】1.序論−半導体とは 2.電子状態と量子力学 3.結晶格子と格子力学 4.金属・半導体・絶縁体の電子論 5.電子の輸送現象 6.半導体の分光物性 7.半導体デバイスの物理 8.2次元電子と2次元物質 9.半導体研究の新展開「広がる半導体の世界」 エピローグ
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無機化学(改訂版)−基礎から学ぶ元素の世界−
上智大学教授 長尾宏隆
福島大学教授 大山 大 共著
B5判/208頁/2色刷/定価3080円(本体2800円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-3530-4
基本概念に基づいて、無機化合物の構造および反応から、元素各論までを簡潔に解説した入門教科書の改訂版。
この10年の無機化学の進捗状況を鑑みて全体をブラッシュアップするとともに、読者からのリクエストに応えて核反応などを加筆、また多くのコラムを刷新、側注記事も大幅に増やして最新の話題を提供、現代の無機化学を学ぶためによりふさわしい一冊となっている。
全部で190問に及ぶよく吟味された各章末問題にはていねいな解答もついており、講義テキストとしてだけでなく、大学1,2年生や高専生の自習用教科書・参考書としても役立つ。
【主要目次】1.無機化学を学ぶために 2.原子の構造 3.電子配置と元素の周期性 4.化学結合の基礎概念 5.分子の形と結合理論 6.無機化合物の反応 7.分子の対称性と結晶構造 8.水素および酸素 9.s-ブロック元素 −1,2族元素− 10.p-ブロック元素(1)−13,14族元素− 11.p-ブロック元素(2)−15〜18族元素− 12.d-およびf-ブロック元素 −遷移元素− 13.金属錯体化学 14.生物無機化学
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スッキリわかる 化学工学
鹿児島大学教授 二井 晋 編著
小林敬幸・向井康人・橋爪 進・衣笠 巧 執筆
B5判/152頁/定価2640円(本体2400円+税10%)/2024年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-3529-8
「保存則」「平衡」「速度論」。これら物理化学の基礎が、反応、移動現象から制御に至るまで、化学工学というきわめて広い応用分野を有する学問を背骨のように貫いている。
本書は、大学・高専の教育・研究の最前線で活躍する著者らにより編まれた、化学工学の入門教科書である。初めて化学工学を学ぶ読者が、その本質を最短距離で適確に、無理なく自然に身に付けられるよう、そしてその先に広がる現代社会における様々な課題に思いを馳せることができるよう、精選されたテーマについて平易かつ丁寧に解説されている。
【主要目次】1.化学工学とは 2.熱・物質・運動量の移動現象と流束 3.伝熱 4.流動 5.反応工学入門 6.蒸留 7.ガス吸収 8.流体からの粒子分離 9.プロセス制御
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2024年 10月の新刊
手を動かしてまなぶ 基礎数学
東京電機大学准教授 富川祥宗 著
A5判/368頁/2色刷/定価3190円(本体2900円+税10%)/2024年10月30日発行
ISBN 978-4-7853-1604-4
★ 「手を動かしてまなぶ」シリーズの土台を最短コースで ★
「高校数学なんてすっかり忘れてしまった!」、「職場でデータサイエンスが必要になったけど、肝心の数学でつまずいてしまう」──そんな大学生や新社会人に贈る独習書。
本書1冊で数学の基礎を固めて、スムーズに「微分積分」「線形代数」「確率統計」に進もう。反復練習を意識した計算問題をドリル式に多数掲載!
◆本書の特徴◆
● 下記の単元を整理して1冊にまとめ、理系に必要な基礎数学の総復習本としての利便性を高めた。
・現行の高校数学の中から理工系で頻繁に使われる単元(新学習指導要領を参考に)
・「手を動かしてまなぶ」シリーズを読み解く上で欠かせない暗黙知の事項や基礎となる単元
・SPI・資格試験やデータサイエンスに強く関連する基礎数学の単元および問題
● 全体のあらすじとシリーズ各巻とのつながりを見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。
● 本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した(後日公開予定)。
● 独学でも読めるように、節末問題の丁寧で詳細な解答を無料でダウンロードできるようにした(後日公開予定)。自習学習に役立ててほしい。
● 数学の教科書・専門書で頻出するギリシャ文字について「読みかた・書きかた」を見返しにまとめた。
● 本文の補足資料をサポート情報で公開した(後日公開予定)。
【主要目次】1.論理と式 2.漸化式と方程式 3.微分と積分 4.ベクトルと行列 5.確率と統計
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量子力学選書
量子と情報
東京工業大学名誉教授 細谷曉夫 著
A5判上製/288頁/定価4180円(本体3800円+税10%)/2024年10月25日発行
ISBN 978-4-7853-2515-2
