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ポピュラー・サイエンス 261 
最新 宇宙学 −研究者たちの夢と戦い−

在庫マーク

岡山天文博物館館長  粟野諭美・
大阪教育大学名誉教授 理博 福江 純 共編

四六判/244頁/定価2200円(本体2000円+税10%)/2004年5月発行
ISBN 978-4-7853-8761-7(旧ISBN 4-7853-8761-0)  C0044

 激しく噴き出す太陽フレア、太陽系外惑星の探索、地球外文明(ET)探し、超巨大ブラックホールの存在と成因、震動する恒星、惑星系の誕生、変動する星の光、銀河の一生、重力レンズ現象とマッチョ、X線で輝く天体、銀河形成のシミュレーション、宇宙誕生直後の様子…。
 地上の大型望遠鏡群や宇宙に浮かぶ探査機・天文衛星、可視光以外の光をとらえる観測技術、そしてコンピュータとシミュレーション技術などの進歩・発達によって、今まで想像もつかなかった宇宙の姿が明らかになってきました。
 本書は、最新の宇宙像とその奥に潜む宇宙の“神秘”を、第一線で活躍する若手・中堅の研究者がわかりやすく紹介します。
 世界天文年2009日本委員会公認書籍 

(本文図版・イラスト/田巻久雄)


サポート情報

まえがき
編者インタビューアニマ・ソラリスのWebサイト)
正誤表

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

I 太陽系と宇宙人
 1.フレアの統一モデル −太陽フレア,恒星フレア,原始星フレア−[柴田一成]
 2.広大な宇宙に小さな惑星を探す −太陽系外惑星探し−[佐藤文衛]
 3.これからのET探し [仲野 誠]
II 星とブラックホール
 4.ブラックホールのミッシングリンク [福江 純]
 5.星の調べを聴く [神戸栄治]
 6.惑星系形成の始まり −オリオン・プロプリッド−[山下卓也]
 7.できたての星の光の秘密 −偏光・測光観測からの情報−[松村雅文]
III 宇宙と銀河
 8.銀河の一生 [富田晃彦]
 9.宇宙に漂う望遠鏡 −もう一つのレンズと宇宙の蜃気楼−[米原厚憲]
 10.まだまだあったX線天体 [北本俊二]
 11.宇宙のリサイクルと銀河進化 [森 正夫]
 12.宇宙の夜明け −宇宙暗黒時代と銀河宇宙の誕生−[梅村雅之]

詳細目次

まえがき

I 太陽系と宇宙人

1.フレアの統一モデル −太陽フレア,恒星フレア,原始星フレア−[柴田一成]
 1.1 はじめに
 1.2 太陽フレア
  (1)「ようこう」ムービーからの新発見
  (2)フレアの発生メカニズム
  (3)リコネクション
  (4)フレアの統一モデル
 1.3 恒星フレアと原始星フレア

2.広大な宇宙に小さな惑星を探す −太陽系外惑星探し−[佐藤文衛]
 2.1 はじめに
 2.2 系外惑星の発見
 2.3 視線速度精密測定
 2.4 多様な系外惑星
  (1)灼熱巨大惑星 −ホット・ジュピター−
  (2)楕円軌道惑星 −エキセントリック・プラネット−
  (3)太陽系に似た惑星系
 2.5 惑星をもつ恒星の特徴
 2.6 日本初の系外惑星発見
 2.7 おわりに

3.これからのET探し [仲野 誠]
 3.1 はじめに
 3.2 SETIのアプローチ
 3.3 電波によるSETI
  (1)目標探査方式
  (2)全方向探査システム
  (3)おんぶ型SETI
 3.4 光SETI(OSETI)
  (1)光で通信する
  (2)ペタワットレーザー
  (3)始まったOSETI
 3.5 SETIの未来は明るいか?
  (1)SETIの通知表
  (2)宇宙空間へ
  (3)SETIは成功するか?

II 星とブラックホール

4.ブラックホールのミッシングリンク [福江 純]
 4.1 わかっていたこと
  (1)ブラックホールの実在
  (2)ブラックホールの種類/超巨大ブラックホールの存在
  (3)恒星ブラックホールの成因
 4.2 わからなかったこと
  (1)最初から
  (2)星の潮汐破壊
  (3)星の衝突破壊
  (4)星間ガスの雨が降る
  (5)巨大分子雲が突っ込む
  (6)銀河相互作用
 4.3 わかったこと −失われた環−
  (1)中間質量ブラックホール
  (2)その他の興味深い報告
 4.4 わからなくなったこと −連続か断続か−

5.星の調べを聴く [神戸栄治]
 5.1 はじめに
 5.2 星の非動径振動とは
 5.3 太陽の5分振動
 5.4 日震学とその成果
 5.5 星震学は夜明け間近
 5.6 太陽型星の星震学
 5.7 その他の星での星震学

6.惑星系形成の始まり −オリオン・プロプリッド−[山下卓也]
 6.1 はじめに
 6.2 プロプリッドと惑星系形成
 6.3 プロプリッドの原始惑星系円盤
 6.4 すばる望遠鏡による水素分子輝線の観測
  (1)励起温度
  (2)ダストの沈澱と成長
 6.5 すばる望遠鏡による中間赤外線放射の観測
 6.6 プロプリッドの惑星系形成の進化段階
 6.7 おわりに

7.できたての星の光の秘密 −偏光・測光観測からの情報−[松村雅文]
 7.1 はじめに
 7.2 偏光とは
 7.3 2グループあれば3グループある?
  (1)堂平観測所での観測
  (2)グリニンらのモデル
 7.4 星でも眺めるか
 7.5 おわりに −まだまだ秘密が?−