21世紀は、量子力学の基本原理を利用した情報技術の世紀ともいえる。本書では、その基本原理がどのように活用されているかを具体的に見ていきながら、基礎科学としての量子力学と情報科学の関係を解説した。
量子情報の中核となるのは、量子測定理論である。そこで、量子力学の基本からはじめて、古典情報理論をお手本に量子測定理論を展開していくという構成とした。その後は、トピカルな話題であるエンタングルメントと弱値を取り上げ、最後に量子計算の概略を解説する。
量子情報に興味がある方へ向けた入門書として、じっくりと取り組んでいただきたい1冊である。
【主要目次】1.粒子と波動 2.量子力学の公理 3.混合状態 4.古典情報理論 5.熱力学のエントロピー 6.量子情報エントロピー 7.量子測定理論 8.量子測定理論の応用 9.量子エンタングルメント 10.弱値 11.量子計算の基礎(I) 12.量子計算の基礎(II) 13.ショアによる素因数分解のための量子アルゴリズム
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メディカルスタッフのための 生物学
東京大学教授・国際生物学オリンピック日本委員会委員長 道上達男 著
B5判/202頁/4色刷/定価3190円(本体2900円+税10%)/2024年10月20日発行
ISBN 978-4-7853-5247-9
本書は、『メディカルスタッフのための生物学』というタイトルのとおり、医療・看護系の学生が基本的な生物学の知識を効率的に学ぶことができるように配慮した。内容も、ヒトのからだの構造の基本と、それを理解するための、大学・専門学校での教養課程で履修するレベルの基礎知識を記載した。またコラムを随所に配置し、本文に関連する病気などの紹介も多く含めた。
医療・看護系の学生には、医師が診断するというほどではないにしろ、「こういうときは○○すべき」といったことを理解し、それを患者に伝えることができるような人になってほしい。現在、インターネットやスマートフォンの普及によって世の中に情報があふれる中、結局大事なのは、それぞれの人が情報という名の素材をいかにうまく料理するかであり、そしてそれはメディカルスタッフに より強く求められるだろう。そのことをスキルとして身につける上で、ぜひ本書を役立てていただければ幸いである。
【主要目次】 第I部 「人間を知る」ための基礎知識 1.細胞とその機能 2.遺伝子とDNA 3.タンパク質と代謝 第II部 人間を知る 4.体の構造と機能の基礎 5.消化器系 6.呼吸器系・循環器系 7.泌尿器系 8.筋肉・骨格系 9.免疫系 10.内分泌系 11.神経と感覚器 12.生殖と発生 第III部 人間と社会 13.バイオテクノロジー 14.薬学・医学 15.生物多様性と生態学 −自然と人間の関わり−
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新・生命科学シリーズ
植物の生態(改訂版)
−生理機能を中心に−
東京大学名誉教授 寺島一郎 著
A5判/288頁/2色刷/定価3300円(本体3000円+税10%)/2024年10月5日発行
ISBN 978-4-7853-5877-8
生態学の発展はとどまるところを知らない。地球環境や生物多様性などさまざまな課題に多くの研究者が挑み、分子生物学や情報科学を駆使した成果があげられている。研究前線に立とうとする学生や大学院生に、生態系機能の基礎となる一次生産者=植物の生理生態も学んでほしいと願い、2013年に植物生理生態学の基本的な教科書として本書初版を上梓した。
今回の改訂版では、必要な修正を施すとともに、基本的な記述を充実させ、植物生態学、植物生理学、植物分子生物学を学ぶ学生にとってより一層役立つ書籍となった。なお、発展的な内容は「電子補遺」としてWebページに掲載しており、本書とあわせて通読すれば、さらに各分野の専門書を読む力をつけることができるであろう。
【主要目次】1.はじめに:生態学とはどういう学問なのだろうか 2.生物の環境適応 3.陸上植物の進化 4.植物の特徴:個体,細胞,組織と器官 5.植物と水 6.植物の光環境と光吸収 7.光合成のあらまし 8.光合成の生理生態学 9.呼吸と転流 10.無機栄養の獲得 11.成長と分配 12.陸域生態系の生態学
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2024年 9月の新刊
理論物理のための 現代幾何学
−多様体・リーマン幾何学・リー群の大域的構造−
岡山大学教授 秦泉寺雅夫 著
A5判上製/384頁/定価5280円(本体4800円+税10%)/2024年9月25日発行
ISBN 978-4-7853-1606-8
一般相対論におけるリーマン幾何学や、物性理論におけるトポロジーなどをはじめ、理論物理では数学科で学ばれるような現代幾何学の概念が広く用いられる。本書では、理論物理を志向する読者を主な対象に、現代幾何学で最も基本的な概念である「多様体」とその性質を中心に解説する。
物理学科の出身でありながら、現在は数学を生業とする著者自身の学生時代の経験を織り交ぜつつ、読者へ語りかけるようにわかりやすく述べられている。多様体の基本事項を「抽象的な一般論」よりも「具体的な使われ方」に重きを置いて解説したのち、多様体のトポロジー、リーマン幾何学、リー群の大域的構造と、多彩に話題が展開されてゆく。
第1章では準備として「一般位相」を扱い、物理と数学がそれぞれ何を大事にしているのかの違いについても述べた。また、ベクトル空間の双対やテンソル積といった線形代数の発展的内容に慣れていない読者のために、必要な定義などを最終章に短くまとめた。
イメージをつかむ・理解を助けるための図を多数収録。物理学科の学生のみならず、数学として多様体を学びたいかたにもおすすめしたい書籍。
【主要目次】1.一般位相:直観を論理に乗せる作業 2.多様体 3.多様体のトポロジー 4.リーマン幾何学と一般相対論 5.リー群の大域的構造とリー環 6.附録:線形代数についての補足
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物理学レクチャーコース
量子力学入門
神戸大学教授 伏屋雄紀 著
A5判/2色刷/256頁/定価2860円(本体2600円+税10%)/2024年10月1日発行
ISBN 978-4-7853-2414-8
本書では、量子力学の入門書として、その魅力や面白さを伝えることを第一に考えた。量子力学の面白さは何といっても、その謎解きの物語にあり、直感とは相容れない不思議な現象の数々を先人たちが一つずつ解き明かしていく様を見ることは、どんな推理小説にも負けない、最高の知的エンターテインメントといえよう。
さらに、その謎解きの物語を通して、先人たちの創意工夫を学ぶことにも注力した。標準的な量子力学のテキストは、量子力学に関する知識を速やかに吸収し、学んだことを様々な問題に応用できる人材を養成するには適しているかも知れない。しかし、既存の概念を覆し、新しい概念を生み出すような創造的な仕事を成し遂げるための訓練という観点からは、歴史的な経緯に沿って学ぶというアプローチも効果的と考えた。したがって本書は、量子力学の初学者はもとより、すでに一通り学んだことのある方々にとっても、きっと新たな視点を提供できるであろう。
【主要目次】1.量子の誕生 2.前期量子論 3.量子力学の誕生 〜行列力学〜 4.量子力学の展開 〜波動力学〜 5.量子力学の深化 〜確率解釈と不確定性原理〜 6.スピンと排他原理から原子の構造へ 7.相対論的量子力学
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2024年 7月の新刊
手を動かしてまなぶ 群論
津田塾大学准教授 原 隆 著
A5判/400頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/2024年7月1日発行
ISBN 978-4-7853-1603-7
★ がんばる初学者・独学者を全力応援! ★
新進気鋭の若手数学者が贈る、群論の壮大な物語。
群の例や例題を豊富に用意し、具体的な群の計算を通じて、抽象的な概念を手を動かしながら吸収できるようにした。本書にはいろいろな“顔”を持つ群が登場するが、それらの群を単に教科書的に羅列するだけでなく、現代数学のどのような場面で活用されるかについても言及した。群の世界はこれほどまでに広く豊饒だったのかと、その射程に驚かざるを得ないだろう。さらに、関連する話題や数学者の話を「よりみち」や「コラム」に添えた。
群の“迷宮”へと誘い込む最強の独学本が今ここに──。
◆本書の特徴◆
● 全本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した(後日公開予定)。self-contained でスムーズに読み進めることができる。
● 全体のあらすじが見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。
● 2面体群、4元数群、自由群のような多くの教科書に現れる群を取り上げる際、代数学に限らず数学のさまざまな場面で群の概念が立ち現れるということを読者に身近に感じていただけるよう、その背景も含めて解説した。
● 初等整数論(整数論の基礎事項、とくに合同式)を冒頭の章に配置し、初等整数論のテキストとしても独立に使用できる構成とした。
● 節末問題の解答について、丁寧で詳細な解答を無料でダウンロードできるようにした(後日公開予定)。自習学習に役立ててほしい。
● 数学の専門書でしばしば登場するドイツ文字について「ドイツ文字の一覧」(フラクトゥーア体と筆記体)を見返しに掲載した。
→ ◆群論で使う初等整数論の内容について、記述を充実させた4つの理由◆
【主要目次】1.整数とその性質 2.群と準同型写像 3.群の剰余類分割と準同型定理 4.群の作用と軌道分解 5.有限群の構造
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2024年 3月の新刊
複素解析 − 一変数・多変数の関数 −
福島大学名誉教授 相原義弘・
東京大学名誉教授・東京工業大学名誉教授 野口潤次郎 共著
A5判/400頁/定価5940円(本体5400円+税10%)/2024年3月25日発行
ISBN 978-4-7853-1605-1
一変数関数論の基礎から多変数関数論入門までを、透徹した筆致で簡潔明瞭に解説する、新たな複素解析(関数論)の入門書が登場。
その理論の美しさで多くの人々を魅了する複素解析。現在 理工学分野の基礎として広く学ばれている一変数関数論の諸結果は、概ねA.L.コーシー(1789-1857)の時代から19世紀末までに得られた成果である。多変数関数論と呼ばれる分野が大きく進展したのは20世紀中葉であり、岡潔(1901-1978)による「連接定理」がその基礎をなす。その成果は数学内に留まらず、今は科学の諸分野で深く使われている。