III 宇宙と銀河

8.銀河の一生 [富田晃彦]
 8.1 星の一生,銀河の一生
 8.2 銀河の一生の調べ方
 8.3 銀河の“世論調査”
  (1)宇宙論的星形成史
  (2)ナンバー・カウントの解析
  (3)ASTRO-FとALMA
 8.4 銀河の“戸別訪問”
 8.5 すばる望遠鏡の活躍
 8.6 巨大なパズル再現の作業

9.宇宙に漂う望遠鏡 −もう一つのレンズと宇宙の蜃気楼−[米原厚憲]
 9.1 新しい望遠鏡
  (1)さまざまな望遠鏡
  (2)重力レンズ現象とは?
  (3)重力レンズの特性
  (4)重力レンズ現象の利用法
 9.2 マッチョ(MACHO)
  (1)マッチョって何?
  (2)マッチョを診る
 9.3 双子のクェーサーと宇宙の大きさ
  (1)宇宙の大きさを測る
  (2)双子が教える宇宙の大きさ
 9.4 クェーサーの心臓部を拡大する
 9.5 宇宙最大級のレンズ
  (1)銀河の塊でできたレンズ
  (2)望遠鏡と呼ぶからには当然のこと
  (3)銀河団は軽い? 重い?
 9.6 おわりに

10.まだまだあったX線天体 [北本俊二]
 10.1 はじめに
  (1)X線とX線天文学
  (2)X線天文衛星の活躍
 10.2 星形成領域からのX線
  (1)星形成領域
  (2)クラス3やクラス2の天体からのX線
  (3)クラス1とクラス0の天体からのX線
  (4)褐色矮星からのX線
 10.3 星からのX線
  (1)太陽および晩期型星からのX線
  (2)早期型星からのX線
  (3)星風衝撃波モデル
  (4)早期型星での高温成分の発見
 10.4 銀河団の複雑な振る舞い
  (1)高温プラズマとダークマター
  (2)クーリングフロー・モデル
  (3)「あすか」と「ニュートン」による観測
  (4)「チャンドラ」による観測
 10.5 活動銀河核からの鉄輝線
  (1)ブラックホールの存在の証拠
  (2)鉄輝線の強度と構造
 10・6 おわりに

11.宇宙のリサイクルと銀河進化 [森 正夫]
 11.1 宇宙の錬金術
  (1)ビッグバンと元素の生成
  (2)重元素の生成と宇宙のリサイクル
 11.2 リチャードソンの夢
 11.3 物質の循環と銀河進化論
 11.4 銀河の化学力学進化シミュレーション
  (1)矮小銀河のシミュレーション
  (2)大質量原始銀河のシミュレーション
  (3)宇宙論的シミュレーション
 11.5 おわりに

12.宇宙の夜明け −宇宙暗黒時代と銀河宇宙の誕生−[梅村雅之]
 12.1 ビッグバン宇宙
 12.2 宇宙再電離
 12.3 “化石の星”発見
  (1)星形成のしくみ
  (2)“最初”の星の誕生
 12.4 宇宙の夜明け(宇宙再電離)
  (1)大質量星かブラックホールか
  (2)輻射輸送の計算と観測
 12.5 銀河宇宙の誕生

あとがき
宇宙を知るための参考書
最新の宇宙を知るWWWサイト
天体名索引
事項索引

執筆者一覧

第1章 柴田一成(京都大学名誉教授)
第2章 佐藤文衛(東京工業大学 理学院教授)
第3章 仲野 誠(元 大分大学教授)
第4章 福江 純(大阪教育大学名誉教授)
第5章 神戸栄治(自然科学研究機構 国立天文台 岡山天体物理観測所特任准教授)
第6章 山下卓也(自然科学研究機構 国立天文台 TMTプロジェクト教授)
第7章 松村雅文(香川大学 教育学部教授)
第8章 富田晃彦(和歌山大学 教育学部教授)
第9章 米原厚憲(京都産業大学 理学部教授)
第10章 北本俊二(立教大学 理学部教授)
第11章 森 正夫(筑波大学 計算科学研究センター准教授)
第12章 梅村雅之(筑波大学 計算科学研究センター教授)
(2021年7月15日現在)

著作者紹介

粟野 諭美
あわの ゆみ 
東京都に生まれる。大阪教育大学教育学部卒業、大阪教育大学大学院修士課程修了。主な著書に『星空の遊び方』(共著、東京書籍)、『宇宙はどこまで明らかになったのか』『カラー図解でわかる光と色のしくみ』(以上 共著、SBクリエイティブ)などがある。

福江 純
ふくえ じゅん 
1956年 山口県に生まれる。京都大学理学部卒業、京都大学大学院理学研究科博士課程修了。大阪教育大学助手・助教授・教授などを歴任。専門は降着円盤や宇宙ジェットに関する理論的研究。主な著書に『文系編集者がわかるまで書き直した世界一有名な数式「E=mc2」を証明する』(日本能率協会マネジメントセンター)、『90分でブラックホールがわかる本』(大和書房)、『極・宇宙を解く』(共編、恒星社厚生閣)、『「超」入門 相対性理論』(講談社)、『14歳からの天文学』(日本評論社)、『完全独習現代の宇宙物理学』(講談社)、『宇宙流体力学の基礎』(共著、日本評論社)などがある。

執筆者一覧

(情報は初版刊行時のものから一部修正しております)


この著作者の本
『天空からの虹色の便り』
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『宇宙が奏でるハーモニー』
宇宙が奏でるハーモニー


『見えない星空への招待』
見えない星空への招待


『SF天文学入門(上)』
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『SF天文学入門(下)』
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『活動する宇宙』
活動する宇宙



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