変数が2以上になることによる理論的困難さの増加は著しく、岡の仕事から半世紀以上が経過したが、一変数から多変数の理論までを基礎から展開する複素解析の本格的教科書は、これまであまり出版されてこなかった。しかし近年の研究で、多変数関数論の諸結果の証明の簡明化が進み、多変数関数論の入門までを一変数の理論と同じレベルで記述することが可能となり、本書が実現した。本書は、いわば“コーシーから岡潔まで”をひとつとして捉えた、画期的な複素解析の入門書である。
内容としては、実数の性質(公理)から説き起こしてユークリッド空間、複素数を定義し、三角関数や円周率も実数の公理にもとづき定義する。つづいて、コーシーの積分定理、一次変換、留数定理、解析接続、楕円関数、リーマンの写像定理、ピカールの定理などの一変数関数論の基礎を経て、基本的な岡の第1連接定理、上空移行の原理、近似問題、補間問題、クザン問題、そして岡原理までを系統的に完全証明付きで解説する。
【主要目次】1.ユークリッド空間と複素数 2.正則関数 3.有理型関数 4.解析接続 5.正則写像 6.多変数正則関数 7.連接層と上空移行の原理 8.正則領域
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2024年 2月の新刊
ライブ感あふれる 線形代数講義
大阪大学名誉教授 宇野勝博 著
A5判/208頁/2色刷/定価2640円(本体2400円+税10%)/2024年2月25日発行
ISBN 978-4-7853-1601-3
「ですます調」の記述により、学生が抵抗なく取り組めるよう配慮された、通年講義向けテキスト。親しみやすい語り口が、実際に講義を聴いているかのような気分へと誘う。
また「具体的な状況での解説」に重きを置きながら、とくにデータサイエンスなどへの指向を意識した学習内容の意味づけ、動機づけを巧みに織り込んで、学生のモチベーションを高く保つよう工夫を凝らした。
【主要目次】第I部 数ベクトルと行列 1.線形代数と行列 2.行列式 3.行列式の性質 4.連立1次方程式と掃き出し法 第II部 ベクトル空間と線形写像 5.ベクトル空間 6.線形写像 7.固有値とその応用 8.直交変換と対称行列
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2023年 11月の新刊
基本群と被覆空間
東京理科大学教授 佐藤隆夫 著
A5判/314頁/定価4180円(本体3800円+税10%)/2023年11月10日発行
ISBN 978-4-7853-1602-0
位相幾何学(トポロジー)のなかでも、「基本群」とその延長線上にある「被覆空間」の理論を詳しく解説する。講義やセミナーでの使用を念頭に、具体例や背景を重視して、できる限り丁寧な説明に徹した。幾何学、トポロジーをこころざす学生にすすめたい、待望の入門書。
【本書の特徴】
● 円周の基本群の計算やザイフェルト‐ファン・カンペンの定理は、証明が短く簡明に記述できるものを採用した。
● 被覆空間の定義は、全空間、底空間ともに連結性やハウスドルフ性などを一概に仮定せず、定理ごとに本質的な条件は何かを意識してもらえるよう、都度必要な条件を挙げる形をとった。
● 真性不連続作用と、その軌道空間がハウスドルフになるための十分条件、モノドロミー作用を用いた有限被覆空間の分類について詳しく述べた。
● 具体例を用いて、トーラスの被覆空間の同値類をすべて与えた。
● 用語・記号の統一もかねて、予備知識となる位相空間論と群論の基礎事項について前半で概説を行った。読み進める中で、必要に応じて内容を確認・参照することができる。
● 最終章の第6章では、基本群と被覆空間の応用として、和書での扱いが少ない、組みひも群と配置空間について、入門的内容を解説した。
【主要目次】1.位相空間論 2.群 3.いろいろな位相空間 4.基本群 5.被覆空間 6.組みひも群
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物理学レクチャーコース 熱力学
放送大学教授 岸根順一郎 著
A5判/338頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/2023年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-2412-4
物理学では、自然現象を「保存の法則」と「変化の法則」という2段構えで捉えるのが基本である。本書では、熱力学における保存の法則が「エネルギー保存則」(熱力学第1法則)であり、「変化の法則」に対応するのが「エントロピーの法則」(熱力学第2法則)であるという立場を明確にし、特に熱力学がマクロな力学を土台とする理論体系である点を強調した。
また、熱力学の最大の難所ともいわれる「エントロピー」については、エリオット・リーブとヤコブ・イングヴァソンによって1999年に提唱された考え方をわかりやすく噛み砕いて解説した。これは、「ある平衡状態から別の平衡状態への断熱遷移が可能か否か」という観点で2つの平衡状態を比較し、この比較に用いる数値が「エントロピー」であるという考え方である。この考え方を通してエントロピーの意味が明確になり、あいまいになりがちな熱力学の理解が明瞭になる。
緻密な論理展開の雰囲気は極力避け、熱力学の本質をできるだけわかりやすく“料理し直した”本書が、これからの熱力学の教育と学びに役立てば嬉しい限りである。
【主要目次】1.マクロな見方 2.マクロな仕事 3.熱力学座標 4.断熱と透熱 5.エントロピー 6.エントロピー増大則 7.温度と圧力 8.熱力学の基本式 9.サイクル過程 10.いろいろな物質 11.熱力学ポテンシャル 12.熱力学ポテンシャルの応用 13.物質の相
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物理学レクチャーコース 相対性理論
九州大学名誉教授 河辺哲次 著
A5判/280頁/定価3300円(本体3000円+税10%)/2023年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-2413-1
本書で扱う相対性理論は、アインシュタインが1905年に提唱した「特殊相対性理論」である。この理論のもつ「時間と空間」(時空)の概念から、「同時刻の相対性」「時計の遅れ」「ローレンツ収縮」などの一見『非常識的な現象』が導かれる。しかしながら、これらはすべて、私たちが素朴に信じている(ガリレイの相対性原理に基づく)ニュートン力学の時空概念を、アインシュタインの「光速度不変の原理」に基づいて見直せば、ごく自然に導かれる『常識的な現象』なのである。本書では、これらのことを様々な例を用いて解説すると共に、相対論的に拡張された電磁気学と力学の基礎方程式を、関連した諸問題に適用して解く方法を解説した。
また、相対性理論の数学的な構造を学ぶときに必要になる、共変ベクトルや反変ベクトル、テンソルなどの考え方を豊富な図を用いてやさしく解説し、あわせて計算過程を詳しく示すことによって、ベクトルやテンソルの具体的な計算方法とそれらの効用がわかるようにした。
さらに、相対性理論の書籍では簡素な説明になることも多い「高エネルギー粒子の運動状態」についても詳しく解説した。
このような多岐にわたる内容を踏まえることにより、読者が相対性理論の「基礎と応用」を正しく理解できるようになることを本書の目的としている。同時に、本書を通じて、特殊相対性理論のもつ時空構造の深遠さや論理構造の美しさも実感できるようになれば幸いである。
【主要目次】1.はじめに 2.特殊相対性理論 3.ローレンツ変換 4.ローレンツ変換の「見える化」 5.相対性理論に基づく諸現象 6.相対性理論に必要な数学ツール 7.相対論的な電磁気学 8.相対論的な電磁気学に基づく諸現象 9.相対論的な力学 10.相対論的な力学に基づく諸現象
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医療・看護系のための やさしく学べる化学
北里大学教授 野島高彦 著
B5判/208頁/2色刷/定価2640円(本体2400円+税10%)/2023年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-3528-1
医療技術者や看護師を目指す大学・短大・専門学校生を対象とした、半期用教科書。高校化学の内容を中心とした入門書であり、化学が苦手であっても取り組みやすいよう、豊富なイラストを用いて、やさしく丁寧に解説。また、濃度などの計算が必要な箇所には、「例題+考え方」を導入し、初心者でも安心して理解できるよう配慮した。
化学を“やさしく”(易しく・優しく)学べるよう工夫された、温もりのあるテキストである。
【主要目次】1.この世界は粒子の集まりでできている 2.粒子はどのように集まっているのか 3.粒子の量をどのように測るのか? 4.濃度をどのように測るのか? 5.熱と反応の速さ,反応の向き 6.物質の三態変化 7.水溶液とコロイド 8.酸,塩基,pH 9.酸化と還元 10.有機化合物の世界 11.官能基で見分ける有機化合物の性質 12.有機化合物の反応 13.私たちの身体をつくる有機化合物 14.人間が開発した高分子
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化学の指針シリーズ 物性化学 −分子性物質の理解のために−
東京大学名誉教授 菅原 正 著
A5判/276頁/定価3520円(本体3200円+税10%)/2023年11月20日発行
ISBN 978-4-7853-3229-7
ある物質が、特徴的な物性を表すのはなぜか。その物性発現の仕組みを解く鍵は、「電子」が握っている。
原子内および分子内の電子構造、外的刺激に対して電子がどのように応答するかなど、「電子の振舞い」を詳細に追いながら、光物性、導電性、磁性といった物性発現の基礎と応用、将来の展望をていねいに解説。図版を多用した豊富な実例、広範な話題を取り上げた数多くのColumnとあいまって、物性化学という分野の魅力をあますところなく伝える、画期的かつ本格的な物性化学の教科書・参考書である。
【主要目次】1.日常出会う物性現象 2.物性を導く電子構造 −ヒュッケル分子軌道法による理解− 3.$\pi$ 電子系のトポロジーと物性 4.光と分子の相互作用 5.光誘起の物性現象 6.導電性を示す物質 7.導電性の展開と応用 8.磁性の基礎 9.磁性の展開と応用
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新しい教養のための 生物学(改訂版)
東京大学名誉教授 赤坂甲治 著
B5判/176頁/3色刷/定価2640円(本体2400円+税10%)/2023年11月15日発行
ISBN 978-4-7853-5246-2
本書は2017年の初版刊行以来、幸いにも多くの大学などで教科書として採用されてきた。
2023年の改訂版では、次世代シーケンサーや、再生医療で活躍する間葉系幹細胞など、めざましく進歩するバイオテクノロジーを随所に記載した。また、呼吸と光合成、免疫、神経の興奮伝達、生物多様性、進化のしくみの内容を充実させた。
本書の内容をより深く理解できるように、著者による講義動画をYouTubeで公開した。
【主要目次】1.生体を構成する物質 2.タンパク質の立体構造と機能 3.細胞の構造 4.酵素 5.代謝 6.さまざまな生命活動にかかわるタンパク質 7.細胞分裂と細胞周期 8.遺伝子 9.遺伝子操作 10.生殖 11.発生 12.恒常性 13.環境応答 14.生命を支える地球環境 15.生物の系統分類と進化
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食虫植物 −多様性と進化−
基礎生物学研究所教授 長谷部光泰 著
B5判/362頁/4色刷/定価6930円(本体6300円+税10%)/2023年11月25日発行
ISBN 978-4-7853-5876-1
食虫植物は植物学のフロンティアである。捕虫葉形態形成のように、普通の植物ではわからなかった植物発生の新しい仕組みの発見、あるいは、活動電位のように陸上植物全体に関わるけれども他の植物ではうまく解明できなかった普遍的な現象を解明できる可能性を持っている。それ故、多くの研究が行われ、さまざまな仮説が提唱されている。近い将来、食虫植物だけに留まらない生物学や進化学の全体に影響を与えるような驚きの発見が期待されているのである。
本書は長年、食虫植物に魅せられた著者が、膨大な野外調査と豊富な写真を使って食虫植物の分類や生態などをまとめ上げたものである。ウツボカズラ、ハエトリソウ、ムジナモなど、世界中を歩き廻って集めた2000枚以上の写真と図によって食虫植物の魅力と不思議を存分に紹介し、あわせて図の説明と本文によって、食虫植物の基礎から最新研究までを網羅して紹介した。
食虫植物に興味をもたれる学生から研究者、一般の植物愛好家の方々にも広く読んでいただきたい。
【主要目次】1.食虫植物の定義と系統分類 2.イネ目の食虫植物 3.カタバミ目の食虫植物 4.ナデシコ目の食虫植物 5.ツツジ目の食虫植物 6.シソ目の食虫植物 7.食虫植物の進化
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2023年 10月の新刊
数学のとびら 関数解析 −基本と考え方−
芝浦工業大学教授 竹内慎吾 著
A5判/304頁/定価3520円(本体3200円+税10%)/2023年10月10日発行
ISBN 978-4-7853-1210-7
関数解析の基本を、線形代数や微分積分の復習もしながら学べるように解説。バナッハ空間、ヒルベルト空間、線形作用素の性質を理解することを主軸として、できる限り丁寧な説明を心掛けた。とくに、具体的な例と抽象的な空間とがつながっていない学生が意外に多いと感じ、通常なら「当たり前」として省略されている内容も冗長をいとわず述べた。
本書の大きな特徴のひとつは、関数解析の考え方自体を学ぶには「ルベーグ積分」の知識は必ずしも必要ないと考え、ルベーグ積分を用いる話題を最終章(第7章)にいっさいあと回しにしたことである。第6章までの内容は、ルベーグ積分の知識がない読者でも安心して読むことができる。
第7章では、微分方程式の境界値問題への応用を見据えて、ルベーグ空間とソボレフ空間について解説した。
【主要目次】1.基本的な不等式 2.完備距離空間 3.ノルム空間とバナッハ空間 4.線形作用素と線形汎関数 5.内積空間とヒルベルト空間 6.ルベーグ積分のまとめ 7.ルベーグ空間とソボレフ空間
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2023年 9月の新刊
手を動かしてまなぶ 曲線と曲面
関西大学教授 藤岡 敦 著
A5判/332頁/定価3520円(本体3200円+税10%)/2023年9月10日発行
ISBN 978-4-7853-1598-6
★ がんばる初学者・独学者を全力応援! ★
基礎の基礎からガウスの驚異の定理を経て、ガウス-ボンネの定理に至るまでの道筋を明快に解説。著者の長年にわたる講義経験を基に、かゆいところに手が届くように心がけた。
議論の要となる常・偏微分方程式の理論(解の存在定理など)の必要事項についても、本書中で改めて丁寧に述べた。発展的項目として、変分問題と極小曲面について独立した章を設けた。
真っ先に手に取りたい「超」入門書。
【本書の特徴】
● 全体のあらすじが見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。
● 曲線・曲面論の必須項目を自己完結した構成で1冊に凝縮。
● 内容はスタンダードな項目を厳選し、具体的でやさしい解説に徹した。
● 本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した(近日公開予定)。
● 数学書で頻出する「アルファベットの筆記体・花文字」を見返しに一覧でまとめた。
● 節末問題の解答について、丁寧で詳細な解答を無料でダウンロードできるようにした(近日公開予定)。自習学習に役立ててほしい。
【主要目次】1.曲線の定義と長さ 2.平面曲線 3.空間曲線 4.曲面の定義とさまざまな曲率 5.曲面論の基本定理と驚異の定理 6.ガウス-ボンネの定理 7.変分問題と極小曲面
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2023年 8月の新刊
関数解析の基礎
名古屋大学教授 吉田伸生 著
A5判/332頁/定価4180円(本体3800円+税10%)/2023年8月25日発行
ISBN 978-4-7853-1599-3
現代数学の視点から標準的内容を解説した関数解析の本格的入門書。初学者にとって理解しやすい一方、専門家までもが目を見張る水準まで定式化の美しさ、証明の切れ味を磨きぬくという著者の精神が貫かれている。証明法や具体例については、下記のような特色をもつ。多数の練習問題(問)も収録。
【本書の特徴】
● 定理や命題は可能な限り自然で一般的仮定のもとで証明した。
● 具体例をできるだけ多く取り入れ、それらを通じ、理論の有用性を実感できるように工夫した。
● 一様有界性原理、開写像定理、閉グラフ定理(「関数解析三大定理」)に対し、近年、ベールの範疇定理を経由しない初等的・直接的証明法が発見された。本書ではこの新しい証明を採用した。
● 関数解析の手法は解析学の様々な分野に応用される。例えば、複素関数論への応用としてハーディ空間、ベルグマン空間を紹介した。また、偏微分方程式への応用としてディリクレ問題に一節を設けた他、バナッハ・アラオグルの定理の応用例として非線形偏微分方程式にも言及した。
● 20世紀後半の数学の中でも屈指の重要結果であるアティヤ・シンガーの指数定理のひな形ともなったテープリッツの指数定理について最終節で詳しく述べた。
● 付録にルベーグ積分摘要を設けることにより、ルベーグ積分未習読者でも既習読者と遜色なく学習が進められるよう配慮した。
【主要目次】0.序 1.バナッハ空間とヒルベルト空間 2.有界作用素 3.共役空間 4.閉作用素 5.一様有界性原理・開写像定理・閉グラフ定理 6.弱位相・汎弱位相 7.レゾルベントとスペクトル 8.フレドホルム作用素 付録A.集合・線形代数・距離空間 付録B.ルベーグ積分論摘要 付録C.問の略解
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ルベーグ積分リアル入門 −理論構造を追跡する−
東京電機大学准教授 橋秀慈 著
A5判/284頁/定価3520円(本体3200円+税10%)/2023年8月31日発行
ISBN 978-4-7853-1600-6
「どうか一人でも多くの学生がルベーグ積分の理解をあきらめずに済むように」との願いを込めて執筆された著者渾身の一冊。
本書ではこの思いを実現するために、抽象度の高いルベーグ積分の「完成された理論を展開」していくのではなく、理論を「抽象化していく過程を追跡」していくこととした。
つまり具体的なことがらから考えはじめ、それがどのような背景のもとで、どのような目的をもって理論化・抽象化され、ルベーグ積分論にまでいたるのかを読者とともに考え、理解していくことを目標とした。
すべての数学科学生に届けたい一書。
【主要目次】第I部 ルベーグ測度 1.ルベーグ積分の基本発想 2.ルベーグ外測度 3.ルベーグ可測集合 4.ボレル集合族 第II部 可測関数 5.単関数 6.可測関数 7.可測関数の連続性 第III部 ルベーグ積分 8.ルベーグ積分 9.関数列の積分 10.微分と積分の関係 11.ルベーグ重積分 第IV部 抽象的な測度空間 12.測度空間 13.加法的集合関数のルベーグ分解 14.直積測度 第V部 ルベーグ積分の応用 15.$L^p$ 空間と $L^{\infty}$ 空間 16.フーリエ変換
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理工系学生のための 量子力学・統計力学入門
法政大学教授 小鍋 哲 著
A5判/226頁/定価2640円(本体2400円+税10%)/2023年7月30日発行
ISBN 978-4-7853-2279-3
理工系学部の多くの学科では、各分野の応用に進む前に、量子力学と統計力学の基礎を一つの講義で学ぶことが一般的である。しかし、これらの内容が1冊にまとまった基礎的なテキストは多くない。
そこで本書は、物理学を専門としない学生が量子力学と統計力学の基礎を半期で効率的に学べることを目指し、量子力学や統計力学を応用するために必要十分な内容を丁寧に解説した。量子力学と統計力学がスムーズにつながっているため、両者の結びつきを感じながら学習することができるだろう。
またコラムでは、学んだ内容の応用について紹介した。日常生活のあらゆるところで量子力学や統計力学の技術が応用されていることを実感できるので、勉強するためのモチベーションになること間違いなし。
【主要目次】1.量子力学はなぜ必要か? 2.シュレーディンガー方程式と波動関数 3.物理量の期待値と測定値 4.シュレーディンガー方程式を解く(I)〜井戸型ポテンシャル〜 5.シュレーディンガー方程式を解く(II)〜調和振動子型ポテンシャル〜 6.シュレーディンガー方程式を解く(III)〜散乱問題〜 7.量子力学の基礎概念 8.統計力学はなぜ必要か? 9.孤立系の統計力学 〜ミクロカノニカル分布の方法〜 10.閉鎖系の統計力学 〜カノニカル分布の方法〜 11.開放系の統計力学 〜グランドカノニカル分布の方法〜 12.量子統計の基礎 13.量子統計の応用
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新・生命科学シリーズ 気孔 −陸上植物の繁栄を支えるもの−
九州大学名誉教授 島崎研一郎 著
A5判/184頁/2色刷/定価2860円(本体2600円+税10%)/2023年8月25日発行
ISBN 978-4-7853-5875-4
気孔は、陸上における植物の生存を可能にするのみならず、光を効果的に吸収する広い葉、高い背丈、水や無機塩類の輸送を行う導管の形成と機能発揮に必須の役割を果たした。気孔の形成と進化がなければ、陸上は茶褐色で岩だらけの太古のままであるか、あるいは、川の流域の限られた地域のみが背丈の低い植物で覆われた世界であったと思われる。
本書では、気孔の進化の道筋をたどりながら、気孔の開閉機構を通して、植物における光やホルモン、$\rm{CO_2}$ の情報伝達とイオン輸送の具体例を示すことで、その役割と機能を解説する。
【主要目次】1.気孔の構造 2.気孔の働き 3.気孔の起源と進化 4.気孔の開口 5.気孔の閉鎖 6.気孔の $\rm{CO_2}$ に対する応答 7.気孔の形成と進化型気孔のイオン輸送
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2023年 3月の新刊
物理学(新装版)
東京大学名誉教授 小出昭一郎 著
A5判上製/400頁/2色刷/定価2420円(本体2200円+税10%)/2023年2月25日発行
ISBN 978-4-7853-2277-9
理解可能なことだけ筋を通して述べ、盛り込む内容を思い切って精選した、基礎物理学の定番書として定評のあるベストセラー・ロングセラーの教科書・参考書の新装版である。
新装版では2色化を行い、図や重要語句を視覚的にわかりやすくすると共に、発展事項にはアイコンを表記するなどレイアウトを全面的に見直し、より読みやすく、メリハリのあるデザインにした。また、用語の不統一の修正なども行った。
【主要目次】1.質点の力学 2.質点系と剛体 3.弾性体と流体 4.波と光 5.温度と熱 6.静電場 7.電流と磁場 8.電磁誘導と電磁波 9.現代物理学
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裳華房テキストシリーズ-物理学 物理数学(増補修訂版)
中央大学名誉教授 松下 貢 著
A5判/330頁/定価3520円(本体3200円+税10%)/2023年3月20日発行
ISBN 978-4-7853-2278-6
数学的な厳密性にはあまりこだわらず、直観的にかつわかりやすく解説することを目的に書かれた、物理数学の定番書として定評のあるロングセラーの教科書・参考書の増補修訂版である。
増補修訂版では、本文全体にわたって表現をより正確かつ簡潔にする方向で修訂すると共に、新たに第11章として偏微分方程式を加え、その説明に第10章のフーリエ解析を十分使うことで、1次元拡散方程式と1次元波動方程式のつながりが非常にスムーズになるように工夫した。また、例第、問題やコラムなどの追加も行った。
【主要目次】I 常微分方程式(1.1階常微分方程式 2.定係数2階線形微分方程式 3.連立微分方程式) II ベクトル解析(4.ベクトルの内積,外積,三重積 5.ベクトルの微分 6.ベクトル場) III 複素関数論(7.複素関数 8.正則関数 9.複素積分) IV フーリエ解析(10.フーリエ解析) V 偏微分方程式(11. 偏微分方程式)
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みつけよう化学 −ヒトと地球の12章−
法政大学教授 山ア友紀 著
B5判/152頁/2色刷/定価2420円(本体2200円+税10%)/2023年3月25日発行
ISBN 978-4-7853-3527-4
身のまわりにあふれる「化学」にワクワクしたい人のための入門テキスト。ヒトの体や食べ物、ファッションや料理、住環境からグローバルな地球環境問題まで、知れば知るほどもっと学びたくなる化学の話題を満載。大学生だけでなく高校生や一般社会人も、化学のセンスがみがかれ生活が輝きだすことうけ合いの一冊。
【主要目次】1.地球の化学 2.水の化学 −化学結合の役割− 3.生き物と化学 4.文明や歴史の記録と化学 5.調理と空調の化学 −熱とエネルギー− 6.食品と農業の化学 7.電気エネルギーの化学 8.おしゃれの化学 9.「キレイ」の化学 10.健康と化学 11.毒と化学 12.環境問題の化学
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2023年 2月の新刊
接続の微分幾何とゲージ理論[新装版]
カリフォルニア大学名誉教授 小林昭七 著
A5判/276頁/定価5170円(本体4700円+税10%)/2023年2月5日発行
ISBN 978-4-7853-1595-5
“接続”は微分幾何を専門にする読者だけでなく、トポロジー、代数幾何,理論物理などの研究にも重要な道具となっている。本書は、そのような広い範囲の読者に、接続の理論と、その応用としてゲージ理論の初歩を解説することを目的としたものである。
■ 古典的名著を、新たな装いで。
「昭七先生」として親しまれ、数学界に大きな影響を与えた数学者・小林昭七氏。同氏ならではの明快で研ぎ澄まされた数学が、この“古典”には確かに息づいている。
2023年刊行の新装版では、読みやすさ・見やすさを向上させるため、数式組版ソフトLaTeXを用いて新規に組み直しを行った。
【主要目次】1.多様体 2.接続 3.リーマン幾何 4.特性類 5.Yang‐Millsの接続 6.4次元多様体上のYang‐Mills接続
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